FindAstroEvent

FindAstroEvent[etype]

タイプ etype の次の天文現象の日付を与える.

FindAstroEvent[etype,date]

与えられた日付の次の天文現象を与える.

FindAstroEvent[etype,date,loc]

場所 loc で観測される次の天文現象の日付を与える.

詳細とオプション

  • 月相,合,衝,その他さまざまなタイプの並び方の,天文現象の正確な日付を求める.
  • 次は,地球から見た太陽の至と分点に関連した,FindAstroEvent[etype,]の可能な現象タイプ etype である.
  • "MarchEquinox"太陽の黄経が0°になる分点
    "JuneSolstice"太陽の黄経が90°になる至
    "SeptemberEquinox"太陽の黄経が180°になる分点
    "DecemberSolstice"太陽の黄経が270°になる至
  • 次は,月相に関連した現象タイプである.
  • "NewMoon"地球の月の新月
    "FullMoon"地球の月の満月
    {"MoonPhase",phase}地球の月の phase の瞬間
    {"NewMoon",moon}その中心体から観測された moon の新月
    {"FullMoon",moon}その中心体から観測された moon の満月
    {"MoonPhase",moon,phase}その中心体から観測された moonphase
  • 次は,出/入り/正中の観測に関連した現象タイプである.
  • "Sunrise"日の出
    "Sunset"日の入り
    "FirstEquilux"1年の前半で昼と夜の長さが等しくなる日
    "SecondEquilux"1年の後半で昼と夜の長さが等しくなる日
    "Moonrise"地球の月の出
    "Moonset"地球の月の入り
    {"Rise",body}指定された天体の出
    {"Set",body}指定された天体の入り
    {"UpperCulmination",body}天体の極上正中
    {"LowerCulmination",body}天体の極下正中
  • 次は,近接アラインメントに関連した現象タイプである.
  • {"Conjunction",body1,body2}経度座標における2つの天体の合
    {"InferiorConjunction",body}太陽と観測者の間を通過する天体
    {"SuperiorConjunction",body}太陽の後ろを通過する天体
    {"Conjunction",body}太陽と天体の内合または外合
    {"Opposition",body}太陽と天体の衝
  • 次は,矩と最大離角に関連した現象タイプである.
  • {"EasternQuadrature",body}太陽系外天体の東矩
    {"WesternQuadrature",body}太陽系外天体の西矩
    {"GreatestEasternElongation",body}太陽系内天体の東方最大離角
    {"GreatestWesternElongation",body}太陽系内天体の西方最大離角
  • 次は,物理距離に関連した現象タイプである.
  • {"Distance",body1,body2,cond}body1body2の間の距離は条件 cond に従う
    {"Distance",body1,body2,cond,adjst}adjst によって拡張された距離条件
    {"Periapsis",body}中心を周回する body の距離の極小値
    {"Apoapsis",body}中心を周回する body の距離の極大値
  • 次は,角度分離に関連した現象タイプである.
  • {"Separation",body1,body2,cond}body1body2の間の角度は条件 cond に従う
    {"Separation",body1,body2,cond,adjst}adjst によって拡張された角度条件
    {"Appulse",body1,body2}2つの天体間の角度分離の極小値
    {"Appulse",body}body と太陽の間の角度分離の極小値
  • 次は,使用可能な条件 cond である.
  • Quantity[]適切な単位による数量の厳密な値
    GreaterThan[val]数量は値 val よりも大きい
    "GlobalMaximum"数量の最大値
    "LocalMaximum"数量の極大値のリスト
  • 最小値と最大値の条件を調整して,値と極値の差が指定された調整値未満になる日付間隔を返すことができる.

