プロジェクトの作成
はじめに
「プロジェクトの作成」ダイアログボックスを使うと,複数のノートブックを含むプロジェクトの設定と設定が簡単になる.例えば,複数のノートブックを統合した目次や索引等の作成が可能である.
プロジェクトファイルの作成
複数のノートブックを処理するための第一ステップはプロジェクトファイルの作成である.このファイルはプロジェクトのすべてのノートブックの名前と場所を指定するものである.プロジェクトファイルはプロジェクトの数だけ作ることができる.プロジェクトファイルは「.m」という拡張子を持つ.
プロジェクトファイルを作成する:
1. 「プロジェクトの作成」ダイアログボックスを開く.
2. 「プロジェクト名」テキストボックスにプロジェクト名をタイプする.
3. 「ファイル選択」をクリックする.ファイルブラウズダイアログボックスが現れる.
4. ソースノートブックを含むディレクトリのファイルを1つ選ぶ.そのディレクトリの完全パス名がディレクトリテキストボックスにペーストされる.
5. 「全.nbファイルを選択」をクリックする.指定されたディレクトリのすべてのノートブックファイルのリストがファイルテキストボックスに現れる.
6. そのプロジェクトには含まれないノートブックを削除する.
7. 「プロジェクトファイル」タブの下の「保存」をクリックして,プロジェクトファイル含むディレクトリまでナビゲートする.
1. ファイルの保存ダイアログでファイル名(プロジェクトの名前の後に.mを付けたもの)をタイプする.「保存」をクリックしてプロジェクトファイルを保存する.
プロジェクトの操作
プロジェクトのすべてのノートブックを処理する
1. 「プロジェクトの作成」ダイアログボックスを開く.
2. 「ロード」をクリックして必要なプロジェクトファイルを選択する(プロジェクトファイルの作り方は「プロジェクトファイルの作成」を参照のこと).
3. 「プロジェクトの作成」ダイアログボックスを現在選ばれているノートブックとした状態で,使いたいパレットに該当するボタンをクリックする.パレット関数は指定されたプロジェクトに属するすべてのノートブックに対して適用される.
プロジェクトをロードしたら,「プロジェクトアクション 」タブを押して下に現れるボタンでさまざまなタスクが行える.
プログラムによる複数のノートブックの処理
プロジェクトファイルの作成
複数のノートブックを処理するための第一ステップはプロジェクトファイルの作成である.このファイルはプロジェクトのすべてのノートブックの名前と場所を指定するものである.プロジェクトファイルはプロジェクトの数だけ作る必要がある.
プロジェクトファイルは「.m」という拡張子を持つテキストファイルである.このファイルは以下のような形式でデータを保持している.
ここで name はプロジェクト名,directory はプロジェクトのディレクトリの完全パス,{nb1,nb2,…}はプロジェクトに含まれるすべてのノートブックのリストである.
プロジェクトファイルの作成方法には,以下のようなものがある.
- コマンドWriteProjectData[file,data]を使う(data は上のボックスに記載のリスト形式のプロジェクトデータ).
プロジェクトファイルの使用
プロジェクトファイルを作り終えたら,プロジェクト内のすべてのノートブックが一度に処理できる.これは,使用する AuthorTools 関数の引数にプロジェクトファイルを指定するだけで行える.
例えばプロジェクトの目次を生成する場合は,コマンドMakeContents[projectfile,"Book"]を評価する.単一のノートブックの目次を生成するには,MakeContents[nb,"Book"]を使用する.
プロジェクトファイルの編集
引数としてプロジェクトファイルを渡して AuthorTools 関数を評価すると,Wolfram言語はGetを使ってプロジェクトファイルを読み込む.プロジェクトファイル内にあるWolfram言語コマンドはすべてここで評価される.従って,プロジェクトに適用するコマンドをプロジェクトファイルに置いておくと便利である.
例として,プロジェクトファイルの冒頭に次のコマンドを付加したとする.
これは AuthorTools 関数MakeContentsのオプションSelectedCellStylesを設定する.その後MakeContentsでプロジェクトの目次を作ると,MakeContentsのデフォルトの動作に優先して,プロジェクトファイルで指定されているオプション設定が自動的に使われる.
注:WriteProjectData関数や「プロジェクトの作成」ダイアログボックスでプロジェクトファイルを編集すると,プロジェクトファイルに加えられたコマンドはすべて上書きされる.