索引の作成

はじめに

索引の作成」パレットを使うと,ノートブックやプロジェクトの索引が生成できる.Wolframシステムは指定されたすべての索引項目についてページ番号を計算し,五十音順(英字はアルファベット順)にリストする.各索引項目はソースノートブック中の関連付けられているセルにハイパーリンクされる.

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文書の索引を作成する際,索引から参照されるノートブックの各セルに索引項目を関連付ける必要がある.これは「索引の作成」パレットの「ノートブック索引の編集」を押して現れるダイアログボックスを使って行える.

すべての索引項目が定義されたら,パレットのボタンをクリックして索引を生成することができる.各文書にき,複数のタイプの索引が生成できる.

Simple索引

Simple索引は,指定した索引項目がすべて正しく入力されているかどうかを確認するためのものである.この索引には,重複した項目やサブ項目等もすべて別々の行にリストされる.各項目のハイパーリンクテキストはターゲットとなるセルのセルタグとそのセルがあるノートブック名で構成される.

Simple索引はソースノートブックと同じディレクトリに保存される.デフォルトではこのファイル名はSimpleIndex.nbとなるが,パレットの一番下の「IndexFileNameの設定」ボタンを使って別のファイル名を指定することもできる.

Book索引

Book索引では,すべての索引項目は以下のようにフォーマットされる.

TwoColumn索引

TwoColumn索引はBook索引と同様のものであるが,項目が二段組で並べられている.

TwoColumn索引の構築でエラーが生じなければ,索引ファイルはソースノートブックと同じディレクトに保存される.デフォルトではこのファイル名はTwoColumnIndex.nbとなるが,パレットの一番下の「IndexFileNameの設定」ボタンを使って別のファイル名を指定することもできる.

索引の設定

索引項目の設定

索引を作成するためには,索引項目をソースノートブックの特定のセルに関連付ける必要がある.これは「 ノートブック索引の編集」ダイアログボックスを使って行える.このダイアログでは索引項目の追加,編集,削除ができる.

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このダイアログボックスには以下の3つのテキストボックスがある.

索引メイン項目 索引項目を指定する

索引サブ項目 同じメイン項目に入る2つ以上のセルの区別に使う

簡略表現 マスター索引(旧形式)の項目用の短い言葉やフレーズを定義する

索引項目とセル(またはセルグループ)を関連付ける

1.  セルを選択する.

2.  ダイアログボックスのテキストフィールドに項目を入力して指定する.メイン項目とサブ項目には文字列と二次元式が使えるが,簡略表現は文字列でなければならない.

3.  現行セルにタグを付加」をクリックして選択したセルに項目を割り当てる.

セルを選択すると,そのセルに関連付けられた全索引項目がダイアログボックスの一番下のボックスに表示される.新しい項目を追加した後に「更新」をクリックすると,指定した項目が割り当てられたことが確認できる.

注:これはセルの内容のすべて,または一部を選択して「選択範囲を索引項目に追加」ボタンをクリックして行うこともできる.その場合,選択したテキストがセルの索引項目になる.

索引項目を編集・削除する

1.  セルを選択する.そのセルに関連付けられている項目のリストが,ダイアログボックスの一番下に表示される.各項目の横には「編集」,「削除」というハイパーリンクがある.

2.  項目の編集には「編集」,削除には「削除」をクリックする.

3.  ダイアログボックスのテキストフィールドに表示された項目を編集する.

4.  現行セルにタグを付加」をクリックすると,編集した項目に書き換えられる.

索引を生成する

1.  単一のノートブックに対しては,目的のノートブックを開き,それが選択されている状態にする.複数のノートブックに対しては,「プロジェクトの作成」ダイアログボックスを開いてプロジェクトファイルをロードする(プロジェクトファイルの作り方は「プロジェクトファイルの作成」を参照されたい).

2.  索引の作成」パレットを開く

3.  ノートブック索引の編集」をクリックする.すると,ダイアログボックスが現れる.

4.  このダイアログボックスを使って,索引で参照されるノートブック中のすべてのセルと索引項目を関連付ける.

5.  ページ番号を付ける」をクリックしてソースノートブックにページ番号を割り当てる.すでにノートブックにページ番号を割り当ててある場合,またはページ番号を含まないSimple索引を作る場合は,このステップは飛ばしても構わない.

6.  希望の索引タイプに対応するボタンをクリックする.例えば,Simple索引を構築する場合は「索引の作成(Simple)」をクリックする.その他にも,Book索引,TwoColumn索引,BrowserIndexが作成できる.これらの4つのタイプの索引については,「はじめに」を参照されたい.

注:Wolframシステムは定義された全索引項目に基づいて自動的に索引を作成する.索引はソースノートブックと同じディレクトリの別のノートブックとして保存される.

プログラムによる索引の作成

WolframシステムのカーネルはNotebookObject[fe,id]という形の式を使って現在開いているノートブックを参照する.ここで,fe はノートブックが開いているフロントエンド,id は各ノートブックに固有のシリアル番号である.

コマンドNotebooks[]は現在フロントエンドで開いているすべてのノートブックに相当するノートブックオブジェクトのリストを返す.

次の式はリスト中の最初のノートブックオブジェクトをシンボル nb に割り当てる.

ノートブックファイルのファイル名と場所を使ってノートブックを指定することもできる.ToFileName関数を使うと,ファイルの完全パス名の文字列が作成できる.

AuthorTools パッケージをロードする.

索引の設定には,以下の2ステップを行う.

1.  索引項目をソースノートブックの特定のセルに関連付ける. 索引項目を挿入する最も簡単な方法は,「索引の作成」パレットから「ノートブック索引の編集」ダイアログボックスにアクセスして使用するというものである.これはAddIndexEntry関数をタイプし,評価しても行える.以下のコマンドは指定のメイン項目とサブ項目を,ノートブック中の現在選択されているセルに関連付ける.

AddIndexEntry [ nb ,{ main , sub }]

2.  MakeIndex関数を使って索引を生成する. 次のコマンドはノートブックの索引を生成する.

MakeIndex [ nb , "Simple"]

MakeIndexの第2引数は索引の形式を指定する.これは"Simple""Book""TwoColumn""BrowserIndex"の中から選ぶことができる(これらの形式については「はじめに」セクションを参照されたい).

注:MakeIndexコマンドはソースノートブックにセルタグを追加して自動的に保存する.ソースノートブックに変更を加えたくない場合は,予めこのファイルのバックアップコピーを保存しておくこと.