NumericalCalculus`
NumericalCalculus`

NSeries

NSeries[f,{x,x0,n}]

(x-x0)-nから(x-x0)nを含む点 x=x0付近での f の級数展開を数値的に近似する.

詳細とオプション

  • NSeriesを使うためには,まず数値計算パッケージをロードしなくてはならない.それにはNeeds["NumericalCalculus`"]を実行する必要がある.
  • 関数 f は,その引数 x が数値である場合は,数値でなければならない.
  • NSeriesは標準の一変数テイラー(Taylor)級数あるいはローレン(Laurent)級数を構築する.
  • NSeriesx0を中心とする複素平面の円上の点における f を抽出し,InverseFourierを使う.オプションRadiusで円の半径を指定する.
  • 収束領域は f が解析的である環(抽出された点を含む)となる.
  • x0を中心とする円板に f の分枝切断線が含まれる場合,NSeriesは正確な結果を返さない.
  • NSeriesの結果はSeriesDataオブジェクトである.
  • NSeriesの結果がローレン級数である場合,高次の極は無視されるので,SeriesDataオブジェクトは級数を正しく表していない.
  • 級数の各係数の精度を正当とするための努力はなされない:
  • NSeriesは実際にはゼロとなるような小さい数を識別することができない.このような誤りの残余を排除するためにChopを使う必要があることがよくある.
  • 選ばれる標本点の数は2^(TemplateBox[{{{log, _, 2},  , {(, n, )}}}, Ceiling]+2)である.
  • 次のオプションを与えることができる:
  • Radius1f を抽出する円の半径
    WorkingPrecisionMachinePrecision内部計算で使用する精度

例題

すべて開くすべて閉じる

  (1)

以下は 付近の指数関数のベキ級数である:

誤った残余を取り除くためにChopが必要である:

拡張精度を使っても,誤った残余が取り除けることがある:

スコープ  (2)

複素平面での展開を求める:

真性特異点付近のローレン展開を求める:

Seriesでは真性特異点付近のローレン展開は求められない:

オプション  (2)

Radius  (2)

Radiusを使って,ローレン級数が収束する環を選ぶ:

のローレン級数:

Radiusを変更すると,確度を改善することができる:

アプリケーション  (1)

数値入力に対してのみ定義された関数:

fの級数展開を求める:

検証する:

特性と関係  (1)

NResidueは数値関数の級数を構築するために使うこともできる:

NResidueを使う:

考えられる問題  (2)

NSeriesではInverseFourierによりエイリアシング問題が起ることがある:

正しい展開は原点において解析的である:

SeriesDataは正確にローレン級数を表すことができない.次はExp[+x]の級数を2乗したものである:

のローレン級数のSeriesData表現である:

おもしろい例題  (1)

無制限分割の母関数の級数展開を求める:

検証する:

Wolfram Research (2007), NSeries, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/NumericalCalculus/ref/NSeries.html.

テキスト

Wolfram Research (2007), NSeries, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/NumericalCalculus/ref/NSeries.html.

CMS

Wolfram Language. 2007. "NSeries." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/NumericalCalculus/ref/NSeries.html.

APA

Wolfram Language. (2007). NSeries. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/NumericalCalculus/ref/NSeries.html

BibTeX

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BibLaTeX

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