GeoStyling
GeoStyling[mapstyle]
多面体やその他の塗り潰された地理オブジェクトの面を,mapstyle を使って描画する.
GeoStyling[mapstyle,directive]
指定されたグラフィックス directive を適用した mapstyle を使う.
詳細とオプション
- GeoStylingは,地図に有用なテクスチャやスタイリング指示子を適用するGeoGraphicsの指示子である.
- GeoStylingは,Polygon,GeoDisk,FilledCurve,Triangle,DayHemisphere,NightHemisphere,GeoVisibleRegionに適用される.
- mapstyle でサポートされる形式
-
Automatic デフォルトスタイルを使う None 明示的なスタイルは使わない "ContourMap" 標高データ(等高線として) "Coastlines" 海岸前を描画する地理背景スタイル "CountryBorders" 国境を表示する地理背景スタイル Dated["CountryBorders",year] 歴史的な国境を表示する地理背景スタイル "OutlineMap" 概略領域 "ReliefMap" 標高データ(影の付いた色として) "Satellite" 衛星画像 "SatelliteWithLabels" ラベルのついた衛星画像 "StreetMap" 市街地図データ "StreetMapLabelsOnly" 市街地図ラベルのみ "StreetMapNoLabels" ラベルを除いた市街地図データ {"GeoImage",image} image をテクスチャとして,投影されていない多角形および投影に適用する {"Image",image} image をテクスチャとして,投影された多角形に適用する - GeoStyling[Automatic]は,デフォルトで,地理グラフィックスに自動的に適用され,明示的な色指定のない半不透明性を使う.このため,デフォルトのGraphics色動作を継承する.つまり,塗潰しの地理プリミティブは,色は黒だが,デフォルトの部分的透過性と組み合されると透過的な明るい灰色になる.
- GeoStyling[None]は,それまでのGeoStyling指定(GeoStyling[Automatic]で設定された任意のものを含む)で設定された地理スタイリングを削除する.地理スタイリングを使わないと,普通のGraphicsと等しい地理グラフィックスのデフォルトスタイル(透過性のない黒)が使われる.
- GeoStyling[]はGeoStyling[None]に等しい.
- GeoStyling[directive]はGeoStyling["OutlineMap",directive]に等しい.
- GeoStyling[mapstyle,directive]はグラフィックス指示子(あるいは包み込みDirective内の個々の指示子の集合)を指定された mapstyle にスタイル付けするのに使われる指示子の集合に追加する."OutlineMap"はすべての指示子に対して有効だが,他の地図スタイルに影響を与えるのはOpacityおよびEdgeFormのみである.
- 地理グラフィックス式で最後に適用されたGeoStyling指定の優先順位が最も高い.地理プリミティブについては,GeoStyling指定(Automaticスタイリングからの指定を含む)は現行のアクティブなGeoStylingの後で地理グラフィックス式に加えられた明示的なグラフィックススタイル指示子に優先する.GeoStyling[Automatic]のデフォルトスタイリングの結果として,裸の色指示子がデフォルトで効力を持つのに対し,塗潰しの地理プリミティブの透過度を変えるためにはGeoStylingはOpacityの前後を明示的に囲まなければならない.
- GeoStylingにはGraphicsと同じオプションのほとんどを使うことができる.加えて,次の地図特有のオプションも使うことができる.
-
GeoStylingImageFunction None 適用する画像処理関数 GeoZoomLevel Automatic スタイルの付いた地理グラフィックスの詳細さのレベル - GeoStyling["ContourMap",opts]にはListContourPlotと同じオプションが使える.
- GeoStyling["ReliefMap",opts]にはReliefPlotと同じオプションが使える.
例題
すべて開くすべて閉じる例 (13)
Automatic地理スタイルを明示的に指定する:
デフォルトのGraphicsスタイル(地理スタイリングではない)を使う:
起伏地図をGeoBackgroundとして使う:
スコープ (25)
"ContourMap" (2)
"Image" (4)
数人の有名な数学者の画像を,それぞれの出身国の現在の国境内に置く:
ExampleDataから花の画像をロードする:
"OutlineMap" (5)
"ReliefMap" (3)
"StreetMap" (3)
画像処理の効果はGeoStylingImageFunctionを使って適用することができる:
オプション (13)
ContourLabels (1)
ContourStyle (1)
"ContourMap"スタイルのContourStyleを指定する:
GeoStylingImageFunction (5)
GeoZoomLevel (1)
GeoZoomLevelを設定する:
特性と関係 (6)
色プリミティブは塗り潰されていないプリミティブに直接適用されるが,その効果は,塗り潰された地理プリミティブについて最も遅く適用された地理スタイリング(デフォルトではある程度の透過性)と一緒に現れるので,結果として赤い矢印のあるピンクのミシガン州になっている:
GeoStyling[Automatic]で陰的に設定された不透明度が優先するので,ここでは不透明度を指定しても効果はない:
地理スタイリング内に不透明度を置くと,それが有効になり,デフォルトのGeoStyling[Automatic]設定が無効になる:
地理オブジェクトについては,デフォルトの地理スタイル(半不透明)がこれに続く色指示子とともに適用される:
デフォルトの地理スタイルを削除することで,スイスを単色で塗り潰す:
"OutlineMap"地理スタイルを指示子Redと一緒に使って使ってスイスを単色で塗り潰す:
地理スタイリング指定の後にFranceとSwitzerlandを動かすと,両方とも赤くなる(Franceの前に置かれた色指定が,地理スタイリングの色指定によって無効になるため):
デフォルトのスタイリングを無効にし,色指示子が有効になるようにして,同じ結果を得る:
地理スタイルは(地理)多角形,三角形,塗り潰された曲線,測地円板に適用される.通常の2Dおよび3Dのグラフィックスプリミティブには適用されない:
"Equirectangular"(正距円筒)図法の緯度と経度に対応する地図の座標値:
GeoPositionを使って任意の投影法の地図に測地線を引く:
"ReliefMap"を地図スタイルとして利用すると,要求された地域を投影したものが与えられる:
GeoElevationDataのReliefPlotを直接使うと,投影されておらず,切り取られてもいない別のスタイルが返される:
実体クラスは多角形の集合とみなされ,結果として多くの花の画像になる:
GeoGroupは,事実上,多角形を結合する:
テキスト
Wolfram Research (2014), GeoStyling, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoStyling.html (2017年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2014. "GeoStyling." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2017. https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoStyling.html.
APA
Wolfram Language. (2014). GeoStyling. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoStyling.html