ロバスト性とエラー処理
Wolfram言語は,エラーを検出して処理したり,プログラムがロバストで希望の通りに動作するようにするための種々のメカニズムを提供する.Confirm関数群を利用すると,プログラム実行中に確認するさまざまな形のエラー条件が設定でき,エラーが検出されたらプログラムの実行を即座に停止することができる.Encloseはプログラム中のエラーを監視するスコープを定義するためのものである.
関数の引数の確認
CheckArguments — 関数の引数の構造を確認する
Condition (/;) — 条件を満たすパターンや定義を指定する
ArgumentsOptions ▪ OptionsPattern
ランタイムエラー処理
Confirm — 式を評価し,失敗が生じていないことを確認する
Enclose — 式を評価し,失敗が生じたら停止して失敗オブジェクトを返す
WithCleanup — 評価が中断された場合でもコードのクリーンアップを実行する
確認タイプ
ConfirmBy — 式を評価し,結果が条件を満足することを確認する
ConfirmMatch — 式を評価し,結果がパターンに合致することを確認する
ConfirmQuiet — 式を評価し,メッセージが生成されないことを確認する
ConfirmAssert — アサーションを満たしていることを確認する
失敗の表現
Failure ▪ Missing ▪ $Failed ▪ TerminatedEvaluation
コードの監視
Assert — 条件が満たされていない場合は放棄する
Echo — 中間結果を出力する
EchoEvaluation ▪ EchoTiming ▪ EchoFunction ▪ EchoLabel
低レベルエラー処理
Check ▪ CheckAbort ▪ AbortProtect ▪ PropagateAborts