例題

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  (2)

次の春分点の瞬間を求める:

この日,太陽の黄経は厳密に0°であるが,これは360°に相当する:

火星と太陽の次の合を求める:

この日,火星が太陽の中心と同じ黄経度を持つことを示す:

スコープ  (24)

分点と至の現象  (2)

北半球の春の初めである次の春分点を求める:

20世紀のすべての春分点をGMT時刻帯で求める:

春分点は,3月の以下のいずれかの日にあたる:

出,入り,正中,昼夜の長さが等しい日の現象  (3)

ユーザ居住地から観測される次の月の出を求める:

上記の書き方は以下のより一般的な形式を簡略化したものである:

次の木星の入りの瞬間を求める:

月がユーザ居住地の子午線を次に通過する瞬間を求める:

次の「太陽の真夜中(正子)」の瞬間を求める:

火星表面のオリンパス山から見た次のフォボスの正中を求める:

その瞬間,フォボスの方位角は180度である:

2025年の上半期にサンホセで昼と夜がほぼ12時間ずつになる日を求める:

2025年の下半期に上と同じことが起こる日を求める:

合,衝,矩,離角の現象  (4)

次の木星と太陽の合を求める:

木星の太陽についての次の衝を求める:

木星の次の西矩を求める:

木星の次の東矩を求める:

金星と太陽の次の内合を求める:

金星の次の西方最大離角を求める:

金星の次の外合を求める:

金星の次の東方最大離角を求める:

地球から観測される,金星と木星の次の合を求める:

その瞬間,両者は同じ黄経になる:

火星から観測される,2031年の地球と太陽の内合を求める:

その日,月と地球は太陽の角度半径ほど離れて見えるだろう:

距離の現象  (6)

地球と月の間の距離が次に極大値になる時を求める:

これは,月の遠地点としても知られている:

軌道を回る物体とその軌道の中心との最小距離は近点と呼ばれる:

太陽の周りを回る天体の近点は近日点としても知られている:

地球の周りを回る天体の近点は近地点としても知られている:

太陽系のその他の主な天体の周りを回る天体の近点にも特別な名前がある:

軌道を回る天体と軌道の中心との最大距離は,軌道遠点と呼ばれる:

太陽の周りを回る天体の軌道遠点は遠日点としても知られている:

地球の周りを回る天体の軌道遠点は遠地点としても知られている:

太陽系のその他の主な天体の周りを回る天体の軌道遠点にも特別な名前がある:

2024年に地球と月の間の距離が極大値になる時を求める:

それぞれの瞬間における天体中心間の実際の距離を計算する:

2020年から2050年までの,土星と地球の間の最短距離を求める:

2024年7月に地球と月の距離が40万キロを超える期間を求める:

角度分離の現象  (5)

2020年における木星と土星の間の最小角距離を求める:

その瞬間における惑星とその衛星の相対位置を分格子上に示す:

2010年から2035年までの木星と土星の角度分離の極小値を求める:

2つの惑星の角度分離を,極小値に格子線を置いてプロットする:

2024年4月における太陽と月の最小角度分離を求める:

その日は皆既日食の日であった:

2024年9月における太陽と月の最大角度分離を求める:

その日は月食の日であった:

2010年から2015年までに地球から観測された金星と月の最小分離を求める:

これは,金星が太陽の前を通過する瞬間だった:

日付指定  (4)

指定された日付以降の最初の春分点を求める:

指定された期間内の6月の至点を求める:

日付のリストのそれぞれの日付後の秋分点を求める:

現象系列の通常の形式は日付のペアのリストである:

現象タイプが連続した期間を定義するなら,結果は日付区間である:

日付区間はいくつかの不連続な部分区間を含むことがある:

これらは条件が遵守されなくなる瞬間である:

オプション  (7)

CalendarType  (2)

FindAstroEventは,デフォルトで,日付をグレゴリオ暦で返す:

日付を年が秋分点から始まるフランス革命暦で返す:

西暦紀元の始まりの頃,春分点はユリウス暦の3月22日付近だった:

1582年の初めまでには,春分点がユリウス暦の3月10日付近まで移動した:

1582年のグレゴリオ改暦後,春分点は3月21日に戻った:

DateFormat  (1)

FindAstroEventは,デフォルトで,日付を長い形式で返す:

独自の形式を指定する:

