GeoGridDirectionDifference

GeoGridDirectionDifference[proj,loc,β]

投影法 proj によって得られた地理格子上の北から β 方向への角度と,位置 loc における北から β 方向への実際の角度との差を与える.

GeoGridDirectionDifference[proj,loc,αβ]

α 方向から β 方向への,投影された角度と投影されていない角度との差を与える.

詳細とオプション

  • 地理格子方向差は,地図投影の際に地理位置間の角度がどの程度拡大または縮小されたかを測る尺度である.
  • GeoGridDirectionDifference[proj,loc,αβ]は角度の差(-)-(β-α)を計算する.ただし,αβ は地球上の任意の位置 loc で定義された方位角で, はそれぞれ地図上に投影された方位である.
  • GeoGridDirectionDifference[proj,loc,α]GeoGridDirectionDifference[proj,loc,0α]に等しい.
  • GeoGridDirectionDifference[proj,loc]は,α の任意の値について,GeoGridDirectionDifference[proj,loc,αα+90]の最大絶対値を計算する.
  • 地理投影法は,デフォルトのパラメータを持つ名前付きの投影法"proj"として,あるいは {"proj",params}として与えることができる.ただし,"proj"GeoProjectionDataの任意の実体で params"StandardParallels"->{33,60}のようなパラメータの規則である.GeoProjectionData["proj"]は投影法"proj"のパラメータのデフォルト値を与える.
  • 位置 loc は,度を単位とした座標のペア{lat,lon}として,GeoPosition[]あるいはGeoGridPosition[]のような地理位置オブジェクトとして,あるいは地理実体Entity[]として与えることができる.
  • 方位(角)の方向 α は真北から時計回りで測った角度である.これはQuantity角として,度数の数値として,あるいは"North""NE""NEbE"等の名前付きのコンパスの方向として与えることができる.
  • GeoGridDirectionDifferenceは,その位置と方向の引数に縫い込まれる.
  • 次は,GeoGridDirectionDifferenceの可能なオプションである.
  • GeoModel Automatic地球あるいは天体のモデル

例題

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  (1)

ニューヨークの東方向のモルワイデ図法による角度差を計算する:

投影された北方向と東方向の間の角度は,もとの90°よりも約27.7°小さい:

スコープ  (9)

ユーザの現行の地理位置における北東の地理格子方向の差を計算する:

以下は"Albers"(アルベルス)図法におけるパラメータのデフォルト値である:

投影におけるこのパラメータの他の値を指定する:

任意の2つの初期方向を,実際に投影されたものと比較する:

方位角を度を単位とした数値で指定する:

方位角をQuantity角で指定する:

他の任意の角度単位を使う:

度を単位とした{lat,lon}ペアを使って位置を指定する:

地理位置の頭部を持つ位置を使う:

地理実体(Entity)オブジェクトを使って位置を指定する:

同じ位置における異なる方位角のリストについて,地理格子方向の差を計算する:

入力はQuantityArrayオブジェクトとして与えることもできる:

垂直方向における角度の差の最大絶対値を求める:

結果を視覚的にチェックする:

位置のリストにおける投影された角度の差を異なる形式で返す:

GeoGridDirectionDifferenceは,多くの位置についての値を効率よく処理することができる:

オプション  (1)

GeoModel  (1)

デフォルトで,GeoGridDirectionDifferenceは球状の地理モデルについての値を返す:

地球の楕円体モデルを使うと多少異なる値になる:

準拠モデルの大域スケールは,地理方向の歪みには影響しない:

特性と関係  (6)

地理格子方向の差は,180度を周期として方位角とともに周期的に変化する:

最小および最大の地理格子方向の差の方位角を計算する:

垂直方向についての地理格子方向の差の最大値を計算する:

値は数値計算によるものと一致することを明示的にチェックする:

追加的なパラメータを必要とするものや正軸で与えられていないものを除いて円筒図法を使う:

100のランダムな地理位置を選ぶ:

円筒図法は北方向と東方向の垂直性を歪めないことを確かめる:

追加的なパラメータを必要とするものを除いて等角図法を使う:

100のランダムな地理位置を選ぶ:

選ばれたすべての点において地理格子方向の差が0であることを確かめる:

平らな極投影の地理格子角度の差は,方位角が経線を定義している場合は極で最大になる:

考えられる問題  (1)

地理位置が投影できない場合は,地理格子方向の差も計算できない:

この位置は,デフォルトの中心による"Orthographic"(正投影)図法でカバーされる地球の半分には含まれない:

おもしろい例題  (1)

マダガスカル島の東方向の角度の歪みの密度プロットを作る:

Wolfram Research (2019), GeoGridDirectionDifference, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoGridDirectionDifference.html.

テキスト

Wolfram Research (2019), GeoGridDirectionDifference, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoGridDirectionDifference.html.

CMS

Wolfram Language. 2019. "GeoGridDirectionDifference." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoGridDirectionDifference.html.

APA

Wolfram Language. (2019). GeoGridDirectionDifference. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoGridDirectionDifference.html

BibTeX

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BibLaTeX

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