ColorBalance
ColorBalance[image]
無色照明の効果を模すようなバランスを得るために,image 中の色を調整する.
ColorBalance[image,ref]
ref で指定された基準色が白にマップされるように image 中の色を調整する.
ColorBalance[image,reftarget]
基準色 ref を target にマップする.
詳細とオプション
- ColorBalanceは,非現実的なカラーキャストを画像から除いた白または灰色の平衡によく使われる.これは,結果としてオブジェクトを灰色の無彩色で表すことが多い.
- ColorBalanceは明示的な色空間がある画像に使うことができる.ColorSpace->Automaticの画像は調整前に"RGB"または"Grayscale"に変換される.
- ref あるいは target のいずれかは,以下の任意のものでよい.
-
color 明示的な色 whitepoint WhitePointの設定で使われるような名前付きの白色点 temperature 温度で指定された色 {temperature,tint} 温度と色合いで指定された色 {pos1,pos2,…} もとの画像中の位置 posiの画素の平均色 markerimage マーカー画像に従ってサンプルされた画素の平均色 - 画素の平均色はLab色空間で計算される.
- temperature はケルビン単位の値として指定することができる.よく使われる値は2000Kから20,000Kの範囲である.tint は 単位で与えることができる.よく使われる値はからの範囲である.
- 温度と色合いは,以下に示すMacAdam色度図で可視化することができる.曲線は放射黒体に相当し,色合い調整は,温度曲線に直交する等温線からの動きである.
- ColorBalanceはMethodオプションを取る.次は可能な設定である.
-
"GrayScaling" 画像の平均をスケーリングする "RGBScaling" RGB空間でスケーリングする "LMSScaling" LMS空間でスケーリングする "ChromaticityScaling" LMS空間内の色度のスケーリング - メソッド"LMSScaling"では,XYZとLMSの変換を行うBradford変換行列を使ってスケーリングが行われる.
- {temperature,tint}ペアが与えられると,常にMethod"ChromaticityScaling"が使われる.その他の場合はMethod->"LMSScaling"が使われる. »
例題
すべて開くすべて閉じるスコープ (8)
基準と目標のWhitePointを指定することで色順応を行う:
基準色とターゲットのWhitePointを指定することで色順応を行う:
オプション (6)
Method (6)
Method->"RGBScaling"を使ってRGB色空間内で画像を再スケールする:
強いカラーキャストが存在する場合は,RGB空間内で画素をスケーリングしてもカラーキャストが直らないことがある:
Method->"LMSScaling"を使ってLMS空間で画素をスケールする:
Method->"ChromaticityScaling"を使って平均色を中立(濃淡レベル)にする:
基準色あるいはターゲット色なしに"RGBScaling"を使う:
これは,各チャンネルについて色の最大値を1に変換することに相当する:
"ChromaticityScaling"は,よりバランスのとれた画像を作ることが多い:
色が温度と色合いによって指定されている場合は,Method->"ChromaticityScaling"が使われる:
基準色あるいはターゲット色がない場合,使用可能なメソッドが画像についての仮定をする:
"RGBScaling"および"LMSScaling"は画像が白色オブジェクトを含んでいると仮定する:
アプリケーション (4)
水中画像 (2)
すでに白の画素がある場合,Method"LMSScaling"はほとんどあるいはまったく効果がない:
1日のうちの時間 (1)
特性と関係 (2)
考えられる問題 (1)
テキスト
Wolfram Research (2015), ColorBalance, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/ColorBalance.html.
CMS
Wolfram Language. 2015. "ColorBalance." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/ColorBalance.html.
APA
Wolfram Language. (2015). ColorBalance. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/ColorBalance.html