GeoOrientationData
GeoOrientationData[date,prop]
指定された日付における地球の向きについての特性 prop の値を与える.
GeoOrientationData[date,prop,"variant"]
指定された日付における特性 prop の指定の異形を与える.
詳細
- GeoOrientationDataは天文基準座標系についての地球の向きの情報を与える.
- GeoOrientationDataは,通常,望遠鏡を向ける,地球の自転とぐらつきを監視する,過去に地球の自転がどのように遅くなったかを調査する等のアプリケーションで使用される.
- 他の天体の引力,地球の質量の内部運動,海の潮汐,他の物理的現象は,予測できない方法で地球の平均回転とその回転軸の方向を変更する.これらの影響の多くの結果は,GeoOrientationDataで追跡される.
- GeoOrientationData[date,…]における日付指定は,日付または時間間隔を表すDateObject式またはDateInterval式である.The TimeSystem option of DateObjectのTimeSystemオプションを使って"UT1"や"TT"のような時間システム(デフォルトは"UTC")が指定できる.
- 次は,均質ではない1日の長さを表す時間特性である.
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"DayDuration" 指定された日付の1日の長さ(単位:秒) "DayDurationExcess" 86400秒を超える1日の長さの超過分 "LeapSecondCount" 指定の日付までに挿入されたうるう秒の数 "LeapSeconds" 指定の期間に加えられたうるう秒のリスト "TAIMinusUTC" TAI時とUTC時の差 "TTMinusUT1" TT時とUT1時の差 "UT1MinusUTC" UT1時とUTC時の差 - 次は,地球の歳差運動を説明する特性である.
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"BiasMatrix" J2000のICRF座標から平均赤道座標への回転行列 "PrecessionMatrix" J2000の平均赤道座標からある日付の平均赤道座標への回転行列 "MeanObliquity" 平均赤道面と黄道面の間の角度 "TrueObliquity" 真の赤道面と黄道面の間の角度 "EquationOfEquinoxes" 真の分点と平均分点の赤経の差 "EquationOfOrigins" 真の分点と天文中間原点の赤経の差 - 次は,地球の章動運動を説明する特性である.
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"LongitudeNutation" 地球の回転軸の黄経における章動 "ObliquityNutation" 地球の回転軸の黄緯における章動 "NutationAngles" 地球の回転軸の章動角 "NutationMatrix" ある日付の平均赤道座標からある日付の真の赤道座標への回転行列 - 次は,地球の回転を説明する特性である.
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"EarthRotationAngle" 天文中間原点から測定した地球の回転角 "GreenwichMeanSiderealTime" 平均分点から測定した地球の回転角 "GreenwichApparentSiderealTime" 真の分点から測定した地球の回転角 - 次は,地球基準座標系について地球の向きを表す特性である.
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"PolarMotion" ITRFフレームにおける回転軸の成分 "PolarMotionX" グリニッジを向いた回転軸の 成分 "PolarMotionY" 西に向かって正90°の回転軸の 成分 "PolarMotionGeoPosition" 瞬間的な回転軸の測地位置 - GeoOrientationData[date,prop,"variant"]の可能な異形には以下がある.
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"Value" 特性,数,量,あるいは地理的位置の値 "Uncertainty" 可能であれば,測定値の不確かさ "Around" Around[value,uncertainty]オブジェクト - 1960年から2023年4月までの日付についての計測されたデータと2023年5月から2024年4月までの予想データは国際地球回転・基準系事業 (International Earth Rotation and Reference Systems Service,IERS) から入手した.1960年以前のデータは,より古い天文データソース,特に古代の日食観測より得た.未来のデータは外挿によって得た.
例題
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スコープ (7)
アプリケーション (4)
特性と関係 (8)
1972年以降に導入された27回のうるう秒によるジャンプをプロットする:
これは,経度0の任意の場所でSiderealTimeで計算することもできる:
これは,経度0の任意の場所でSiderealTimeで計算することもできる:
これはAstroAngularSeparationで計算することもできる:
真の黄道座標系を使ってAstroPositionで計算することもできる:
真の赤道,真の分点(TETE)座標系を使ってAstroPositionで計算することもできる:
これはAstroPositionで計算することもできる:
真の分点と中間基準座標系の赤経の原点(CIO)の間の赤経の差を求める:
これはAstroAngularSeparationで計算することもできる:
真の赤道,真の分点(TETE)座標系を使ってAstroPositionで計算することもできる:
天文中間座標系(CIRS)を使ってAstroPositionで計算することもできる:
テキスト
Wolfram Research (2021), GeoOrientationData, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoOrientationData.html (2023年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2021. "GeoOrientationData." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2023. https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoOrientationData.html.
APA
Wolfram Language. (2021). GeoOrientationData. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoOrientationData.html