整数行列
のスミス(Smith)標準形分解を与える.
SmithDecomposition
整数行列
のスミス(Smith)標準形分解を与える.
例題
すべて開く すべて閉じるスコープ (12)
基本的な用法 (8)
SmithDecompositionを有理行列に使う:
特殊行列 (4)
アプリケーション (4)
スミス分解を使って整数上で線形方程式を解くことができる.
と
が下記の通りの
について考える:
Solveからの解と比較する:
可逆な
について,上記の過程が結果を整数で与えるときかつそのときに限り解が存在する:
スミス分解は有限生成アーベル群の正準表現を与える.
と
の関係を法とする整数2ベクトル
の商群について考える.つまり,ベクトル
と
の整数倍だけ異なる場合は平面上の2点を等しいとみなすことになる.行が
である行列
のスミス分解を計算する:
から,群の構造が
,
は自明群なのでより簡潔には
であることが分かる:
したがって,平面上のどの点も9つの点
の一つと等しい.点
について考える.
の正準表現を求めるために
を右側に使って対角基底に回転させ,
の対角成分について法を計算する:
点
は点
に等しいので,同じ正準表現に写像されるべきであり,実際にそうなる:
したがって,平面内のすべての整数点は正準表現に簡約できる.反対に,行列
は標準基底の開始基底への写像と見ることができる.
と
によって生成された格子は単に原点に等しいすべての点の集合なので,格子を
回転させると
と
によって生成されたのと同じ格子が生成される:
SmithDecompositionを使って2つの整数
と
の拡張GCDを計算する:
スミス分解は
を与える.
はユニモジュラ行列である一意的な正の
である:
しかしf
の第1行が
で方程式の左辺が
なので,前述の方程式はBézoutの恒等式である.これは,拡張最大公約数が以下であることを示している:
ExtendedGCDと比較する:
SmithDecompositionを使って2つの行列
と
の右の拡張GCDを計算する:
,
,
の行列式は
に従うので,
は実際のところ右GCDである:
特性と関係 (10)
行列と
行列は,入力行列が整数行列か有理行列かに関係なく,常に整数値を持つ:
このことは,入力行列が複素行列のときは結果の実部と虚部にも拡大される:
スミス分解はエルミート分解を2回反復した際にしばしば求まる:
HermiteDecompositionの初回使用は
と上三角行列を与える:
HermiteDecompositionを三角行列のTransposeに適用すると
と
が与えられる:
スミス分解における中間の行列はSmithReduceによって与えられるスミス標準形である:
関連項目
HermiteDecomposition RowReduce LatticeReduce ExtendedGCD
Function Repository: PolynomialSmithDecomposition
関連するガイド
-
▪
- 行列分解
テキスト
Wolfram Research (2015), SmithDecomposition, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/SmithDecomposition.html.
CMS
Wolfram Language. 2015. "SmithDecomposition." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/SmithDecomposition.html.
APA
Wolfram Language. (2015). SmithDecomposition. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/SmithDecomposition.html
BibTeX
@misc{reference.wolfram_2025_smithdecomposition, author="Wolfram Research", title="{SmithDecomposition}", year="2015", howpublished="\url{https://reference.wolfram.com/language/ref/SmithDecomposition.html}", note=[Accessed: 28-October-2025]}
BibLaTeX
@online{reference.wolfram_2025_smithdecomposition, organization={Wolfram Research}, title={SmithDecomposition}, year={2015}, url={https://reference.wolfram.com/language/ref/SmithDecomposition.html}, note=[Accessed: 28-October-2025]}