Simulation Center—エクスペリメント設定
特定のエクスペリメントの設定はエクスペリメントブラウザの設定ビューで変更することができる.設定タブをクリックして設定ビューを開く.組み込まれた設定を含まないすべてのモデルに対して使われるデフォルトのエクスペリメント設定を作成することもできる.詳細はオプションをご覧いただきたい.設定は,一般,詳細,オプション,入力,出力に分割されている.
一般
- CVODES:後退微分公式法を使う変数の刻み幅と変数の順によるソルバ.CVODESが有利な点は,これが前進感度解析をサポートする点である.CVODESについての詳細は https://computing.llnl.gov/projects/sundials を参照のこと.
- 許容範囲:各ソルバのステップで使われる局所的許容範囲を指定する.最終的な(大域的)誤差は,ある意味で,ステップごとの誤差の累積である.経験則として,0.01を因子として所望の大域的許容範囲を狭め,これを許容範囲として使う.
- ソルバの全ステップ:これが設定されると,内部ソルバのすべての設定が結果として返される.これは,非常に大きなデータ集合になる可能性を含んでいるので,複雑なモデルの場合は固定の区間数あるいは区間長を使った方がよいだろう.
詳細
離散化連続時間パーティション
solverMethod="External"で全離散化連続時間パーティションのリストを表示する.パーティション内の状態が見たければ,状態ラベルの番号をクリックする.各パーティションに特定のソルバメソッドを選択することができる.異なる3つのソルばメソッドから選択することができる.
陽解法は一定の計算時間を提供するが,これはリアルタイムでは望ましいかもしれない.陰解法は反復的に解く必要があるかもしれず,したがって計算時間が変わることがあるが,安定性が増すので硬い系にはより適切であろう.
オプション
- リアルタイムと同期:これが有効になっていると,シミュレーションはリアルタイムに同期される.つまり,シミュレーションは,リアルタイムと同じペースで進むように減速する.リアルタイムは与えられた時間スケールでスケールされる.例えば,タイムスケール2.0は実際の時間の2倍の速さでシミュレーションが進行することを意味するので,シミュレーションの2秒は実際には1一秒ということになる.
- Calculate Condition Estimates(条件推定値の計算):これが有効になっていると,シミュレーションは該当するすべてのシステムについての相互条件数を推定する.詳細は条件推定を参照のこと.
- Calculate Sensitivities with Respect to Parameters: CVODESソルバが使われるとき,パラメータに前方感度解析を施す可能性がある.感度解析のためにパラメータを追加するためには,Addボタンをクリックして所望のパラメータを選ぶ.
入力
- 入力変数データファイル:トップレベルの軌道を指定する.詳細は入力変数データファイルをご覧いただきたい.
出力
- 結果をファイルに保存:これが有効になっていると,シミュレーションの結果がファイルに書き出される.これがデフォルト動作であり,長いリアルタイムのシミュレーションを実行する場合はこれを無効にするのが理に叶っている.
- 時間を増分として保存:これが有効になっていると,時間ベクトルが実際の時間の値ではなく時間の増分として保存される.これは,単精度で保存する際の,時間がかかる大規模シミュレーションの精度の問題を解消する.
- 代数変数を保存:これが有効になっていると,すべての代数変数(「属性がProtectedである変数を保存」オプションが無効になっている場合のProtectされたものを除く)が結果のファイルに保存される.
- パラメータを保存:これが有効になっていると,すべてのパラメータ(「属性がProtectedである変数を保存」オプションが無効になっている場合のProtectされたものを除く)が結果のファイルに保存される.
エクスペリメント設定をモデルに保存する
エクスペリメントの設定をモデルに保存する場合は,ファイル ▶ エクスペリメントの設定を保存を選ぶ.