文書としてのノートブック
Mathematica ノートブックを使うと,スクリーン上で対話的に文書を作成したり,作成した文書をそのままのイメージで印刷したりすることが簡単にできる.
長くなる文書には,グループ化したセルで構成される章や節がよく使われる.セルがどんなグループのものかはセル右端のブラケットで分かる.
グループ化されたセルは開いた状態か閉じた状態のどちらかにある.開いた状態にあるときはグループにあるすべてのセルが表示される.閉じた状態では代表のセルだけが表示される.セルグループは通常,セルグループの先頭のセルか見出しセルを代表として閉じられるが,そのグループのどのセルを代表とすることもできる.
長い文書は,よくセルのグループの多くを閉じた状態で配布される.そうしておくと,文面がアウトライン的になるため,最初に読むときに文書がどんなものか素早く見分けられ便利である.見たい部分を表示するには,セル右端にあるブラケットをダブルクリックする.
ノートブックのセルには文書におけるセルの役割を表したスタイルと呼ばれる書式設定情報が割り当てられる.例えば,カーネルで評価する式のセルはInputスタイルが割り当てられ,テキストのセルはTextスタイルが割り当てられる.
フロントエンドには特別なメニューコマンドやショートカットキーが提供されているのでそれらを使いセルのスタイルを変更したり,現行スタイルを編集したりすることができる.
セルに特定のスタイルを割り付けることで,テキスト表示で使うフォントの大きさを含むセルの備える各種の性質を一括で指定することができる.
このような性質は,セル全体やセルの内容の一部についてなら,フロントエンドの書式設定機能を使い変更することも可能である.
通常の Mathematica ノートブックは,Mathematica ユーザでなくても無料の製品 Wolfram CDF Player を使って読むことができる.これを使うと計算の実行はできないが,ノートブックの閲覧と印刷ができる.この製品は,Manipulateの出力のような動的内容とのインタラクトを可能にするよう,Wolfram Researchが特別に開発した計算可能なドキュメントファイル(computable document files, .cdf)およびノートブックプレーヤーファイル(.nbp)をサポートする.例えば,Wolframデモンストレーションプロジェクトサイトのノートブックの内容はすべてノートブックプレーヤーファイルとして入手することができる.
