HIN (.hin)

予備知識

    • MIMEタイプ:chemical/x-hin
    • HyperChem HIN形式.
    • 化学情報学アプリケーションとWebにおける3D分子モデルの保管と交換に使用される.
    • プレーンテキストによる表形式.
    • 原子座標,化学結合情報,メタデータを保管する.
    • HyperCube, Inc.が保守している.

ImportとExport

  • Import["file.hin"]はHINファイルから分子のリストをインポートする.
  • Export["file.hin",expr]は分子または分子のリストをHINファイルにエキスポートする.
  • Import["file.hin",elem]は指定の要素をMolfileとしてインポートする.
  • Import["file.hin",{{elem1,elem2,}}]は複数の要素をインポートする.
  • インポート形式はImport["file","HIN"]またはImport["file",{"HIN",elem,}]で指定できる.
  • Importについての一般的な全情報は,関数ページを参照のこと.
  • ImportStringはHIN形式をサポートする.
  • Export["file.hin",mol]は分子からHINファイルを作成する.
  • Export["file.hin",{mol1,mol2,}]は分子のリストからHINファイルを作成する.
  • 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
  • Import, Exportファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする
    CloudImport, CloudExportクラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする
    ImportString, ExportString文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする
    ImportByteArray, ExportByteArrayバイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする

Import要素

  • 一般的なImport要素:
  • "Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト
    "Summary"ファイルの概要
    "Rules"使用可能なすべての要素の規則のリスト
  • グラフィックス要素:
  • "Graphics3D"HINファイルの分子の3D描画
    "StructureDiagram"2D構造式
  • データ要素:
  • "Molecule"分子モデルの記号表現
    "Molecule", nn 番目の分子の記号表現
    "EdgeRules"規則の配列で与えられる接続データ
    "EdgeTypes"文字列の配列で与えられる結合タイプ
    "FormalCharges"整数の配列で与えられる,原子の電荷
    "MassNumbers"同位体の質量数
    "VertexCoordinates"3D原子座標(通常ピコメートルで与えられる)
    "VertexTypes"分子を構成する全原子またはグループ(通常化学元素の略称の配列で与えられる)

オプション

  • 一般的なImportオプション:
  • ImageSizeAutomatic表示するグラフィックスの全体のサイズを指定する
    BackgroundWhite使用する背景色を指定する
    ViewPointAutomatic3Dモデルを見る,空間の視点
  • デフォルトの設定"ViewPoint"->Automaticでは,Wolfram言語は自動的にインポートされた分子構造について最適な視角を計算する.
  • 3D描画スタイルの選択:
  • "Rendering""BallAndStick"可視化メソッドを指定する
  • "Rendering"に可能な設定:
  • "BallAndStick"原子と結合を球と棒のモデルで表す
    "Spacefilling"重なり球で表された原子
    "Wireframe"直線で描かれた結合

例題

  (2)

HINファイルで利用できるImport要素を示す:

分子をHINファイルからインポートする:

同じ分子の結合をワイヤーフレームモデルとして表示する:

分子のリストをHINファイルにエキスポートする:

ファイルから3つ目の分子だけをインポートする: