FMI—FMUのエキスポートとインポート
- FMI 1.0および2.0 for Model Exchange(インポートとエキスポート)
- FMI 2.0 for Co-Simulation(インポートとエキスポート)
この章ではFMUのエキスポートとimportのワークフローについて述べる.FMIのイントロダクションとしては,ファンクショナルモックアップインターフェースのページを参照のこと.
FMUのエキスポート
クラスをFMUとしてエキスポートするためにはModel Centerで「ファイル」 ▶ 「エキスポート」 ▶ 「FMU」を選択する.FMUのエキスポートダイアログボックスが開く.
FMUのエキスポートダイアログボックスにはFMUのためのエキスポートオプションが一式含まれている:
FMUのインポート
FMUをインポートするためには,Model Centerで「ファイル」 ▶ 「インポート」 ▶ 「FMU」を選択し,FMUファイルを選ぶ.選択されたFMUについての情報が表示されたFMUのインポートダイアログが開く.インポートダイアログはModel Centerの任意ウィンドウにFMUをドラッグアンドドロップしても開くこともできる.
インポート中にFMUのラッパーモデルが作成される.ラッパーモデルはFMUの変数とパラメータを反映する.FMUのインポートダイアログボックスのオプションセクションでは,作成されたモデルにどの変数が含まれるのかと,FMUにおける変数とパラメータの名前がどのようにModelica識別子に変換されるのかを設定することができる.
FMUのインポートダイアログボックスの内容は以下の通りである:
- 派生を含む.この項目がチェックされていない場合は,構造化された命名規則で定められるようにすべての派生変数が除外される.変数の命名規則ドロップダウンメニューから「フラット」が選ばれている場合は,フラットな命名規則では派生変数を指定することは不可能なので,この項目は無効となる.
- インポートされた変数についてクォート付きModelica識別子の使用を可能にする.FMUのインポートで生成された変数名をModelicaクォート付き識別子にすることができる.クォート付き識別子はすべて生成された名前のためのものであるので,このオプションがチェックされている場合はFMUにおけるクォート付き識別子は修飾される.
- 変数の命名規則.FMI標準のStructuredまたはFlatの命名規則に従って変数名を解釈する.変数の命名規則についての詳細情報は,fmi-standard.orgでFMIの仕様を参照されたい.
- 名前修飾が必要な変数.名前修飾される変数の扱い方.「エラーとして扱う」が選択されている場合,インポート時に変数の名前修飾が必要なときはインポートは成功しない.変数が名前修飾されるというのは,モデル記述ファイルでもとの名前が,例えば有効なModelica識別子では使用できない文字を含んでいる場合等の理由でSystem Modelerでは維持できなかったことを意味する.
- FMUインターフェースフィルタを加える.入力または出力にフィルタを加えると,FMUは他のコンポーネントやFMUに安全にループで接続できるようになる.初期化中は出力のフィルタにかかわらず,出力は初期化されていない値を持つ.入力にフィルタがない場合は,FMUは入力で正しい値で初期化される.入力において正しい値でFMUを初期化できるようにするためには出力にフィルタを使用する.それ以外の場合は入力にフィルタを使用する.
変数の命名規則とインポートされた変数についてクォート付きModelica識別子の使用を可能にするついての詳細情報と,名前修飾が必要な変数に関連する名前修飾の例は,ファンクショナルモックアップインターフェース—変数の命名を参照されたい.
OKをクリックすると,指定されたオプションでFMUがインポートされる.インポートの進捗状況はModel Center下部のメッセージウィンドウで確認できる.インポートプロセスの主なステップはすべてメッセージウィンドウに記録される.