ノートブックへの入力

Wolframシステムのノートブックインターフェースは,上付き文字や下付き文字等の二次元表記を使い,数学文献に記載されているような数式を入力することのできる非常にパワフルなタイプセットシステムである.
数学用記号と二次元表記法は,パレットからでもキーボードからでも入力できる.
二次元表記で書かれた式はWolfram言語の入力として使用することができる.
キー操作
結果
ベキ
x Ctrl+^ 3
x3
分数
x Ctrl+/ 3
根号
Ctrl+2 x
下付き文字
x Ctrl+_ 3
x3
カーソルを式の1レベル上に出す
Ctrl + Space
Ctrl+^の代りにCtrl+6キーを使うこともできる.米国製以外のキーボードにはCtrl+6しか使えないものもある.
オペレーティングシステムによっては,メインのCtrlキーが他にリマップされていると上記のキーボードコマンドが使えない場合がある.
二次元形式でタイプされた式をWolfram言語の入力として使用することができる.
ベキと分数
xとタイプしCtrl+^を押すと,ベキ乗のためのプレースホルダができる.

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ベキ2をタイプしCtrl+Spaceを押すとカーソルが式から出る.

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同様に+とタイプし,分数の分子1をタイプしてからCtrl+/を押すと,分母のプレースホルダができる.

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分母をタイプしCtrl+Spaceを押して終了する.
二次元式のどの部分でも,選択したり編集したりできる.
表と行列
表や行列は挿入 表・行列を使って入力できる.行数と列数をダイアログボックスの中で指定する.Tabキーを押すと次のプレースホルダに入力できる.

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表はキーボードから直接入力することもできる.
アクション
キー操作
列の追加
Ctrl + ,
行の追加
Ctrl + Enter
表から出る
Ctrl + Space
表と行列の入力
表を丸カッコでくくると,表を行列として表示することができる.
Gridを使うと,評価において行列構造を維持したり,作成したりすることができる.
特殊文字
Wolfram言語ではすべての特殊文字に例えば\[Alpha]のような完全名が付いている.よく使われる特殊文字には,Escキーを使った短いエイリアスが付いている.
文字
完全名
エイリアス
[Alpha]
Esc a Esc
[Beta]
Esc b Esc
[Pi]
Esc pi Esc
[Integral]
Esc int Esc
(微分演算子)
[DifferentialD]
Esc dd Esc
特殊文字
文字は完全名\[Alpha]を使って入力することができる.閉じカッコをタイプすると,完全名がその文字で置き換えられる.

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Escエイリアスを使っても文字が入力できる.EscbEscβ のエイリアスである.

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Escは,その文字が正しい形で表示されるまで,スクリーンにEscと表示され,置換されたら消える.
Escキーを押さなくても自動的に置き換えられる特殊文字もある.例えば>=は自動的にに置き換えられる.
Esc\inftyEsc等,TeXに準じたエイリアスも使える.
パレット 特殊文字にはすべての特殊文字が集めてある.それぞれの文字の上にカーソルを置くと,その文字の名前がツールチップで表示される.