TransformMissing

TransformMissing[tab,spec]

指定 spec に従って,表データ tab 中のMissing[]を置換する.

TransformMissing[tab,{col1spec1,}]

指定 speciを使って coli中の欠落要素を置換する.

詳細とオプション

  • TransformMissingは,欠落値の処理あるいは欠落値の補完としても知られている.
  • TransformMissingは,データ集合中の欠落要素を,データの既知の部分から推測あるいは指定可能な値で置換するために使われる.
  • 欠落値の扱いは,主に(しばしば更なるデータ処理に必要な)データ集合の整合性を保ってもとのデータ集合のサンプルサイズを保持するために使われる.
  • tab の可能な形には以下がある.
  • {assoc1,}連想のリスト
    {x11,}行列
    Dataset[]データ集合オブジェクト
    Tabular[]表オブジェクト
  • 欠落していないすべての列の値に基づいた変換指定 spec には以下がある.
  • " Mean"平均値
    "Median"中央値
    "Mode"最頻値
  • これらのメソッドは欠落値をランダムに仮定 (MCAR)し,補完された値は一貫性のある代表的なデータ集合を反映し,データに歪みや外れ値がない場合に最適に機能する.
  • 一定値に基づく変換には以下がある.
  • {"Constant", val}一定値 val
  • サンプリングに基づく変換には以下がある.
  • "RandomElement"ランダムに選択した値
    {"RandomVariate",dist}dist からサンプリングされた値
  • 分布 dist に自由パラメータがある場合,それらのパラメータはEstimatedDistributionを使って非欠落データから推測される.
  • 要素の位置に基づく変換には以下がある.
  • "NearestElement"欠落していない最近の要素を使う
    "NextElement"欠落していない次の要素を使う
    "PreviousElement"欠落していない前の要素を使う
  • これらのメソッドは欠落値はその近くにあるデータ点に類似していると仮定するので,連続データや時間ベースのデータ内の小さなギャップを埋めるのに役立つ.
  • 補間に基づく変換には以下がある.
  • "Interpolation"補間を使う
    {"Interpolation",InterpolationOrderdegree}補間次数 degree を使う
  • 補間は欠落データが既知の点と点の間の滑らかで連続した経路上にあると仮定するもので,徐々に変化し急激な変動が最小限に抑えられたデータ集合に最も効果的である.
  • 上記以外のメソッドは,TransformColumnsおよびその他の変換関数を使って実装できる.
  • 希望する列を指定する際,coliは次の形式を持つことができる.
  • nn 番目の列
    "name""name"
    TypeSpecifier[]指定の型にマッチする列
    Allすべての列
    Automaticspec に基づいて自動的に列を見付ける(デフォルト)

例題

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  (2)

欠落要素をその列の平均値で置換する:

リテラルな値を使う:

列データに分布をフィットしてそこからサンプリングする:

スコープ  (15)

列指定  (4)

指定の列を変換する:

列のリストを変換する:

すべての列を変換する:

"Mean"変換と互換な列を変換する:

これは,以下に等しい:

変換  (11)

定数  (4)

欠落値を列の平均で置換する:

欠落値を列の中央値で置換する:

欠落値を列の最頻値で置換する:

欠落値を定数値で置換する:

ランダム  (2)

各欠落値をその列からランダムに選んだ値で置換する:

与えられた分布からのサンプル:

(欠落していない)列の値についての分布を推定した後でのサンプリング:

位置に基づく  (3)

欠落値をその前の欠落していない値で置換する:

欠落値を次の欠落していない値で置換する:

欠落値を欠落していない最も近い値で置換する:

補間に基づく  (2)

欠落値をInterpolatingFunctionからサンプリングした値で置換する:

補間次数を指定する:

アプリケーション  (1)

気象データを含むTabularを取得する:

表形式の構造を分析して欠落値の数を求める:

各列の欠落値を変換する:

考えられる問題  (1)

すべての変換がすべてのデータ型と互換であるわけではない:

Wolfram Research (2025), TransformMissing, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/TransformMissing.html.

テキスト

Wolfram Research (2025), TransformMissing, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/TransformMissing.html.

CMS

Wolfram Language. 2025. "TransformMissing." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/TransformMissing.html.

APA

Wolfram Language. (2025). TransformMissing. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/TransformMissing.html

BibTeX

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BibLaTeX

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