LQEstimatorGains

LQEstimatorGains[ssm,{w,v}]

プロセスノイズと測定ノイズの共分散行列 wv を伴うStateSpaceModel ssm の最適推定器ゲイン行列を与える.

LQEstimatorGains[ssm,{w,v,h}]

相互共分散行列 h を含む.

LQEstimatorGains[{ssm,sensors},{}]

ssm のノイズの多い測定として sensors を指定する.

LQEstimatorGains[{ssm,sensors,dinputs},{}]

ssm の決定論的入力として dinputs を指定する.

詳細とオプション

  • 標準状態空間モデル ssm は,連続時間あるいは離散時間においてStateSpaceModel[{a,b,c,d}]として与えることができる.
  • 連続時間系
    離散時間系
  • ディスクリプタ状態空間モデル ssm は,連続時間あるいは離散時間においてStateSpaceModel[{a,b,c,d,e}]として与えることができる.
  • 連続時間系
    離散時間系
  • LQEstimatorGainsは,AffineStateSpaceModelおよびNonlinearStateSpaceModelによって指定される,非線形系もまた許容する.
  • 非線形系については,状態変数および入力変数の操作値が考慮され,ゲインは近似テイラー線形化に基づいて計算される.
  • 入力 は決定論的入力 と同様にプロセスノイズ を含むことができる.
  • 引数 dinputs における の位置を指定する整数のリストである.
  • 出力 は,他の出力およびノイズの多い測定値 からなる.
  • 引数 sensors における の位置を指定する整数のリストである.
  • LQEstimatorGains[ssm,{}]LQEstimatorGains[{ssm,All,None},{}]と等価である,
  • ノイズの多い測定は としてモデル化できる.ただし, および に関連する および の部分行列であり, はノイズである.
  • プロセスノイズと測定ノイズはホワイトノイズおよびガウスノイズであると想定される.
  • , プロセスノイズ
    , 測定ノイズ
  • プロセスノイズと測定ノイズの間の相互共分散は で与えられる.
  • 省略された場合,h は零行列であるとみなされる.
  • 最適ゲイン を伴う推定器は を最小化する. は推定された状態ベクトルである.
  • LQEstimatorGainsMethodオプションをサポートする.次の明示的な設定を与えることができる.
  • "CurrentEstimator"現行推定器の構造
    "PredictionEstimator"予測推定器の構造
  • 現行推定値は現在までの測定値に基づいている.
  • 予測推定値は直前までの測定値に基づいている.
  • 連続時間系の場合,現行の推定器と予測される推定器は等しい.最適ゲインは で計算される. は連続代数リッカティ(Riccati)方程式の解である.行列 はプロセスノイズと関連する の部分行列である.
  • 離散時間系の場合,現行推定器の最適ゲイン で計算される.は離散リッカティ方程式 .の解である.
  • 離散時間系における予測推定器の最適ゲイン として計算される.
  • 最適推定器は, が特異値ではなくペアが検出可能で について安定化可能な場合は,漸近的に安定である.

例題

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  (3)

連続時間系のKalmanゲイン行列:

離散時間系のゲイン:

非可観測系のゲイン:

この系は非可観測ではあるが検出可能である:

スコープ  (7)

連続時間系の最適推量器ゲインを決定する:

非零の相互共分散がある離散時間系のゲイン:

相互相関ノイズがある連続時間系のKalmanゲイン:

測定結果として最初の出力を使う:

測定結果として2番目の出力を使う:

最後の4つの入力が確率的な擾乱である系のKalmanゲイン:

2つの決定論的入力と2つの確率的入力がある系の推定器ゲイン:

Kalman推定器の極:

ディスクリプタ状態空間モデルの最適ゲインを求める:

AffineStateSpaceModelについてのゲイン:

推定器を組み立てる:

実際の応答と推定された応答を計算する:

応答をプロットする:

アプリケーション  (1)

確率系の応答を平滑化するKalmanゲインを計算する:

プロセスノイズと測定ノイズを含む正弦入力に対する系の応答:

フィルタがかかった応答

特性と関係  (4)

もとになっているリッカティ方程式を使ってKalman推定器ゲインを計算する:

LQEstimatorGainsも同じ結果を返す:

離散時間系のゲインはDiscreteRiccatiSolveで計算できる:

LQEstimatorGainsも同じ結果を返す:

最適推定器を求める:

これは双対系の最適調整器ゲインの共役転置に等しい:

離散時間系の双対関係:

考えられる問題  (2)

測定ノイズ共分散行列は正定値でなければならない:

最適推定器ゲインは非可観測系についても,その系が検出可能である限り計算できる:

最後のモードは不安定で非可観測である:

Wolfram Research (2010), LQEstimatorGains, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/LQEstimatorGains.html (2014年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2010), LQEstimatorGains, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/LQEstimatorGains.html (2014年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2010. "LQEstimatorGains." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2014. https://reference.wolfram.com/language/ref/LQEstimatorGains.html.

APA

Wolfram Language. (2010). LQEstimatorGains. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/LQEstimatorGains.html

BibTeX

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BibLaTeX

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