EML (.eml)

予備知識

    • MIMEタイプ:message/rfc822
    • 電子メールメッセージ形式.
    • ほとんどの電子メールシステムにおいて,個々のメールの保存に使用されている.
    • 符号化されたバイナリデータを伴うテキスト形式.
    • Multipurpose Internet Mail Extensions (MIME)をサポートする.
    • RFC 2045,RFC 2046,RFC 2047,RFC 4288,RFC 4289,RFC 2049をサポートする.

Import

  • Import["file.eml"]はEMLファイルをインポートし,対応する電子メールメッセージの基本要素を与える連想を返す.
  • Import["file.eml",elem]はEMLファイルから指定の要素をインポートする.
  • Import["file.eml",{elem,suba,subb,}]はサブ要素をインポートする.
  • Import["file.eml",{{elem1,elem2,}}]は複数の要素をインポートする.
  • インポート形式はImport["file","EML"]またはImport["file",{"EML",elem,}]で指定できる.
  • 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
  • Importファイルからインポートする
    CloudImportクラウドオブジェクトからインポートする
    ImportString文字列からファイルからインポートする
    ImportByteArrayバイト配列からインポートする

Import要素

  • 一般的なImport要素:
  • "Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト
    "Summary"ファイルの概要
    "Rules"使用可能なすべての要素の規則のリスト
  • 基本的なメッセージ全体の要素:
  • "MessageSummary"メッセージの基本要素を与える連想
    "MessageElements"メッセージの主要素を与える連想
    "FullMessageElements"メッセージの全要素を与える連想
  • Importはデフォルトでは"MessageElements"要素を使用する.
  • 概要要素:
  • "From"差出人の名前と電子メールアドレス
    "ToList"受信者の名前とアドレス
    "CcList"カーボンコピー受信者の名前とアドレス
    "BccList"ブラインドカーボンコピー受信者の名前とアドレス
    "OriginatingDate"電子メールヘッダからのクライアントの日付と時間
    "Subject"電子メールの件名
    "BodyPreview"メッセージ本文の短いプレビュー
    "HasAttachments"メッセージが添付ファイルを含んでいるかどうか
    "MessageID"このメッセージのメッセージID
  • "MessageSummary"にはすべての概要要素が含まれる.
  • その他のメッセージ要素:
  • "FromAddress"差出人の生の電子メールアドレス
    "FromName"差出人の氏名
    "ToAddressList"受信者のアドレス
    "ToNameList"受信者の氏名
    "CcAddressList"カーボンコピー受信者のアドレス
    "CcNameList"カーボンコピー受信者の氏名
    "BccAddressList"ブラインドカーボンコピー受信者の名前
    "BccNameList"ブラインドカーボンコピー受信者の氏名
    "ReplyToList"返信先の名前とアドレス
    "ReplyToAddressList"返信先のアドレス
    "ReplyToNameList"返信先の氏名
    "Body"文字列で表されたメッセージ本文
    "AttachmentList"式で表された処理済み添付ファイルリスト
  • "MessageElements"には"BodyPreview""HasAttachments"を除くすべての概要とメッセージの要素が含まれる.
  • サブ要素は"FullMessageElements""MessageElements",および"MessageSummary"に対して{elem,keys}という形式で与えることもできる.キーは連想のどの要素でもよい.
  • 各電子メールの詳細情報は,以下のカテゴリからインポートできる.
  • メッセージ本文の要素:
  • "BodyPreview"メッセージ本文の短いプレビュー
    "Body"文字列で表されたメッセージ本文
    "NewBodyContent"本文の返信または転送ではない部分
    "QuotedContent"本文の引用された部分
  • メッセージの識別とスレッド分割の要素:
  • "MessageID"このメッセージのメッセージID
    "ReplyToMessageID"この返信のもとのメッセージのID(あれば)
    "ReferenceMessageIDList"「参照」メッセージ(通常はスレッド内のもの)のID
  • メッセージルーティング要素:
  • "Precedence"宣言された電子メール優先度
