ArcSin

ArcSin[z]

複素数 の逆正弦を与える.

詳細

  • 記号操作・数値操作の両方に適した数学関数である.
  • 答はラジアンで求まる.
  • が実数での区間にあるとき,答は必ずの範囲にある.
  • 特別な引数の場合,ArcSinは自動的に厳密値を計算する.
  • ArcSinは任意の数値精度で評価できる.
  • ArcSinは自動的にリストに関数の並列的な適用を行う. »
  • ArcSin[z]は,複素 平面上,そしての範囲で不連続な分枝切断線を持つ.
  • ArcSinIntervalオブジェクトおよびCenteredIntervalオブジェクトに使うことができる. »

予備知識

  • ArcSinは逆正弦関数である.ArcSin[x]は,実数 について, となるようなのラジアン角を表す.
  • ArcSinは自動的にリストに縫い込まれる.特別な引数の場合,ArcSinは自動的に厳密値を計算する.厳密な数式が引数として与えられると,ArcSinは任意の数値精度に評価できることがある.ArcSinを含む記号式の操作に便利なその他の演算には,FunctionExpandTrigToExpTrigExpandSimplifyFullSimplifyがある.
  • ArcSinは,複素引数 について,sin^(-1)(z)=-ⅈ log(sqrt(TemplateBox[{{1, -, {z, ^, 2}}}, Abs]) ⅇ^(1/2 ⅈ arg(1-z^2))+ⅈ z)によって定義される.ArcSin[z]は複素 平面上で不連続な分枝切断線を持つ.
  • 関連する数学関数には,SinArcCosInverseHaversineArcSinhがある.

例題

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  (6)

結果はラジアンである:

Degreeで割って結果を度で得る:

実数の部分集合上でプロットする:

複素数の部分集合上でプロットする:

0における級数展開:

Infinityにおける漸近展開:

特異点における漸近展開:

スコープ  (42)

数値評価  (6)

数値的に評価する:

高精度で評価する:

出力の精度は入力の精度に従う:

ArcSinは,複素数を入力として取ることができる:

ArcSinを高精度で効率よく評価する:

自動縫込みを使って配列の要素ごとの値を計算する:

MatrixFunctionを使って行列のArcSin関数を計算することもできる:

IntervalオブジェクトとCenteredIntervalオブジェクトを使って最悪の場合に保証される区間を計算する:

Aroundを使って平均的な場合の統計区間を計算することもできる:

特定の値  (4)

固定点におけるArcSinの値:

無限大における値:

ArcSinの零点:

方程式 を満足する の値を求める:

値を代入する:

結果を可視化する:

可視化  (3)

ArcSin関数をプロットする:

の実部をプロットする:

の虚部をプロットする:

の極プロット:

関数の特性  (11)

ArcSinは,区間からのすべての実数について定義される:

複素領域は平面全体である:

ArcSinは区間からのすべての実数値に達する:

複素平面からの引数についての関数の範囲:

ArcSinは奇関数である:

ArcSinは解析関数ではない:

有理型でもない:

ArcSinは,非減少でも非増加でもない:

実数領域上で単調である:

ArcSinは単射である:

ArcSinは全射ではない:

ArcSinは非負でも非正でもない:

ArcSinは,(-,-1][1,)において,特異点と不連続点の両方を持つ:

ArcSinは凸でも凹でもない:

TraditionalFormによる表示:

微分  (3)

一次導関数:

高次導関数:

次導関数の式:

積分  (3)

ArcSinの不定積分:

原点を中心とした区間上のArcSinの定積分は0である:

その他の積分例:

級数展開  (4)

Seriesを使ってテイラー(Taylor)展開を求める:

の周りのArcSinの最初の3つの近似をプロットする:

ArcSinの級数展開における一般項:

分岐点と分枝切断線における級数展開を求める:

ArcSinはベキ級数に適用できる:

関数の恒等式と簡約  (3)

ArcSinを含む式を簡約する:

TrigToExpを使って対数と平方根を介して表現する:

実変数 および を仮定して展開する:

関数表現  (5)

ArcCscを使って表現する:

逆ヤコビ関数を介した表現:

Hypergeometric2F1を使って表現する:

MeijerGによる表現:

ArcSinDifferentialRootとして表すことができる:

アプリケーション  (6)

ArcSinの実部と虚部をプロットする:

ArcSinのリーマン(Riemann)面をプロットする:

2つの3Dベクトル間の角度を求める:

Lévyの第2逆正弦法則をモデリングする:

ArcSin微分方程式を解く:

楕円から単位円板への等角写像:

写像を可視化する:

特性と関係  (9)

逆関数で構成する:

PowerExpandを使ってArcSinの多価性を無視する:

別の方法として,追加的な仮定の下で評価する:

TrigToExpを使って対数と平方根で表す:

以下はArcSin関数の分枝切断線を示す:

ArcSinは角度をラジアンで与えるのに対し,ArcSinDegreesは同じ角度を度で与える:

実変数を仮定して展開する:

逆三角方程式を解く:

ゼロについて解く:

ラプラス(Laplace)変換:

ArcSinはさまざまな数学関数の特殊ケースである:

考えられる問題  (4)

一般に である:

分枝切断線においては,機械精度の入力が数値的に間違った答を返すことがある:

出力精度は入力精度よりもはるかに低くなることがある:

慣用形では,引数の周りに丸カッコが必要である:

おもしろい例題  (3)

ネストした積分:

反復を使って数値を計算する:

整数点でArcSinをプロットする:

Wolfram Research (1988), ArcSin, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/ArcSin.html (2021年に更新).

テキスト

Wolfram Research (1988), ArcSin, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/ArcSin.html (2021年に更新).

CMS

Wolfram Language. 1988. "ArcSin." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2021. https://reference.wolfram.com/language/ref/ArcSin.html.

APA

Wolfram Language. (1988). ArcSin. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/ArcSin.html

BibTeX

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