EPS (.eps,.epsf)

予備知識

    • MIMEタイプ:application/postscriptapplication/epsapplication/x-epsimage/epsimage/x-eps
    • EPSページ記述言語およびファイル形式.
    • 一般に2Dベクトルグラフィックスとページレイアウトアプリケーションで使用される.
    • 自己完結型のPostScriptフラグメントで,他のドキュメントに含むのに適している.
    • EPSはEncapsulated PostScriptから派生した頭字語である.
    • テキスト形式.
    • テキストとベクトルグラフィックスをPostScript言語を使って保管する.
    • フォントと埋め込みラスタグラフィックスを含むことができる.
    • モノクロ,グレースケール,RGB,CMYKを含む種々の色符号化をサポートする.
    • PDFの前駆体である.
    • PostScriptは1984年にAdobeによって導入された.

ImportとExport

  • Import["file.eps",elem]はEPSファイルから指定の要素をインポートする.
  • インポート形式はImport["file","EPS"]またはImport["file",{"EPS",elem,}]で指定できる.
  • Export["file.eps",expr]は任意のテキスト文字列,ベクトルグラフィックス,NotebookまたはCell式をEPSにエキスポートする.
  • エキスポート形式はコマンドExport["file",expr,"EPS"]で明示的に指定できる.
  • Export["file.eps",{elem1->expr1,elem2->expr2,},"Rules"]は規則を使ってエキスポートされるべき要素を指定する.
  • Wolframシステムのフォント,および標準でないフォントはデフォルトで必要に応じてエキスポートされたファイルに埋め込まれる.
  • Export["file.eps",expr] は, expr をデフォルトのプリンタに印刷されているかのように効果的にレンダリングする. expr がノートブックでない場合,評価を実行するノートブックと同じプロパティを持つノートブックを効果的に作成する.あるいは,ノートブックで評価が実行されなかった場合にはデフォルトのノートブックを作成する.フロントエンドのPrintingStyleEnvironmentオプションは,印刷する環境を選択するために使用される.
  • Wolfram言語は可能な限りコンテンツのベクトル記述を保存しようとするが,EPSでサポートされていない最新のレンダリング方法を必要とするコンテンツはラスタライズされる. これには透明度,カラーグラデーション,テクスチャ,シェーディングを備えたすべての3Dグラフィックスと2Dコンテンツが含まれる.
  • 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
  • Import, Exportファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする
    CloudImport, CloudExportクラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする
    ImportString, ExportString文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする
    ImportByteArray, ExportByteArrayバイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする

ノートブックインターフェース

  • ノートブックフロントエンドにおいて,「別名で保存」はアクティブなノートブックをEPSファイルにエキスポートする.
  • 選択範囲の形式保存」はノートブックの選択した範囲をEPSファイルにエキスポートする.

Import要素

  • 一般的なImport要素:
  • "Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト
    "Summary"ファイルの概要
    "Rules"使用可能なすべての要素の規則のリスト
  • データ表現要素:
  • "Graphics"任意の2Dグラフィックス
    "Plaintext"文字列として与えられる,テキストによる内容
    "Image"ラスタ画像
    "Preview"埋め込まれたプレビュー画像
  • ImportExportはデフォルトで"Graphics"要素を使用する.

オプション

  • 一般的なオプション:
  • BackgroundAutomatic透明画像領域で示される背景色
    ImageSizeAutomatic画像全体の大きさ
    ImageResolution72ラスタ化の画像の解像度(dpi)
  • Exportの高度なオプション
  • "AllowRasterization"Automatic2Dおよび3Dのグラフィックスをラスタ化するかどうか
    "EmbeddedFonts"True非標準フォントを含むかどうか
    "PreviewFormat"None含まれるプレビュー画像の形式
  • "PreviewFormat"の可能な設定:
  • None埋込みプレビューなし
    "Interchange"デバイス非依存プレビュー(EPSI)
    "Metafile"Windowsメタファイルプレビュー(WMF)
    "TIFF"TIFFラスタ画像
  • "AllowRasterization"の可能なオプション:
  • AutomaticEPSで正しく再現できない透明性等の機能を含めてグラフィックスをラスタ化する
    Trueグラフィックスを常にラスタ化する
    False常にベクトルグラフィックスを使用する

例題

  (7)

EPSファイルをベクトルグラフィックスとしてインポートする:

ベクトルグラフィックスをEPSにエキスポートする:

関数プロットをEPSにエキスポートする:

文字を含む出力をEPSに変換するとき,Wolframシステムはデフォルトで標準でないすべてのフォントをエキスポートされるドキュメントに含む:

Cell式をEPSにエキスポートする:

Notebook式をEPSに変換する:

EPSIファイルを作成する: