Cross

Cross[a,b]

ベクトル ab の外積を与える.

詳細

  • ab が長さ3のリストのときは(三次元ベクトルに相当),Cross[a,b]も長さ3のリストになる.
  • StandardFormおよびInputFormでは,Cross[a,b]を使う代りに aba cross b またはa\[Cross]b を使っても入力できる.\[Cross]\[Times]の違いに注意すること.
  • Crossは非対称である.つまり,Cross[b,a] = -Cross[a,b]である. »
  • Cross[{x,y}]は垂直ベクトル{-y,x}を与える.
  • 一般に,長さ n のベクトル積Cross[v1,v2,,vn-1]は完全に非対称な積になり,vi すべてに直交した長さ n のベクトルを与える.
  • Cross[v1,v2,]は,n 次元空間における単一形としてみたベクトル vi の双対(ホッジ(Hodge)の星演算子)を与える.

例題

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  (3)

三次元における2つのベクトルの外積:

2つの初期ベクトル,それらが跨る平面,積を可視化する:

二次元における単一のベクトルの外積:

2つのベクトルを可視化する:

crossを使って入力する:

スコープ  (9)

機械精度のベクトルの外積を求める:

複素ベクトルの外積:

厳密ベクトルの外積:

任意精度ベクトルの外積:

記号ベクトルの外積:

QuantityArrayベクトルの外積を計算する:

QuantityArrayの構造は保持されている:

結果をフォーマットする:

二次元における1つのベクトルの外積:

結果はもとのベクトルに垂直である:

三次元における2つのベクトルを定義する:

Crossが反対称であることを確認する:

四次元における3つのベクトルを定義する:

ベクトルの外積を計算する:

積が3つすべてのベクトルと直交することを確認する:

可能なすべての積順を計算する.2つのベクトルを入れ替えても符号が変わるだけである:

アプリケーション  (10)

幾何学のアプリケーション  (5)

2つのベクトルでスパンした平面までの法線を求める:

結果がどちらの入力に対しても垂直であることを確認する:

平面の方程式:

平面上のベクトルに垂直なベクトルを求める:

uv が直交することを確認する:

n 次元における n-1個のベクトルに直交するベクトルを求める:

2つのベクトルで定義された平行四辺形の面積を求める:

Areaを使った直接計算と比較する:

これは,TemplateBox[{a}, Norm] TemplateBox[{b}, Norm] sin(theta)でも計算できる. はベクトル間の角度である:

平行四辺形を可視化する:

フレネ・セレ(FrenetSerret)の系は全空間曲線の特性をベクトル基底とスカラー関数で符号化する.次の曲線について考える:

接線,法線,従法線の各ベクトルを最初の2つの導関数の外積によって定義する:

こらら3つのベクトルは,についての右手系の直交基底を定義する:

曲線の曲り方を数量化する曲率 とねじれ を計算する:

FrenetSerretSystemを使って答を確認する:

曲線と関連するフレームとも呼ばれる移動基底を可視化する:

物理のアプリケーション  (5)

TemplateBox[{{{, {1.5`, ,, 3.2`, ,, 1.25`}, }}, "m", meters, "Meters"}, QuantityTF]に垂直に加えられたTemplateBox[{10, "N", newtons, "Newtons"}, QuantityTF]の力の原点に関するトルクを求める:

トルクは式 で与えられる:

質量 TemplateBox[{3, "kg", kilograms, "Kilograms"}, QuantityTF],速度TemplateBox[{{{, {1.5`, ,, 2.3`, ,, {-, 3.4`}}, }}, {"m", , "/", , "s"}, meters per second, {{(, "Meters", )}, /, {(, "Seconds", )}}}, QuantityTF]で位置が原点の周りTemplateBox[{{{, {2.5`, ,, {-, 3.3`}, ,, 1.4`}, }}, "m", meters, "Meters"}, QuantityTF]の粒子の角運動量を求める:

角運動量は で与えられる.線形運動量 に等しい:

電荷TemplateBox[{2, "C", coulombs, "Coulombs"}, QuantityTF],速度TemplateBox[{{{, {3, ,, {-, 4}, ,, 5}, }}, {"m", , "/", , "s"}, meters per second, {{(, "Meters", )}, /, {(, "Seconds", )}}}, QuantityTF]TemplateBox[{0.075`, "T", teslas, "Teslas"}, QuantityTF]の磁場を正の 方向に移動する粒子の磁力を求める:

磁力は で与えられる:

UnitSimplifyを使って期待される単位ニュートンを求め,MatrixFormを使ってベクトルをフォーマットする:

軸から固定の距離で回転するように制約された粒子について考える:

角速度を外積によって定義する:

多くの特性が によって表せる.線速度 に等しい:

直角加速度あるいは求心加速度は に等しい:

は直交するので,直感的にTemplateBox[{{a, _, {(, perp, )}}}, Norm]=TemplateBox[{omega}, Norm] TemplateBox[{{r, ^, {(, ', )}}}, Norm]である:

求心加速度のよく知られた公式TemplateBox[{{a, _, {(, perp, )}}}, Norm]=(TemplateBox[{{r, ^, {(, ', )}}}, Norm]^2)/(TemplateBox[{r}, Norm])=(TemplateBox[{v}, Norm]^2)/(TemplateBox[{r}, Norm])もまた成り立つ:

の導関数は角速度 である:

運動方向と平行の加速度 に等しい:

線加速度 は和 に等しい点に注意のこと:

固定の三次元ベクトルについての外積は行列の乗算で表すことができるが,これは回転運動を学ぶ際に役に立つ.線形演算子 を表す反対称行列を構築する. 軸の周りの角速度である:

の動作は との外積を取ることと同じであることを確認する:

時点 における回転行列は,前の行列を 倍した行列指数である:

RotationMatrixを使ってを確認する:

時点0における点は,時点 では になる:

の速度は で与えられる:

回転軸から への速度は (v(t)xomega)/(TemplateBox[{omega}, Norm]^2) である:

動きと関連するベクトルを可視化する:

特性と関係  (10)

uv が線形に非依存の場合,u×v は非零で uv に直交する:

uv が線形に依存する場合,u×v は零である:

三次元ベクトルTemplateBox[{{{u, _, 1}, x, {u, _, 2}}}, Norm]=TemplateBox[{{u, _, 1}}, Norm] TemplateBox[{{u, _, 2}}, Norm]sin(theta) を求める.ただし,の間の角度である:

Cross[u1,,uk]のノルムは uiが跨る k 次元平行六面体の測度値である:

Crossは反対称である:

Crossは,各引数で線形である:

Crossは線形なので,演算子 は行列の乗算で表すことができる:

ベクトル に反対称行列 を掛けることは と同じである:

逆順で積を計算するための対応する演算子 が存在する:

これら2つの行列は,転置,あるいは反対称性のために同等の,互いの否定である:

次元のCrossベクトルをレヴィ(Levi)-チヴィタ(Civita)テンソルに縮約したものである:

次元の ベクトルのCrossは,それらのテンソル積のホッジ(Hodge)双対の(倍である:

ベクトルのTensorWedgeのホッジ双対はそれらのベクトルのCrossと一致する:

TensorWedgeは,より高階の形式を扱うことができる:

インタラクティブな例題  (1)

- 平面上のドラッグ可能な2つのベクトル,( 軸と平行の)その外積,それらが跨る平行四辺形を可視化する:

Wolfram Research (1996), Cross, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Cross.html.

テキスト

Wolfram Research (1996), Cross, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Cross.html.

CMS

Wolfram Language. 1996. "Cross." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. https://reference.wolfram.com/language/ref/Cross.html.

APA

Wolfram Language. (1996). Cross. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/Cross.html

BibTeX

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