これは,Wolfram言語の以前のバージョンに基
づくMathematica 5のためのドキュメントです.
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DiscreteMath`RSolve`

漸化式や差分方程式は,未知の列の異なる値の間の関係を指定するものである.例えば,方程式a[n] == a[n-1] + a[n-2]は未知の数列a[n]において前の2つの項の合計が次の項となることを指定する.

Mathematica には組込み関数のRSolveが含まれており,この種の方程式の解を求める.RSolve.mパッケージには漸化式の解法を探究する上で便利なユーティリティ関数が集めてある.

数列の母関数

関数は解の母関数と呼ばれる.数列の指数型母関数は関数である.例えば,は数列{1/n!}の母関数であり,定数列の指数型母関数でもある.

パッケージをロードする.

In[1]:= <<DiscreteMath`RSolve`

単純な等比級数のを計算する.

In[2]:= PowerSum[1, {x, n}]

Out[2]=

整数の2乗の数列の母関数を計算する.

In[3]:= PowerSum[n^2, {x, n}]

Out[3]=

これで,関数の級数展開の係数が整数の2乗であることを確認する.

In[4]:= CoefficientList[Normal[
Series[%, {x, 0, 10}]], x]

Out[4]=

以下の指数型母関数は,単に指数関数のテイラー級数である.

In[5]:= ExponentialPowerSum[1, {x, n}]

Out[5]=

整数の2乗の数列の指数型母関数である.

In[6]:= ExponentialPowerSum[n^2, {x, n}]

Out[6]=

以下では が奇数か偶数かで,異なる形式を持つ級数に対する指数型の累乗和を計算する.このパッケージには関数Evenが含まれている.これは組込み関数のEvenQと同等であるが,引数がシンボルのときには評価しないという点だけ異なる.

In[7]:= ExponentialPowerSum[
n^2 + 4 n If[Even[n], 2^n, 3^n] + 1,
{x, n}]

Out[7]=

漸化式の解の母関数

与えられた漸化式の解はフィボナッチ(Fibonacci)数列である.従って,以下はこの数列の母関数を与える.

In[8]:= GeneratingFunction[
{a[n] == a[n-1] + a[n-2],
a[0] == a[1] == 1}, a[n], n, x]

Out[8]=

この漸化式ではベルヌーイ(Bernoulli)数列を与える.

In[9]:= ExponentialGeneratingFunction[
Sum[Binomial[n, k] B[k], {k, 0, n}] ==
B[n] + If[n==1, 1, 0],
B[n], n, x]

Out[9]=

上で計算した母関数のベキ級数の係数のリストを計算して, 番目の項からの因数を削除する.

In[10]:= CoefficientList[
Normal[Series[%[[1,1]], {x, 0, 10}]], x] *
Table[n!, {n, 0, 10}]

Out[10]=

結果として得られたリストにはベルヌーイ数が含まれる.

In[11]:= Table[BernoulliB[n], {n, 0, 10}]

Out[11]=

ベキ級数の係数

付近におけるのベキ級数展開のの係数を与える.

In[12]:= SeriesTerm[1/((x-2) x^2 ), {x, 0, -2}]

Out[12]=

級数の係数は という一般値に対して計算することができる.デフォルトではと仮定されている.

In[13]:= SeriesTerm[1/(1-x), {x, 0, n}]

Out[13]=

ここでは について何も仮定されていない.

In[14]:= SeriesTerm[1/(1-x), {x, 0, n},
Assumptions -> {}]

Out[14]=

別の一般係数である.ここではと仮定されている.

In[15]:= SeriesTerm[1/(x - x^3), {x, 0, n}]

Out[15]=

について何も仮定されていない場合は,結果に条件子Ifが含まれる.

In[16]:= SeriesTerm[1/(x - x^3), {x, 0, n},
Assumptions -> {}]

Out[16]=

GeneratingFunctionConstantsおよびExponentialGeneratingFunctionConstantsの両オプションは,それぞれGeneratingFunctionExponentialGeneratingFunctionの解の定数を指定するために使うことができる.

GeneratingFunctionExponentialGeneratingFunctionのオプション