オペレーティングシステム依存
各種の操作をするとき,使用するコンピュータによってその詳細は違う.しかし,Wolfram言語は統一設計されているので,その中ではオペレーティングシステム環境の違いを気にせずに計算や文書の作成を進めることができるようになっている.
特定のコンピュータシステムに対応したWolframシステムでは,その環境の持つ特色を活かすためユーザインターフェースの構成が微妙に違ったり,操作性が多少異なることがある.ここで重要なことは,このような表面的な違いを越えた部分でWolframシステムがコンピュータシステムによらず全く同じように動作をするということである.
使うコンピュータシステムが何であっても,Wolfram言語カーネルに与えるコマンドは常に同じである.つまり,1つのコンピュータで作成したWolframシステムのプログラムは,別機種のコンピュータに持っていっても,そこでWolframシステムが動作する限り確実に機能する.
Wolframシステムの設計にモジュール構成を採用したために可能になったことがある.それは,ローカルコンピュータで1つのモジュールを動かし,ネットワーク接続したリモートコンピュータで他のモジュールを動かすというようなシステム運用の仕方である.これを使いフロントエンドをユーザのコンピュータで起動し,カーネルをリモートコンピュータで動かすというような操作が難なくできる.
カーネルとフロントエンドの間で行われる通信はWSTPにより処理される.