GibbsPointProcess

GibbsPointProcess[{"PairPotential",μ, ϕ}, d]

における,密度 μ,対ポテンシャル関数 ϕ のGibbs点過程を表す.

GibbsPointProcess[{"PairInteraction",μ, h}, d]

における,密度 μ,対相互作用 h のGibbs点過程を表す.

GibbsPointProcess[{"Papangelou",λ*}, d]

における,Papangelou条件密度 lambda^*のGibbs点過程を表す.

GibbsPointProcess[{"Density",f}, d]

における,密度関数が f に比例するGibbs点過程を表す.

詳細

  • GibbsPointProcessはマルコフ(Markov)点過程としても知られている.
  • Gibbsモデルは,一般に,資源を競う木や植物や,互いに反発したり引き付けたりする粒子のような,点と点の相互作用のモデル化に使われる.
  • 点のペアの間の相互作用だけを持つGibbs点過程は,その密度関数 とラジアル対ポテンシャル関数 あるいは対相互作用関数 によって指定することができる.
  • 密度関数 は位置が の非負の関数で,点の相互作用が存在しない場合は の近傍の点の期待数をモデル化する.
  • 対ポテンシャル関数 は点と点の間の距離の実数関数である.の値が高くなる程,お互いに距離 にある2つの点が存在する可能性が低くなることを意味する.
  • 対相互作用関数 は,で与えられるもので,点と点の間の距離を表す非負の関数である.の値が高くなる程,お互いに距離 にある2つの点が存在する可能性が高くなることを意味する.
  • GibbsPointProcessはGibbs点過程を表すことができる.一般的なGibbs過程には専用の実装があり,使いやすくなっている.
  • 過程対ポテンシャル 特徴
    HardcorePointProcessハードコア相互作用
    StraussPointProcess一定の強さのソフトコア相互作用
    StraussHardcorePointProcess外側がソフトコアで内側がハードコア
    PenttinenPointProcess重なり合う部分に基づいた相互作用
    DiggleGrattonPointProcess内側がハードコアで減少するソフトコア
    DiggleGatesPointProcess点ハードコアからの滑らかな変化
  • より一般的なGibbs点過程は,Papangelou密度 か確率密度 によって指定できる.
  • Papangelou密度 は点 を点の集合に加えるコストを指定するもので,非負の関数でなければならない.
  • 密度 は点配置の確率密度を指定する.関数 f は非負でなければならないが,正規化されている必要はない.
  • GibbsPointProcessでは,d は任意の正の整数でよい.
  • すべての指定が以下で与えられるものと同等のPapangelou密度 λ*を持つ.
  • {"PairPotential",μ,ϕ}mu exp(-sum_iphi(TemplateBox[{{{p, _, i}, -, q}}, Norm]))
    {"PairInteraction",μ,h}mu product_ip(TemplateBox[{{{p, _, i}, -, q}}, Norm]).
    {"Density",f}
  • GibbsPointProcessは,RipleyKRandomPointConfiguration等の関数と一緒に使うことができる.

例題

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  (1)

適切な密度関数を持つGibbsPointProcessでポアソン点過程からサンプルを取る:

点を領域上にプロットする:

スコープ  (4)

密度が点の数に比例するGibbs点過程のシミュレーションを行う:

マルコフ鎖モンテカルロ法を使って単位円板上で40個のサンプルのシミュレーションを行う:

領域内の点の平均数を計算する:

領域のスケールされた部分と比較する:

GibbsPointProcessでStrauss点過程からサンプルを取る:

Papangelou条件密度を指定して同じ過程からサンプルを取る:

対ポテンシャル関数を指定して同じ過程からサンプルを取る:

密度のポアソン点過程について半径0.3のハードコア点過程からサンプルを取る:

点を円で囲んでプロットする:

対応する非同次ポアソン点過程のシミュレーションと比較する:

StraussHardcorePointProcessのように単純なGibbs点過程は,強度 と対ポテンシャル だけによって 表現される密度を持つが,これは一般的には真ではない.点の周りの円板の共通集合の面積に依存する点過程は,以下の密度関数が示すように,点の可能なすべての部分集合に依存する相互作用を持つ:

Gibbs点過程をこの密度で定義する:

過程から点パターンのシミュレーションを行う:

点を囲んでいる円板とともに可視化する:

特性と関係  (1)

PoissonPointProcessGibbsPointProcessから適切な密度で生成された点の数を比較する:

領域内の点の平均数を,各過程のシミュレーションについて計算する:

領域のスケールされた面積と比較する:

Wolfram Research (2020), GibbsPointProcess, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GibbsPointProcess.html.

テキスト

Wolfram Research (2020), GibbsPointProcess, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GibbsPointProcess.html.

CMS

Wolfram Language. 2020. "GibbsPointProcess." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/GibbsPointProcess.html.

APA

Wolfram Language. (2020). GibbsPointProcess. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/GibbsPointProcess.html

BibTeX

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