ベンチマークパッケージ

このパッケージには,使用中のコンピュータでのWolframシステムのパフォーマンスを測定し,他のコンピュータのベンチマーク結果を含む比較報告を作成するための関数が含まれている.一般的な数値および記号計算のコレクションである WolframMark ベンチマークは,Wolframシステムが起動するコンピュータシステムのパフォーマンスを評価するために使用される.

WolframMark の全体的な結果は,各テストにかかった時間の逆数の幾何平均を,参照システムについて正規化されたものとして計算される.各計算にかかる時間は,実際の経過時間を返すAbsoluteTiming[]で測定する.実行中は他のプロセスによるCPUの使用を極力減らした方がよい.WolframMark ベンチマークの実行には,3.40 GHz Intel i7プロセッサではおよそ9秒かかり,512MBの空きメモリが必要である.

パッケージをロードする.

BenchmarkReport[]WolframMark ベンチマークを起動し,使用中のコンピュータのパフォーマンスと既知のシステムでの結果とを比較するレポートをノートブック形式で作成する.フロントエンドが使用できない場合は,レポートはテキスト形式で返される.

BenchmarkReport[]WolframMark ベンチマークを実行し,比較レポートを作成する

ベンチマークレポートの生成

Benchmark[]WolframMark ベンチマークを起動し,結果を生データで返す.このパッケージには,$BenchmarkSystemsで与えられるさまざまなシステムでのベンチマークの結果が集められている.

Benchmark[]生のベンチマークデータ
$BenchmarkSystemsWolframMark ベンチマークデータで既知のシステム

ベンチマークユーティリティ

以下では,生のベンチマークデータがInputFormで与えられている(ここで示されているデータは参照システムで生成されたものである).

BenchmarkReport[]を使って$BenchmarkSystemsからコンピュータシステムを指定し,生のベンチマークデータをBenchmark[]で返されるものと指定すると,カスタマイズした比較レポートが作成できる.

BenchmarkReport["system1","system2",,data1,data2,]
指定したシステムと生データを含むカスタマイズした比較レポートを作成する

カスタマイズしたノートブックレポートの作成

これは,2つの既知のシステムと使用中のコンピュータについてのレポートを作成する.