WOLFRAM言語チュートリアル

シンボルの名前と数学のオブジェクト

Wolfram言語ではアルファベットや文字的な記号から構成される文字列は,デフォルトでシンボルの名前として解釈される.

これらの文字や記号はすべてシンボルの名前として扱われる.
In[1]:=
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Out[1]=
シンボル
名前
エイリアス
意味
\[Pi]EscpEsc, EscpiEscPiに等しい
\[Infinity]EscinfEscInfinityに等しい
\[ExponentialE]EsceeEscEに等しい
\[ImaginaryI]EsciiEscIに等しい
\[ImaginaryJ]EscjjEscIに等しい

数式処理上の意味を持ち,英語アルファベット大文字で始まらない名前を持つシンボル

数式処理上の組込み済みの意味を持つすべてのシンボルは英語アルファベット大文字で始まる名前を持つ.例外に EI に相当する がある.

StandardFormの入出力双方で, のような形式を用いることができる.
In[2]:=
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Out[2]=
OutputFormでは E と出力される.
In[3]:=
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Out[3]//OutputForm=

手書きのノートや出版物では,数学的なオブジェクトを表すのに短い名前を使うのが普通であり,大概は一文字の名前が使われる.一方,Wolfram言語では,かえって長い具体的な名前を使った方が都合がよい.

筆記的なメディアなら,特定な一文字の名前である場所で1つのものを表し,他の場所ではそれを別のものとして使っても説明文を付けるので問題ない.しかし,Wolfram言語では,別の文脈の箇所で使わない限り,特定な名前を持った大域的シンボルは常に同じものとして扱われる.

混乱を避けるため,名前は長くなっても意味のあるものを使った方がよい.その方が名前がより固有なものになる.

しかしそれでも,何も値が割り当てられない変数や局所変数には一文字的な短い名前を使った方が便宜上よいかもしれない.

大域関数には長い説明調の名前を与えた方が分かりやすくてよい.局所変数は短い名前でもよいだろう.
In[4]:=
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Out[4]=
表示形
入力方法
対応する関数
xnx Ctrl+_ n Ctrl+SpaceSubscript[x,n]
x+x Ctrl+_ + Ctrl+SpaceSubPlus[x]
x-x Ctrl+_ - Ctrl+SpaceSubMinus[x]
x*x Ctrl+_ * Ctrl+SpaceSubStar[x]
x+x Ctrl+^ + Ctrl+SpaceSuperPlus[x]
x-x Ctrl+^ - Ctrl+SpaceSuperMinus[x]
x*x Ctrl+^ * Ctrl+SpaceSuperStar[x]
xx Ctrl+^ EscdgEsc Ctrl+SpaceSuperDagger[x]
x Ctrl+& _ Ctrl+SpaceOverBar[x]
x Ctrl+& EscvecEsc Ctrl+SpaceOverVector[x]
x Ctrl+& ~ Ctrl+SpaceOverTilde[x]
x Ctrl+& ^ Ctrl+SpaceOverHat[x]
x Ctrl+& . Ctrl+SpaceOverDot[x]
x Ctrl++ _ Ctrl+SpaceUnderBar[x]
xStyle[x,Bold]x

注釈的な名前を持つオブジェクトの作成

ノートブック用フロントエンドを使っている場合,メニュー項目を使いテキストの書式スタイルが変更できる.

オプション
通常のデフォルト値
SingleLetterItalicsFalse一文字のシンボル名を斜体化するかしないかの指定
MultiLetterItalicsFalse複数文字のシンボル名を斜体化するかしないかの指定
SingleLetterStyleNone一文字のシンボル名に使用するスタイル名あるいは指示子
MultiLetterStyleNone複数文字のシンボル名に使用するスタイル名あるいは指示子

ノートブックのセル関連オプション

伝統的な数学表記で慣用的に使われる,通常の英語一文字からなる名前は普通斜体化される.他の名前はそのようなことはない.Wolfram言語において慣用形(TraditionalForm)を使うと,これと同じことが規約として守られる.特別にオプションSingleLetterItalicsをセルに設定することで一文字変数を斜体化するよう指定できる.さらにオプションおよびの値を指定することにより,英語一文字あるいは複数文字を使った名前のスタイルを指定することができる.