    "ReturnPath"メールに対して宣言された差戻し先
    "ReturnReceiptRequested"開封確認が要求されているかどうか
    "DeliveryChainHostnames"電子メール配信チェーンのホスト名
    "DeliveryChainRecords"電子メール配信チェーンの全記録
  • 電子メールヘッダ要素:
  • "Plaintext"文字列で表された完全な生の電子メール
    "HeaderString"文字列で表された電子メールの全ヘッダ
    "HeaderRules"すべてのヘッダの規則のリスト
    "CharacterEncoding"電子メールのコンテンツの文字コード
    "ContentType"電子メール本文のMIMEコンテントタイプ
    "MIMEVersion"MIME標準のバージョン
  • メッセージ発信元要素:
  • "OriginatingMailClient"発信元の電子メールクライアントの記されているタイプ
    "OriginatingIPAddress"発信元のクライアントマシンのIPアドレス
    "OriginatingHostname"発信元のクライアントマシンのホスト名
    "OriginatingCountry"geoIPから推測される発信元の国
    "OriginatingDate"電子メールヘッダ内に記録されているクライアントの日時
    "OriginatingTimeZone"電子メールヘッダに記録されているクライアントの時刻帯
    "ServerOriginatingDate"発信元サーバの日時
    "ServerOriginatingTimeZone"発信元サーバの時刻帯
  • 添付ファイル要素:
  • "HasAttachments"各メッセージが添付ファイルを含んでいるかどうか
    "AttachmentNames"添付ファイル名のリスト
    "AttachmentList"式で著された処理済み添付ファイルのリスト
    "AttachmentSummaries"基本的な添付ファイル要素を与える連想のリスト
    "AttachmentData"添付ファイルの生の符号化データとメタデータを与える連想のリスト
    "AttachmentDecodedData"添付ファイルの生の復号化データとメタデータを与える連想のリスト
    "AttachmentDetails"添付ファイルの内容とメタデータを与える連想のリスト
  • 要素"AttachmentDetails"は各添付ファイルの連想を与えるリストである.この連想の要素は通常以下のものである:
  • "Name"添付ファイルに割り当てられた名前
    "MIMEType"コンテンツのMIMEタイプ
    "Content"インポートされたコンテンツ
    "ContentDisposition"添付ファイルのContent-Disposition
    "ModificationDate"添付ファイルに記録された編集日
    "ByteCount"復号化されたコンテンツのバイト数
  • 要素"AttachmentDecodedData"は各添付ファイルの連想を与えるリストである.この連想の要素は通常以下のものである:
  • "Name"添付ファイルに割り当てられた名前
    "MIMEType"コンテンツのMIMEタイプ
    "DecodedContent"バイト配列で表された,復号化された生のコンテンツ
    "ContentDisposition"添付ファイルのContent-Disposition
    "ModificationDate"添付ファイルに記録された編集日
    "ByteCount"生の復号化コンテンツのバイト数
  • 要素"AttachmentData"は各添付ファイルの連想を与えるリストである.この連想の要素は通常以下のものである:
  • "Name"添付ファイルに割り当てられた名前
    "MIMEType"コンテンツのMIMEタイプ
    "RawContent"文字列で表された,生の符号化コンテンツ
    "ContentTransferEncoding""RawContent"のContent-Transfer-Encoding
    "ContentDisposition"添付ファイルのContent-Disposition
    "ModificationDate"添付ファイルに記録された編集日
    "ByteCount"生の符号化コンテンツのバイト数
  • "AttachmentSummaries"には各添付ファイルの複合化されたコンテンツの"Name""MIMEType""ByteCount"が含まれる.

オプション

  • Importオプション:
  • "AttachmentRules"<||>添付ファイルのインポート方法を制御する規則
  • "AttachmentRules"に可能な設定は,以下のものを含む連想である:
  • fmtNone形式 fmt の添付ファイルをNoneとしてインポートする
    fmtelemfmt の添付ファイルのインポート時に要素 elemImportする
    fmtfun純関数 fun を復号化されたバイト配列に適用する
  • 形式指定 fun には,$ImportFormatsがサポートするすべての形式とMIMEタイプが使用できる.

