AcousticAbsorbingValue

AcousticAbsorbingValue[pred,vars,pars]

時間あるいは周波数領域の偏微分方程式についての吸収境界条件を,適用場所を示す述語 pred,モデル変数 vars,大域パラメータ pars で表す.

AcousticAbsorbingValue[pred,vars,pars,lkeys]

時間あるいは周波数領域の境界条件を pars[lkey]で指定される局所パラメータで表す.

詳細

  • AcousticAbsorbingValueAcousticPDEComponentの境界条件を指定し,モデリング方程式の一部として使われる.
  • AcousticAbsorbingValueは,一般に,無限領域を切り取って圧力波が切取り境界に吸収される有限領域にする際に使われる.
  • AcousticAbsorbingValueは時間領域あるいは周波数領域の吸収を,従属変数圧力 (単位:),独立変数 (単位:),時間変数 (単位:)あるいは周波数変数 (単位:)でモデル化する.
  • 時間依存モデル変数 varsvars={p[t,x1,,xn],t,{x1,,xn}}である.
  • 周波数依存モデル変数 varsvars={p[x1,,xn],ω,{x1,,xn}}である.
  • 時間領域音響モデルAcousticPDEComponentは,時間変数 ,密度 ,音速 ,音源 および の波動方程式に基づいている.
  • 周波数領域音響モデルAcousticPDEComponentは,各周波数が のヘルムホルツ(Helmholtz)方程式に基づいている.
  • 時間領域吸収値AcousticAbsorbingValueは,音源吸収項 (単位:),境界単位法線 で以下をモデル化する.
  • 周波数領域吸収値AcousticAbsorbingValueは以下をモデル化する.
  • モデルパラメータ parsAcousticPDEComponentについてと同じように指定される.
  • 双極子源 は領域内のみで有効であり,したがって,境界条件からは除外できる.
  • 次のモデルパラメータ pars を使うことができる.
  • パラメータデフォルトシンボル
    "MassDensity"1,媒介密度(単位:
    "AcousticSourceDistance"0,逆音源距離(単位:
    "Material"Automatic
    "SoundSpeed"1,音速(単位:
  • さまざまなタイプの入射波と波の起点から境界 までの距離を (単位:)とすると,吸収境界条件項 (単位:)は次のように与えられる.
  • 1D,2D,3Dの平面波
    2D,3Dの円筒波
    3Dの球面波
  • AcousticAbsorbingValueは,入射波が吸収境界と直交しているときに最も効率的である.
  • AcousticAbsorbingValueを評価すると一般化されたNeumannValueになる.
  • 境界述語 predNeumannValueにおけるのと同じように指定できる.
  • 吸収境界は以下と一緒に使うことができる.
  • 分析タイプ適用可能性
    時間領域可能
    周波数領域可能
    固有周波数不可能
  • AcousticAbsorbingValueが連想 pars,keypi,pivi,]として指定されるパラメータ に依存するなら,パラメータ で置換される.
  • 時間領域または周波数領域の完全整合層(PML)は,AcousticAbsorbingValueの代替となる.入射波が吸収境界に直交していない場合は完全整合層が好ましい.

例題

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  (2)

平面波についての時間領域音響吸収境界を設定する:

球面波についての周波数領域音響吸収境界を設定する:

スコープ  (4)

過渡音圧場についてのモデル変数 vars をモデルパラメータ pars と特定の境界条件パラメータで定義する:

過渡音圧場についてのモデル変数 vars を,モデルパラメータ pars と複数の特定のパラメータ境界条件で定義する:

過渡音圧場についてのモデル変数 vars をモデルパラメータ pars で定義する:

右に進む平面波 の初期条件 ics を設定する:

平面波について右端に音響吸収境界がある方程式を設定する:

偏微分方程式を解く:

解を可視化する:

周波数領域音圧場のモデル変数 vars をモデルパラメータ pars で定義する:

左端に放射境界,右端に音響吸収境界がある方程式を設定する:

パラメトリックソルバを設定する:

解を周波数領域でさまざまな周波数 で可視化する:

解を時間領域に変換する:

Wolfram Research (2020), AcousticAbsorbingValue, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/AcousticAbsorbingValue.html.

テキスト

Wolfram Research (2020), AcousticAbsorbingValue, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/AcousticAbsorbingValue.html.

CMS

Wolfram Language. 2020. "AcousticAbsorbingValue." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/AcousticAbsorbingValue.html.

APA

Wolfram Language. (2020). AcousticAbsorbingValue. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/AcousticAbsorbingValue.html

BibTeX

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BibLaTeX

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