HeavisideTheta
のときは0と等価であり のときには1と等価であるヘビサイドのシータ関数 を表す.
HeavisideTheta[x1,x2,…]
xiすべてが正の場合にのみ1となる多次元ヘビサイドシータ関数を表す.
詳細
- HeavisideTheta[x]は,0以外の x のすべての実数値に対して,0もしくは1を返す.
- HeavisideThetaは,積分,積分変換,および微分方程式に用いることができる.
- HeavisideThetaは属性Orderlessを有する.
- 厳密な数値については,HeavisideThetaは内部で数値近似を用いて結果を出す.この過程は,大域変数$MaxExtraPrecisionの設定の影響を受ける.
例題
すべて開くすべて閉じる例 (4)
スコープ (37)
数値評価 (5)
HeavisideThetaは常に厳密な結果を返す:
Aroundを使って平均的な場合の統計区間を計算する:
MatrixFunctionを使って行列のHeavisideTheta関数を計算することもできる:
特定の値 (4)
HeavisideThetaは,分布としては0における特別な値を持たない:
HeavisideTheta[x]=1となるような x の値を求める:
可視化 (4)
HeavisideTheta関数をプロットする:
シフトされたHeavisideTheta関数を可視化する:
HeavisideThetaと周期関数の組合せを可視化する:
HeavisideThetaを三次元でプロットする:
関数の特性 (9)
HeavisideThetaの関数領域:
HeavisideThetaの値域:
HeavisideThetaは点 に跳躍不連続点を持つ:
HeavisideThetaは解析関数ではない:
HeavisideThetaは単射ではない:
HeavisideThetaは全射ではない:
HeavisideThetaはその定義域において非負である:
HeavisideThetaは凸でも凹でもない:
TraditionalFormによる表示:
微分 (4)
一変量のHeavisideThetaを微分する:
多変量のHeavisideThetaを微分する:
HeavisideThetaを含む組合せを微分する:
積分からHeavisideThetaを生成する:
積分 (6)
積分変換 (5)
アプリケーション (7)
区分解析ポテンシャルを持つ時間依存シュレディンガー(Schrödinger)方程式を解く:
DiracDeltaのソース項にDSolveを使ってグリーン(Green)関数を求める:
DSolveからの直接の結果と比較する:
基本解を可視化する(前向きの光錐でのみ零になることがない):
Piecewiseを使うともとの関数は復元できない:
特性と関係 (6)
HeavisideThetaの導関数は分布である:
UnitStepの導関数は区分関数である:
HeavisideThetaを展開してより単純な引数を持つHeavisideThetaを得る:
HeavisideThetaを含む方程式を簡約する:
考えられる問題 (10)
HeavisideThetaは消滅する引数の場合は評価されない:
PiecewiseExpandは分布関数であって区分定義関数ではないのでHeavisideThetaには使えない:
HeavisideThetaは数値引数については評価されない:
HeavisideThetaの機械精度の数値化は誤った結果を与えることがある:
$MaxExtraPrecisionの値を大きくしても,結果が厳密数なのでN::meprecメッセージを避けることはできない:
関数UnitStepとHeavisideThetaは数学的に等価ではない:
偶然的な特異点のサポートがある分布の積は定義することができない(Colombeau代数の解釈ではない):
HeavisideThetaは複素引数では一意的に定義できない(Satoの超関数解釈ではない):
LimitはHeavisideThetaを滑らかな関数の極限としては与えない:
テキスト
Wolfram Research (2007), HeavisideTheta, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/HeavisideTheta.html.
CMS
Wolfram Language. 2007. "HeavisideTheta." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/HeavisideTheta.html.
APA
Wolfram Language. (2007). HeavisideTheta. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/HeavisideTheta.html