MatrixNormalDistribution
MatrixNormalDistribution[Σrow,Σcol]
行共分散行列が Σrow,列共分散行列が Σcolのゼロ平均行列正規分布を表す.
MatrixNormalDistribution[μ,Σrow,Σcol]
平均行列 μ を持つ行列正規分布を表す.
詳細
- MatrixNormalDistributionは μ+.x.の分布である.ただし, は行列要素が独立同分布に従う,NormalDistribution[0,1]に従う行列である.
- 行列正規分布の行列 の確率密度はに比例する.
- MatrixNormalDistribution[μ,c Σrow,c-1 Σcol]は,任意の正の実数定数cについてMatrixNormalDistribution[μ,Σrow,Σcol]と同じ分布を持つ.
- 共分散行列 Σrowおよび Σcolは,次元がそれぞれ{n,n}と{m,m}の任意の正定値対称実数行列でよく,平均行列 μ は次元が{n,m}の任意の実数行列でよい.
- MatrixNormalDistributionは,MatrixPropertyDistribution,EstimatedDistribution,RandomVariate等の関数とともに使うことができる.
例題
すべて開くすべて閉じるスコープ (7)
両分布のLogLikelihoodを比較する:
アプリケーション (2)
行列正規分布を使って,ベクトル自己回帰過程のシミュレーションを行う:
サンプルした値を使ってTemporalDataを構築する:
特性と関係 (6)
MatrixNormalDistributionとInverseWishartMatrixDistributionの母数混合分布に従うサンプルを作る:
サンプルデータをMatrixTDistributionにフィットする:
適切なMatrixTDistributionに対する対数尤度比統計を計算する:
対数尤度比は,母数が自由度の数に等しいChiSquareDistributionに従う:
行は列が共分散行列の多変量正規分布に従うという仮説を検定する:
行は列が共分散行列の多変量正規分布に従うという仮説を検定する:
サンプルの行間共分散を計算すると,異なる行がペアごとに独立であることが分かる:
サンプルの行間共分散を計算すると,異なる列が従属していることが分かる:
考えられる問題 (1)
行列正規分布は正の乗数尺度定数に対して定義される.推定母数はもとになる分布を指定する母数に近くはないかもしれない:
尺度行列のクロネッカー(Kronecker)積は互いに近い:
分布のLogLikelihoodは推定が適切であることを示している:
テキスト
Wolfram Research (2015), MatrixNormalDistribution, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/MatrixNormalDistribution.html (2017年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2015. "MatrixNormalDistribution." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2017. https://reference.wolfram.com/language/ref/MatrixNormalDistribution.html.
APA
Wolfram Language. (2015). MatrixNormalDistribution. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/MatrixNormalDistribution.html