ボックスの文字列表記
ボックスオブジェクトを文字列でコンパクトに表すこともできる.文字列表記を使うとボックスの仕様をテキスト書式でインポートやエキスポートするのに便利である.
| Out[1]= |  |
| Out[2]= |  |
Out[3]//FullForm= |
| |  |
単なる表示用ボックスと演算上意味のあるボックスは記述上違うので注意する.
| Out[4]= |  |
| Out[5]= |  |
Out[6]//FullForm= |
| |  |
| \(input\) | 内容をボックス表示する |
| \!\(input\) | 内容を演算上意味のあるボックスにする |
単なるボックス表示と演算的意味付けの記述上の違い
テキストエディタ等の外部プログラムにStandardFormのセル内容をコピーすると,
の書式が必要に応じて使われ式がコピーされる.この書式を使っておけば,ユーザが式を Mathematica にコピーし直しても,自動的に式をStandardFormで再構築できる.
を付けておかないと,単なるボックス表示しかしない式になってしまう.
ノートブックに
の形でペーストした式は通常,2次元的な数学表記で表示される.
| "\(input\)" | 単なる文字列 |
| "\!\(input\)" | ボックスを含む文字列 |
文章にボックスオブジェクトを組み込む方法
文字列中に起る
の形の記述は単なる文字の羅列としか扱われない.これに対して,
を追加した形なら,記述文はボックスを表すものとして扱われる.ボックスオブジェクトを普通の文章に組み込むにはこの方法を使うとよい.
| Out[7]= |  |

を加えると,文字列がボックスを含むことになる.
| Out[8]= |  |
| Out[9]= |  |
| \(box1,box2,...\) | RowBox[box1,box2,...] |
| box1\^box2 | SuperscriptBox[box1,box2] |
| box1\_box2 | SubscriptBox[box1,box2] |
| box1\_box2\%box3 | SubsuperscriptBox[box1,box2,box3] |
| box1\&box2 | OverscriptBox[box1,box2] |
| box1\+box2 | UnderscriptBox[box1,box2] |
| box1\+box2\%box3 | UnderoverscriptBox[box1,box2,box3] |
| box1\/box2 | FractionBox[box1,box2] |
| \@box | SqrtBox[box] |
| \@box1\%box2 | RadicalBox[box1,box2] |
| form\` box | FormBox[box,form] |
| \*input | input の解釈から適切なボックスオブジェクトを作成する |
キーボード入力用短縮記述によるボックスオブジェクトの作成
ボックスオブジェクトの記述は
と
でくくっておかなければいけない.一番外側の
と
の内側になら,
と
のペアをいくつも使いネスト形のボックス構造を構成できる.
Out[10]//DisplayForm= |
| |  |
Out[11]//DisplayForm= |
| |  |

と

も項のまとめに使うが,表示には現れない.
Out[12]//DisplayForm= |
| |  |
| Out[13]= |  |
例えば,
と式を入力すると,カーネルで
,
,
の成分に分解される.各成分はシンボルとして扱われる.
の記述を使いボックスオブジェクトを入力したときもシンボルの分解が行われる.ボックスの入力では文字列の形でシンボルが与えられ,式の入力では演算的に意味ある成分として与えられる,という点が違う.
Out[14]//FullForm= |
| |  |

記号の両脇にスペース記号を入れたが,表示には出ない.
Out[15]//FullForm= |
| |  |
Out[16]//FullForm= |
| |  |
スラッシュ記号(/)の後に何も続けなくても,上の例と同じ形のボックスが作られる.
Out[17]//FullForm= |
| |  |
の内側で記述すれば,
と
のバックスラッシュ記述のボックスを構成できる.他の種類のボックスは,
に続ける形で標準の Mathematica 式として入力しなければいけない.
Out[18]//DisplayForm= |
| |  |
Out[19]//DisplayForm= |
| |  |
はエスケープのように振る舞い,
の記述中に式を挿入する場合に使う.
に続ける式の記述の中には,別の
の記述を入れても構わない.

と

の記述を交互に入力しても構わない.引用符は

記述の外に出しておく.
Out[20]//DisplayForm= |
| |  |
| \!\(input\) | 入力を現行の表記法で解釈する |
| \!\(form\`input\) | 入力を指定の形で解釈する |
表記法に依存した記述の解釈
| Out[21]= |  |
| Out[22]= |  |
テキストエディタ等の外部プログラムへセルの内容をコピーすると,バックスラッシュとバッククォートはコピー内容に明示的には含まれない.ただし,別の種類のセルから式をペーストする際は,バックスラッシュとバッククォートを加えておかないと正確な解釈が行われなくなってしまう.