NASACDF (.cdf)
- ImportはNASA CDF 3.1およびそれ以前のバージョンをサポートする.
- Wolfram言語はデフォルトではNASA CDF 2.7ファイルをエキスポートし,また,64ビット拡張NASA CDF 3.1ファイルを生成することもできる.
予備知識
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- MIMEタイプ:application/x-cdf
- CDFデータファイル形式.
- 多次元データを保管するための,汎用の自己記述型形式.
- 科学データおよび画像の保管,管理,交換に使われる.
- CDFはCommon Data Formatの頭字語である.
- 1985年よりNASAの国立宇宙科学データ・センターにおいて開発された.
- バイナリファイル形式.
- netCDFと関係があるが,互換性はない.
ImportとExport
- Import["file.cdf"]はCDFファイルをインポートし,ファイルに保管されているデータ集合の名前を返す.
- Export["file.cdf",expr]は配列またはGraphicsオブジェクトをCDFファイルにエキスポートする.
- Import["file.cdf"]はファイルに含まれている全データ集合の名前を表す文字列のリストを返す.
- Export["file.cdf",{expr1,…},{"Datasets",{"/dataset1",…}}]はCDFファイルを作成し,配列またはGraphicsオブジェクト{expr1,…}を別々のデータとして保管する.
- Import["file.cdf",elem]はCDFファイルから指定された要素をインポートする.
- Import["file.cdf",{elem,suba,subb,…}]はサブ要素をインポートする.
- Import["file.cdf",{{elem1,elem2,…}}]は複数の要素をインポートする.
- インポート形式はImport["file","NASACDF"]またはImport["file",{"NASACDF",elem,…}]で指定できる.
- Export["file.cdf",expr, elem]は expr が要素 elem を指定してるとしてNASA CDFファイルを作成する.
- Export["file.cdf",{expr1,expr2,…},{{elem1,elem2,…}}]は各 expri が対応する elemi を指定しているとして扱う.
- Export["file.cdf",expr,opt1->val1,…]は指定の値を持つ指定のオプション要素で expr をエキスポートする.
- Export["file.cdf",{elem1->expr1,elem2->expr2,…},"Rules"]は規則を使ってエキスポートする要素を指定する.
- 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
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Import, Export ファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする CloudImport, CloudExport クラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする ImportString, ExportString 文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする ImportByteArray, ExportByteArray バイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする
Import要素
- 一般的なImport要素:
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"Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト "Summary" ファイルの概要 "Rules" 使用可能なすべての要素の規則のリスト - データ表現要素:
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"Data" 配列のリストとしてインポートされるすべてのデータ集合 "Datasets" すべてのデータ集合の名前 - CDF形式ではImportはデフォルトで"Datasets"要素を使う.
- データセットの指定と選択:
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"Datasets",n n 番目のデータセット "Datasets",dataset 名前付きデータセット - "DataFormat"の可能な値:
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"Date" DateList指定として与えられる日付 "Integer8" 8ビット整数 "Integer16" 16ビット整数 "Integer32" 32ビット整数 "UnsignedInteger8" 符号なし8ビット整数 "UnsignedInteger16" 符号なし16ビット整数 "UnsignedInteger32" 符号なし32ビット整数 "Real32" IEEE単精度数 "Real64" IEEE倍精度数 "String" ASCII文字の文字列 - メタ情報要素:
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"Annotations" それぞれのデータ集合のメタ情報 "DataEncoding" 各データ集合がどのように圧縮されるかを指定する "DataFormat" それぞれのデータ集合を表すのに使われるタイプ "Dimensions" それぞれのデータ集合のデータサイズ "Metadata" 規則のリストとしての一般的なメタ情報 - "DataEncoding"の可能な値:
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None データ圧縮は使われない "AdaptiveHuffman" 適応型ハフマン(Huffman)符号 "GZIP" GZIP圧縮 "Huffman" ハフマン符号 "RLE" ランレングス符号
例題
例 (7)
"LATITUDE"と"LONGITUD"のデータセットをインポートする:
"EPOCH"データセットをインポートすると,DateListで与えられた形式で日付が返される:
例題ファイルからデータ配列を読取り,MatrixPlotを使ってそれを描画する:
上で使ったグラフィックスをラスタライズし,色の値の配列としてNASA CDFにエキスポートする: