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1.5.10 ベキ級数

これまで説明してきた数学的な演算操作はすべて厳密である.入力が正確であれば,厳密な結果が得られた.

しかし,場合によっては厳密な結果は必要ないかもしれない.例えば,数 xが小さいときに有効な近似式を見付けるだけで十分な場合もある.

近傍において 次以下の項からなるベキ級数で近似する.

In[1]:= Series[(1 + x)^n, {x, 0, 3}]

Out[1]=

Mathematicaは,各種の数学関数に対してベキ級数展開を行うことができる.

In[2]:= Series[Exp[-a t] (1 + Sin[2 t]), {t, 0, 4}]

Out[2]=

未知の関数が与えられると, Seriesは微分係数を使いベキ級数展開する.

In[3]:= Series[1 + f[t], {t, 0, 3}]

Out[3]=

ベキ級数は,近似値が数値計算に対して持つ役割と同じような働き方を代数式に対して行う近似式である. Mathematicaを使い,ベキ級数に対して演算操作を行うことができる.その際に結果として求まるベキ級数には,適切な位数,もしくは「精度次数」が常に保持される.

簡単なベキ級数を 次精度で展開する.

In[4]:= Series[Exp[x], {x, 0, 5}]

Out[4]=

ベキ級数に演算操作をすると,その結果は,xの適切な位数までしか計算されない.

In[5]:= %^2 (1 + %)

Out[5]=

Normalを使うと,級数式が普通の式に変換される.

In[6]:= Normal[%]

Out[6]=

今度は,2乗の値が厳密に計算される.

In[7]:= %^2

Out[7]=

Expandを答に適用させると11個の項からなる結果が求まる.

In[8]:= Expand[%]

Out[8]=

ベキ級数の操作



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