DateGranularity  (1)

FindAstroEventは,デフォルトで,日付を粒度"Instant"で返す:

"Day"粒度で日付を返す:

TimeDirection  (1)

FindAstroEventは,デフォルトで,指定されたタイプの次の現象を求める:

前の現象を求める:

TimeSystem  (1)

FindAstroEventは,デフォルトで,日付を万国標準時で返す:

日付を"TT"時で返す:

TimeZone  (1)

FindAstroEventは,デフォルトで,日付をユーザのローカルな時刻帯で返す:

日付をGMT時刻帯で返す:

アプリケーション  (3)

GMT時刻帯で報告された2020年のすべての至点と分点を求める:

次の数年間における木星の一連の合,衝,矩を表示する:

結果をTabularオブジェクトで表示する:

これらの日付をタイムラインで可視化する:

ボイジャー宇宙船の日付を計算し,その事象の前後数時間の距離を1000km単位でプロットし,中心の天体を茶色で表す関数を構築する:

ボイジャー1は1977年9月5日に打ち上げられ,最まず,1979年3月5日に木星の系を訪れた:

次に1980年11月12〜13日に土星の系を訪れ,タイタンに非常に接近した:

ボイジャー2はボイジャー1の2週間前に打ち上げられたが,木星に達したのはボイジャー1よりも遅く,1979年7月9日であった:

ボイジャー2は次に土星の系を1981年8月26日に訪れた:

次に,1986年1月24日に天王星を訪れた:

次に,1989年8月25日に海王星を訪れ,惑星の表面近くを通過した:

特性と関係  (10)

NewMoon[date]FindAstroEvent["NewMoon",date]に等しい:

FullMoon[date]FindAstroEvent["FullMoon",date]に等しい:

MoonPhaseDate[date,phase]FindAstroEvent[{"MoonPhase",phase},date]に等しい:

月相の数値指定を使う:

Sunrise[loc,date]FindAstroEvent["Sunrise",date,loc]に等しい:

Sunset[loc,date]FindAstroEvent["Sunset",date,loc]に等しい:

出/入りの現象タイプについては,AstroRiseSet[body,type,loc,date]FindAstroEvent[{type,body},date,loc]に等しい:

上弦の月と下弦の月は,東矩と西矩に対応する:

新月は月の合であるのに対し,満月は月の衝である:

次の春分点を求める:

この日,太陽の黄経は厳密に0°,つまり360°になる:

その黄緯は0に非常に近くなり,太陽直下点もまた赤道に非常に近くなる:

春分点の瞬間,太陽はほぼ地球の赤道上にある:

しかしこのことは,たとえ赤道近くの場所でも,昼夜の長さが等しくなることを意味する訳ではない:

指定の場所で昼夜の長さがほぼ等しくなる日は「equilux」と呼ばれる:

合は黄経の一致によって定義される:

近接は,角度の分離の局所的最小値によって定義される.近傍に一つ存在する:

合の瞬間,黄道は一致するが近接の瞬間はそうではない:

しかし,惑星間の角距離は近接の瞬間に最小になる:

Wolfram Research (2025), FindAstroEvent, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/FindAstroEvent.html.

テキスト

Wolfram Research (2025), FindAstroEvent, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/FindAstroEvent.html.

CMS

Wolfram Language. 2025. "FindAstroEvent." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/FindAstroEvent.html.

APA

Wolfram Language. (2025). FindAstroEvent. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/FindAstroEvent.html

BibTeX

@misc{reference.wolfram_2024_findastroevent, author="Wolfram Research", title="{FindAstroEvent}", year="2025", howpublished="\url{https://reference.wolfram.com/language/ref/FindAstroEvent.html}", note=[Accessed: 15-January-2025 ]}

BibLaTeX

@online{reference.wolfram_2024_findastroevent, organization={Wolfram Research}, title={FindAstroEvent}, year={2025}, url={https://reference.wolfram.com/language/ref/FindAstroEvent.html}, note=[Accessed: 15-January-2025 ]}