Simulation Center—シミュレーションの配備
シミュレーションはSimulation Centerからエキスポートして,対象コンピュータにSystem Modelerがインストールされているかどうかにかかわらずスタンドアロンで実行するよう配備することができる.唯一の制約は,エキスポートは対象コンピュータと同じオペレーティングシステムおよびアーキテクチャのものからする必要があるという点である.これはコンピュータクラスタ上でバッチジョブを実行するため,またはModelPlug,OPCUA,OPCClassic等を使って他のシステムに接続するリアルタイムシミュレーションを配備するために使うことができる.
シミュレーション実行ファイルおよびアクティブなエクスペリメントからの対応する設定ファイルをエキスポートするためには,ファイル ▶ エキスポート ▶ シミュレーション実行ファイルを選び,希望の出力ディレクトリを選ぶ.このディレクトリには少なくとも2つのファイルが生成される.一つはシミュレーション実行ファイルのExperimentName.exeであり,もう一つは設定ファイルのExperimentName.simである.モデルが,動的にリンクされた外部のCコードを使う場合,それらの共有ライブラリもそのフォルダにコピーされる.別のコンピュータにシミュレーションを配備するためには,これらのファイルはすべて対象コンピュータに転送される必要がある.
設定ファイルにはモデルに対するすべてのパラメータ値と初期値が含まれている.これはパラメータスイープを実行する等,シミュレーションをパラメータ化するために使うことができる..simファイルのファイル形式に関する詳細はシミュレーション設定ファイルに記載されている.
シミュレーション結果は,シミュレーション結果ファイルで説明してある形式を使って-rで指定されたファイルに保存される.-rで指定された結果ファイルがない場合は,結果はファイルに保存されない.これはインタラクティブなシミュレーションの場合等に便利である.
バッチモード
シミュレーションをバッチモードで開始するためには,使用するシミュレーション設定ファイルを-fスイッチで,結果ファイルを-rスイッチで指定する.以下はMyExperiment.simで指定されたパラメータと初期値を使ってMyExperiment.exeを実行し,シミュレーション結果をResultFile.matに保存する.
インタラクティブモード
シミュレーションをインタラクティブモードで開始するためには,使用するシミュレーション設定ファイルを-fスイッチで,シミュレーションがリスンするIPアドレスとポートを-serverスイッチで指定する.-serverの引数は形式IP-address:PORTを使ってIP-addressおよびPORTを指定する.シミュレーションがインタラクティブモードで実行される場合,休止状態から始まるため,クライアントはそれに接続してシミュレーションを開始する必要がある.シミュレーションとインタラクトする方法についての情報は,シミュレーションAPIに記載されている.
バッチモードの場合と同様に,-rスイッチを使ってシミュレーション結果をファイルに保存することも可能である.しかし,インタラクティブなシミュレーションは一般に時間の制限がないため,保存はお勧めしない.
下ではMyExperiment.sim設定ファイルを使ってMyExperiment.exeが実行され,IPアドレス127.0.0.1とポート7000をリスンする.