これは,Wolfram言語の以前のバージョンに基
づくMathematica 5のためのドキュメントです.
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Statistics`ConfidenceIntervals`

信頼区間は,あるパラメータが任意の確率で含まれる範囲を与える.パラメータの区間推定は,そのパラメータについての統計的推測においてのみでなく,推定量の精度の観測においても有用なことがよくある.このパッケージでは,平均,2つの母平均間の差,分散,2つの母分散の比など,さまざまなパラメータの信頼区間を求めることができる.このパッケージの関数は,標本推定値を計算し,指定された信頼水準を使って区間を返す.このパッケージの信頼区間は,1変量データが正規分布するものという仮定の下で計算される.

平均の信頼区間

分布の平均の信頼区間は を中心としており,その長さは推定量の標準偏差に比例した半分の長さとなる.潜在的分布の分散が分かっており,オプションKnownVariance -> var で与えられているなら,信頼区間は標準正規分布の適切な分位数を使って計算される.この結果求められる区間はである.ここで,(1 + ConfidenceLevel)/2 varである.

分散が分かっていなければ,標準偏差が推定されなければならず,信頼区間はという形式を取る.ここで はスチューデントt分布の第分位数で,は平均の標準誤差である.信頼区間の計算で使われる信用水準はオプションConfidenceLevelで指定され,デフォルト値はである.

パッケージをロードする.

In[1]:= <<Statistics`ConfidenceIntervals`

標本値のリストである.データは,分散が未知である正規分布の母集団からのランダム標本とする.

In[2]:= data1 = {2.1, 1.2, 0.7, 1.0, 1.1, 3.2, 3.2,
3.3, 2.1, 0.3};

信頼範囲は信頼水準.のスチューデントt分布を基に計算される.

In[3]:= MeanCI[data1]

Out[3]=

全信頼区間関数のオプション

MeanDifferenceCIを使って2つの母平均の差の信頼区間を計算することができる.

平均の差の信頼区間

分散が未知ならば,EqualVariances -> Trueで2つの母分散を等分散と指定することができる.この場合,スチューデントt分布は自由度で使われる.ここでとはそれぞれ第1母集団,第2母集団からの標本サイズを示す.未知の分散が等分散と指定されていなければ,等分散と指定された場合よりも内輪の区間がウェルチ(Welch)のt検定を使って計算される.

以下は,分散が未知である母集団から抽出した標本値の2つ目のリストである.

In[4]:= data2 = {1.8, 0.2, 1.5, 1.9, 1.1, 3.0, 2.3,
0.9, 2.4, 1.0};

等分散と仮定した場合における,2群の平均の差についての信頼区間である.

In[5]:= MeanDifferenceCI[data1, data2,
EqualVariances -> True]

Out[5]=

等分散と仮定できない場合は,計算される区間はより大きくなるか,より内輪のものになる.

In[6]:= MeanDifferenceCI[data1, data2]

Out[6]=

平均の差の信頼区間でのオプション

母分散および母分散の比の信頼区間を計算することもできる.これらの区間の範囲は,標本の標準偏差およびカイ2乗分布あるいは比分布の適切な分位数によって決定される.ConfidenceLevelオプションは,このパッケージで提供されるすべての信頼区間関数で使用することができる.

分散の信頼区間

第1群の標本の母分散の信頼区間である.

In[7]:= VarianceCI[data1]

Out[7]=

これは,2群の標本によって表される母集団の2つの分散比のパーセントの信頼区間を与える.

In[8]:= VarianceRatioCI[data1, data2,
ConfidenceLevel -> .9]

Out[8]=

このパッケージでは標本データではなく,導出された統計から信頼区間を計算するための関数も提供している.これは,パラメータ推定値が使える場合,データ入力の必要がないので便利である.Statistics`DescriptiveStatistics`パッケージの関数を使うと,標本データから必要な導出統計量を得ることができる.このパッケージはStatistics`ConfidenceIntervals`をロードすると自動的にロードされる.

標本推定値の信頼区間

このセクションの冒頭で与えられた標本データの平均を計算する.

In[9]:= mean = Mean[data1]

Out[9]=

このパッケージとともに自動的にロードされたStatistics`DescriptiveStatistics`パッケージの関数を使って,平均の標準誤差を推定する.

In[10]:= se = StandardErrorOfSampleMean[data1]

Out[10]=

既出のMeanCIを使って求められたように,推定標準誤差を使って同じ信頼区間を計算する.

In[11]:= StudentTCI[mean, se, Length[data1] - 1,
ConfidenceLevel -> 0.9]

Out[11]=