例題

すべて開くすべて閉じる

  (4)

電子メールメッセージをインポートする:

EMLファイルのメッセージの概要をインポートする:

EMLファイルからメッセージの件名をインポートする:

EMLファイルからメッセージの日付をインポートする:

スコープ  (1)

電子メールの特定の要素をAssociationとしてインポートする:

Datasetとして表す:

Import要素  (52)

利用できる要素  (1)

利用できる要素のリスト:

データ表現  (8)

電子メールメッセージの概要を取得する:

メッセージをAssociationとしてインポートする:

メッセージ全体をインポートする:

電子メールの特定の要素をインポートする:

EMLファイルからメッセージの件名を抽出する:

メッセージの本文をインポートする:

メッセージをもとのインターネットメッセージ形式でインポートする:

プレーンテキストから興味のあるスニペットを表示する:

新しいメッセージのコンテンツの概要をインポートする:

"BodyPreview"はメッセージの新しいコンテンツを抽出してまとめる:

メッセージの全コンテンツと比較する:

コンテンツの解釈  (2)

メッセージの引用部分以外の新しい本文のコンテンツを抽出する:

抽出したコンテンツともとの本文を比較する:

引用されたコンテンツをメッセージから抽出する:

抽出されたコンテンツをもとの本文と比較する:

電子メールアドレスのヘッダ要素  (19)

差出人の名前と電子メールアドレスをインポートする:

差出人の氏名をインポートする:

差出人の電子メールアドレスをインポートする:

受信者の名前とアドレスのリストをインポートする:

受信者のアドレスのリストをインポートする:

受信者の名前のリストをインポートする:

カーボンコピー受信者の名前とアドレスのリストをインポートする:

カーボンコピー受信者のアドレスのリストをインポートする:

カーボンコピー受信者の名前のリストをインポイートする:

ブラインドカーボンコピー受信者の名前とアドレスのリストをインポートする:

ブラインドカーボンコピー受信者のアドレスのリストをインポートする:

ブラインドカーボンコピー受信者の名前のリストをインポートする:

差戻し先をインポートする:

返信先の名前とアドレスのリストをインポートする:

返信先のアドレスのリストをインポートする:

返信先の名前のリストをインポートする:

メッセージIDを取り出す:

返信メッセージのもとのメッセージのIDを取り出す:

参照されたメッセージのIDを取り出す:

一般的なヘッダ要素  (4)

電子メールのヘッダ全体を文字列としてインポートする:

メッセージのヘッダ全体を文字列としてインポートする:

メッセージの文字コードをインポートする:

電子メール本文のMIMEコンテントタイプをインポートする:

高度なヘッダ要素  (11)

宣言された電子メール優先度をインポートする:

開封確認のためのアドレスをすべてインポートする:

配信チェーンのホスト名のリストをインポートする:

配信チェーンの記録をAssociationとしてインポートする:

各メッセーの送信に使用された電子メールクライアントを判定する:

メッセージの送信に使用されたマシンのIPアドレスをインポートする:

メッセージの送信に使用されたマシンのホスト名をインポートする:

各メッセージが送信された日時をインポートする:

電子メールヘッダからクライアントの時刻帯をインポートする:

発信元サーバの日時をインポートする:

発信元サーバの時刻帯をインポートする:

添付ファイル要素  (7)

メッセージに添付ファイルが含まれているかどうかを判定する:

任意の添付ファイルのファイル名を取得する:

添付ファイルを規則のリストとしてインポートする:

電子メールメッセージの添付ファイルの概要を取得する:

メッセージの添付ファイルの生データをインポートする:

メッセージから復号化された添付データをインポートする:

メッセージから添付ファイルや詳細な情報をインポートする:

Importオプション  (3)

"AttachmentRules"  (3)

WAVファイルを"Length"要素としてインポートする:

GIF画像はインポートしない:

GIF画像のインポートを制御する純関数を指定する: