GeodesyData

GeodesyData["name",property]

名前付き測地系あるいは準拠楕円体の指定された特性の値を与える.

GeodesyData[{a,b},"property"]

長半径が a で短半径が b である楕円体の特性値を与える.

GeodesyData[obj,{"property",coords}]

指定された座標における特性の値を与える.

詳細

  • GeodesyData[]は,使用可能なすべての名前付き測地系と準拠楕円体のリストを与える.
  • 測地系は"NAD27""ITRF00"のような標準名で指定される.
  • 準拠楕円体には"Clarke1866""GRS80"のような標準名が与えられる.
  • GeodesyData["Datum"]は使用可能なすべての名前付き測地系の名前を与える.GeodesyData["ReferenceEllipsoid"]は,使用可能なすべての名前付き準拠楕円体の名前を与える.
  • GeodesyData["datum","ReferenceEllipsoid"]は指定された測地系に関連付けられた準拠楕円体の名前を返す.
  • 次は,基本的幾何学特性である.
  • "EllipsoidParameters"楕円体パラメータ
    "InverseFlattening"楕円体の逆扁平率
    "SemimajorAxis"長半径(赤道半径)の長さ
    "SemiminorAxis"短半径(極半径)の長さ
  • 次は,その他の幾何学特性である.
  • "AngularEccentricity"楕円体の角離心率
    "AuthalicRadius"表面積が等しい球の半径
    "Eccentricity"楕円体の第1離心率
    "Flattening"楕円体の扁平率
    "LinearEccentricity"楕円体の線離心率
    "MeanMassRadius"平均質量半径
    "MeanRadius"幾何平均半径
    "MeridianQuadrant"赤道から極までの経線の長さ
    "SecondEccentricity"楕円体の第2離心率
    "SecondFlattening"楕円体の第2扁平率
    "Semiaxes"楕円体の半長軸と半短軸
    "ThirdEccentricity"楕円体の第3離心率
    "ThirdFlattening"楕円体の第3扁平率
    "VolumetricRadius"体積が等しい球の半径
  • 次は,座標依存特性である.
  • {"ConformalRadius",lat}緯度 lat の等角半径
    {"MeridionalArc",lat1,lat2}緯度 lat1から緯度 lat2までの経線の長さ
    {"MeridionalCurvatureRadius",lat}緯度 lat における経線の曲率半径
    {"PrimeVerticalCurvatureRadius",lat}緯度 lat における卯酉線の曲率半径
    {"NormalSectionCurvatureRadius",lat,a}方位角 a の方向の緯度 lat における曲率半径
  • 次は,測地緯度からその他の形式の緯度への変換特性である.
  • {"AuthalicLatitude",lat}正積球上の当量点の緯度
    {"ConformalLatitude",lat}測地緯度 lat の正角投影
    {"GeocentricLatitude",lat}赤道面と地心からの線との角度
    {"IsometricLatitude",lat}lat を参照する等角緯度
    {"RectifyingLatitude",lat}経線間の距離を保存する投影法
    {"ReducedLatitude",lat}球の上の当量点のパラメトリック緯度
  • 次は,代替形の緯度を測地緯度に変換する際の特性である.
  • {"FromAuthalicLatitude",lat}正積球上の当量点の緯度
    {"FromConformalLatitude",lat}測地緯度 lat の正角投影
    {"FromGeocentricLatitude",lat}赤道面と地心からの線の角度
    {"FromIsometricLatitude",lat}lat を参照する等角緯度
    {"FromRectifyingLatitude",lat}経線間の距離を保存する投影法
    {"FromReducedLatitude",lat}球の上の当量点のパラメトリック緯度
  • 次は,その他の特性である.
  • "AlternateNames"代替英語名
    "StandardName"Wolfram言語の標準名
    "Name"英語名
    "Properties"使用可能な特性
  • 準拠楕円体は半軸{a,b}または長半径と逆扁平率{a,{invf}}で指定することができる.
  • 入力緯度は度を単位とする数,あるいはQuantity角として与えることができる.入力中の半軸の長さはメートル単位の数,あるいはQuantity長として与えることができる.
  • 角度の結果は度を単位としたQuantity角で与えられる.距離の結果はメートル単位のQuantity長として与えられる.
  • GeodesyDataは準拠楕円体のパラメータが記号的に与えられた場合には記号的な結果を与える.
  • GeodesyData[{datum1,datum2}]datum1datum2に変換するためのパラメータ用規則を与える.
  • GeodesyData[{datum1,datum2},"param"] datum1から datum2に変換するための指定されたパラメータを与える.
  • 次は,測地系の変換パラメータである.
  • "ParameterDefinitionYear"パラメータの値が定義されたときの十進法による年
    "Rotation"ミリ秒角で与えられる回転角
    "RotationDerivative"1年につきミリ秒角で与えられる回転の変化率
    "Scale"変換スケール係数
    "ScaleDerivative"変換スケール係数の年変化
    "Translation"メートルで与えられる変換ベクトル
    "TranslationDerivative"1年につきメートルで与えられる変換ベクトルの変化率

例題

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  (4)

Clarke1866の半軸:

GRS80の長半径と逆扁平率:

GRS80準拠楕円体の離心率:

ITRF00をNAD83CORS96に変換するために必要なパラメータ:

スコープ  (17)

名前とクラス  (3)

使用可能なすべての名前付き測地系および準拠楕円体のリスト:

Wolfram言語による測地系の標準名:

測地系の英語名:

代替名:

使用可能なクラスのリスト:

使用可能な名前付き測地系のリスト:

使用可能な準拠楕円体のリスト:

使用可能なデータを使った直接測地系変換のリスト:

これらの直接変換のグラフ:

準拠楕円体の特性と値  (8)

使用可能な特性のリスト:

回転楕円面は,縦断面の半軸の長さ{a,b}で特徴付けられる:

あるいは,長半径 a および逆扁平率 で:

半軸{a,b}の楕円の形は離心率 で表すことができる:

第2離心率

扁平率

あるいはその逆

半軸の長さを与えることで,任意の扁平楕円体を指定する:

長半径および逆扁平率を指定する:

地球はほぼ球形である:

したがって,さまざまな概念で半径が同じような値を持ち,半軸の長さも似通っている:

記号入力で:

楕円体上では,経線の曲率半径は度を単位とする数で指定される緯度によって異なる:

緯度はQuantity角としても与えることができる:

経線に垂直な法線断面の曲率半径:

北から時計回りに測定された,指定された方位の法線断面における曲率半径:

楕円体の法線断面の曲率半径のすべての可能な値をプロットする:

測地緯度から他のタイプの緯度へ変換し,また測地緯度に変換し直す:

経線に沿って長さを計算する.これは,四分儀(極から赤道)である:

距離は測地経度による差とは比例しない:

測地系および測地系変換の特性と値  (6)

各測地系に関連付けられた準拠楕円体がある:

異なる測地系が同じ準拠楕円体を持つことがあるが,位置や方向が異なる:

測地系のほとんどの特性は,その楕円体の特性である:

WGS84測地系は更新されたが,楕円パラメータは保たれている:

測地系間の変換はペアとして表される:

2つの測地系間の関係は,ヘルマート(Helmert)変換の7つのパラメータで符号化されている:

いくつかの測地系間の関係は時間によって変化する.次は定義されたときのパラメータである:

次は,それらの1年のうちの変化である:

アプリケーション  (1)

GeoPositionXYZを使って測地系を変える."NAD27"測地系の点{0,0}を取る:

これを"WGS72"測地系に変換する:

新たな測地系では,同じ点の緯度と経度の値が異なり,高さも0ではなくなる:

測地系の原点は単位がメートルの平行移動で関連している:

長さもまた単位10-8で変化する:

ミリ秒角単位のベクトルとして符号化された微小の回転:

これは,もとになった座標の7パラメータのヘルマート変換である:

特性と関係  (2)

経線に沿った距離計算もまたGeoDistanceで行うことができる:

結果は経度に依存しない:

経線は方位0の法線断面である:

卯酉線の曲率とは,経線に垂直な法線断面の曲率である:

Wolfram Research (2008), GeodesyData, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GeodesyData.html (2020年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2008), GeodesyData, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GeodesyData.html (2020年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2008. "GeodesyData." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2020. https://reference.wolfram.com/language/ref/GeodesyData.html.

APA

Wolfram Language. (2008). GeodesyData. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/GeodesyData.html

BibTeX

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BibLaTeX

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