SP3 (.sp3)

予備知識

    • SP3地理空間ファイル形式.
    • National Geodetic Surveyの標準形式.
    • GPS衛星の軌道に関する情報を保管する.
    • SP3はStandard Product Version 3からの頭字語である.
    • ASCII形式.
    • SP3は1991年にアメリカ海洋大気局によって導入された.

Import

  • Import["file.sp3"]はSP3ファイルをインポートし,全位置データを配列として返す.
  • Import["file.sp3"]はさまざまな時間において複数の衛星の位置を表す3次元配列を返す.
  • Import["file.sp3",elem]はSP3ファイルから指定の要素をインポートする.
  • Import["file.sp3",{{elem1,elem2,}}]は複数要素をインポートする.
  • インポート形式はImport["file","SP3"]またはImport["file",{"SP3",elem,}]で指定できる.
  • Importについての詳細情報は,関数ページを参照のこと.
  • ImportStringはSP3形式をサポートする.
  • 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
  • Importファイルからインポートする
    CloudImportクラウドオブジェクトからインポートする
    ImportString文字列からファイルからインポートする
    ImportByteArrayバイト配列からインポートする

Import要素

  • 一般的なImport要素:
  • "Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト
    "Summary"ファイルの概要
    "Rules"使用可能なすべての要素の規則のリスト
  • データ表現要素:
  • "Positions"異なる時間における全衛星の空間的位置(km)
    "Velocities"異なる時間における衛星の速度(m/s)
    "ClockCorrections"異なる時間における全衛星のクロック補正データ(μs)
    "ClockCorrectionChangeRates"クロック補正の変化率(ns/s)
    "Times"軌道およびクロックデータのタイムスタンプ
  • Importはデフォルトで"Positions"要素を使う
  • メタ情報要素:
  • "Agency"情報提供機関の識別
    "Comments"ファイルに保管されたユーザのコメント
    "CoordinateSystem"空間的データが与えられる座標系
    "DataDescriptorCode"ファイルで使われるデータの種類についての記述
    "SatelliteID"衛星識別文字列
    "TimeInterval"軌道データが表される時間間隔(秒)
    "ModifiedJulianDays"1858年11月17日以降ユリウス日で与えられる,ファイルの最初の記録
    "GPSDate"GPS時間システムの開始以降経過した完全な週数と秒
    "OrbitalDataType"軌道データのタイプ
    "Version"ファイル形式バージョン
    "OrbitAccuracy"各衛星の軌道精度(ミリメートル)
  • SP3-c形式バージョン用のその他の要素:
  • "PositionErrors"ミリメートルでの位置データの標準偏差
    "VelocityErrors"ミリメートル毎秒における速度データの標準偏差
    "ClockCorrectionErrors"ピコ秒でのクロック補正の標準偏差
    "ClockCorrectionChangeRateErrors"ピコ秒毎秒におけるクロック補正変化率の標準偏差
    "PositionCorrelations"位置とクロック補正データの相関係数
    "VelocityCorrelations"速度とクロック補正変化率データの相関係数
    "SatelliteSystems"GPS衛星システム
    "TimeSystem"ファイルで使用される時間参照システム

例題

  (4)

サンプルファイルで表されている全衛星の軌道をインポートしてプロットする:

単一の衛星の軌道をインポートして示す:

利用可能なImport形式のリストを得る:

ファイルから位置データをすべてインポートする:

結果の配列は,144の異なる時間における29の衛星の空間的位置を表している:

地球の周りの全29の衛星の軌道を可視化する: