ImplicitD

ImplicitD[eqn,y,x]

変数 y が方程式 eqn で定義された陰関数を表していると仮定して,偏導関数 を与える.

ImplicitD[f,eqn,y,x]

変数 y が方程式 eqn で定義された陰関数を表していると仮定して,偏導関数 を与える.

ImplicitD[f,{eqn1,,eqnk},{y1,,yk},x]

変数 y1,,ykが方程式系 eqn1eqnkで定義された陰関数を表していると仮定して,偏導関数 を与える.

ImplicitD[f,eqns,ys,{x,n}]

高階導関数 を与える.

ImplicitD[f,eqns,ys,x1,x2,]

偏導関数 を与える.

ImplicitD[f,eqns,ys,{x1,n1},{x2,n2},]

高階偏導関数 を与える.

ImplicitD[f,eqns,ys,{{x1,x2,}}]

スカラー f に対してベクトル導関数を与える.

ImplicitD[f,eqns,ys,{array}]

配列導関数を与える.

詳細

  • ImplicitDは,通常,陰的に定義された関数の導関数を計算するために使われる.
  • 変数 x および y が方程式 を満足するなら,以下に示した特定の条件下で y は局所的に x の関数として扱うことができ,その関数の導関数は g の偏導関数によって表すことができる.
  • 関数 が連続的に微分可能なら,かつ であり,陰関数定理は の近傍に かつ であるような一意の関数 が存在することを保証する.は方程式 によって定義された陰関数と呼ばれる.したがって,である.
  • ImplicitD[f,g==0,y,]は, は連続的に微分可能で を必要すると仮定する.
  • 同様に,個の変数 個の方程式の系 を満足するなら,以下に示した特定の条件下で は局所的に の関数として扱うことができ,それらの関数の導関数は の偏導関数によって表すことができる.
  • 関数 が連続的に微分可能であるなら,でありヤコビ行列 は可逆である.したがって,陰関数定理は かつ となるような一意の関数 の近傍に存在することを保証する.関数 は方程式 によって定義された陰関数と呼ばれる.したがって,である.
  • ImplicitD[f,{g1==0,,gk==0},{y1,,yk},]が連続的に微分可能でありヤコビ行列 が可逆でなければならないと仮定する..
  • ImplicitD[{f1,f2,},]は,リストについては{ImplicitD[f1,],ImplicitD[f2,],}に再帰的に等しい.
  • ImplicitD[eqns,ys,](ここで eqns は方程式または方程式のリストである)はImplicitD[ys,eqns,ys,]に等しい.
  • ImplicitD[f,eqns,ys,{array}]は.事実上,ImplicitDarray の各要素に縫い込む.
  • 微分変数あるいは陰関数を表す変数に明示的に依存しない式の偏導関数はすべて0であると解釈される.

例題

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  (5)

が方程式 によって制約されている場合の についての導関数:

を仮定した場合の の二階導関数:

陰的に定義された2つの関数を含む導関数:

についての導関数:

記号関数 を含む導関数:

スコープ  (9)

陰的に定義された関数の導関数:

整方程式によって定義された陰関数を含む式の導関数:

超越方程式によって定義された陰関数を含む式の導関数:

連立方程式によって定義された2つの陰関数を含む式の導関数:

陰関数を含む式の三階導関数:

陰関数を含む式の混合偏導関数

混合偏導関数

陰関数を含む式の勾配:

陰関数を含む式のヤコビアン:

陰関数 を定義する方程式は について非零の導関数を持たなければならない:

陰関数を定義する方程式はについて可逆のヤコビアンを持たなければならない:

アプリケーション  (3)

曲線の接線の傾きを計算する:

接線の傾きは についての の微分係数に等しい:

曲線上の6点の接線を示す:

曲面の接面を求める:

についての の傾きを計算する:

曲面上の3点の接面を示す:

微分方程式の陰解を確かめる:

解の微分係数は微分方程式の右辺に等しい:

特性と関係  (4)

方程式 となる任意の点の近傍で陰関数を定義する:

陰関数の導関数は に等しい:

導関数は となる点に特異点を持つ:

陰関数の導関数をDを使って計算する:

ImplicitDを使った結果と比較する:

SolveValuesを使って の陽解を求める:

解の導関数をImplicitDを使って得られた結果と比較する:

Root[g,k]g[y]の解を表す:

の導関数をImplicitDを使って得た結果と比較する:

考えられる問題  (1)

ImplicitD[f,{y,g},]でなければならない:

結果は,のときは有効で,それ以外の場合は特異になる:

Wolfram Research (2022), ImplicitD, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/ImplicitD.html.

テキスト

Wolfram Research (2022), ImplicitD, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/ImplicitD.html.

CMS

Wolfram Language. 2022. "ImplicitD." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/ImplicitD.html.

APA

Wolfram Language. (2022). ImplicitD. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/ImplicitD.html

BibTeX

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BibLaTeX

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