ページ番号付け
はじめに
「ページ番号」パレットは1つまたは複数のノートブックにページ番号を割り当てるときに使う.目次や索引を生成する前には,少なくとも一度はソースノートブックにページ番号を割り当てる必要がある.これを行わないと,目次や索引がページ番号を含まないものになる.
ノートブックにページ番号を付ける
1つまたは複数のノートブックにページ番号を割り当てる
1. 単一のノートブックに対しては,目的のノートブックを開き,それが選択されている状態にする.複数のノートブックに対しては,「プロジェクトの作成」ダイアログボックスを開いてプロジェクトファイルをロードする(プロジェクトファイルの作り方は「プロジェクトファイルの作成」を参照されたい).
2. 「ページ番号」パレットを開く.
ページ番号付けオプション
パレットの下部の3つのボタンを使うと,どのようにページ番号が割り当てられるかを制御するオプションが指定できる.オプションの値を設定するには,そのオプション名に対応するボタンをクリックする.現れたダイアログボックスに現在のオプション値が表示される.テキストを編集して「適用」をクリックすると,変更点が適用される.「OK」を押してダイアログボックスを閉じる.
- 「StartingPages」はプロジェクトのすべてのノートブックの開始ページを指定するときに使う.このオプションは{p1,p2,…,pk}のようなリストで指定する.ここで pk は k 番目のノートブックの開始ページ番号を表している.リストの各要素は整数,"Next","Odd","Even",Inheritedで指定できる.デフォルトではStartingPages->{1,"Next"}となっている. pk が"Next","Odd","Even"の場合は,k 番目のノートブックの開始ページ番号は,1つ前のノートブックの最終ページの,それぞれ次のページ,次の奇数ページ,次の偶数ページとなる.pk がInheritedの場合は,k 番目のノートブックの開始ページ番号には,そのノートブックのオプションStartingPageNumberの設定が使われる.
- 「OpenAllCellGroups」はページ区切りを計算する前にすべてのセルグループを開くかどうかを指定する設定である.デフォルトではOpenAllCellGroups->Trueとなっている.
- 「PaginationFunction」はページ番号が計算された後,ノートブックが閉じられる前に各ノートブックに適用する関数(func)を指定するときに使う.このオプションがNull以外のものに設定されている場合は,Paginateの戻り値の各サブリストには func[nb]が付加される.
プログラムによるページ番号付け
WolframシステムのカーネルはNotebookObject[fe,id]という形の式を使って現在開いているノートブックを参照する.ここで,fe はノートブックが開いているフロントエンド,id は各ノートブックに固有のシリアル番号である.
コマンドNotebooks[]は現在フロントエンドで開いているすべてのノートブックに相当するノートブックオブジェクトのリストを返す.
次の式はリスト中の最初のノートブックオブジェクトをシンボル nb に割り当てる.
ノートブックファイルのファイル名と場所を使ってノートブックを指定することもできる.ToFileName関数を使うと,ファイルの完全パス名の文字列が作成できる.
以下のコマンドは指定されたノートブックにページ番号を付ける.引数がプロジェクトファイルの場合は,そのプロジェクトのすべてのノートブックにページ番号を付ける.
次のコマンドはプロジェクトのすべてのノートブックにページ番号を付ける.StartingPages->"Next"と設定すると,各ノートブックの開始ページはその前のノートブックの最終ページの次のページとなる.
StartingPagesの設定には,この他に"Even","Odd",Inherited,または整数のリストが使える.次のコマンドはプロジェクトのすべてのノートブックにページ番号を付けるが,その際,最初の4つのノートブックの開始ページ番号がそれぞれ1,25,57,83となるよう指定する.
また,次のコマンドはプロジェクトのすべてのノートブックにページ番号を付けるが,その際,各ノートブックの開始ページ番号には,それぞれのノートブックのStartingPageNumberオプションの設定を使う.