GeogravityModelData
現在地についての重力場のデータを返す.
GeogravityModelData[locationspec]
ある場所についての重力場のデータを返す.
GeogravityModelData[locationspec,component]
重力場の成分を返す.
詳細とオプション
- GeogravityModelData[]は,$GeoLocationを使ってユーザの現在地を決定する.
- locationspec は,緯度と経度の座標{lat,lon},高度を含む座標{lat,lon,h},GeoPosition[…],あるいは名前付きのEntity[…]として指定することができる.h はメートル単位の数値オブジェクトあるいはQuantityとして入力できる.
- locationspec は,名前付きのEntity[…]で指定された領域,あるいはリストされた特定の場所のペア{locationspec1,locationspec2}または{locationspec1,locationspec2,h}でもよい,
- 場所はAssociation["Location"->locationspec]として指定することもできる.
- 領域の場合,デフォルトで,結果は重力場の配列あるいは配列のAssociationとして返される.配列は,他に指定がなければ,準拠測地系の格子上の指定された座標点の地理高度において計算される.そのデータが入手できない場合は,デフォルト高度の0メートルが使われる.
- 成分には,"NorthComponent","EastComponent","DownComponent","HorizontalComponent","Declination","Inclination","Magnitude"が含まれる.成分は準拠楕円体"WGS84Original"と相対的に測定される.
- "DownComponent"は,準拠楕円体への垂直線と相対的に測定される.正の値は下向きである."HorizontalComponent"は,その地点の地表と平行な場である."Declination"は北成分と東成分の間の角度である."Inclination"は,水平成分と垂直成分の間の角度である."Magnitude"は場の総合的な大きさである."Potential"は重力ポテンシャルである.
- 成分および"Magnitude"はメートル毎秒毎秒単位で返される."Inclination"および"Declination"は角度単位で返される."Potential"は1キログラムあたりのジュール単位で返される.
- 特別の成分が要求されていなければ,すべての重力場成分がAssociationとして返される.
- 拡張位置が指定されている場合は,GeogravityModelData[locationspec,component,func]を使って出力の形式が指定できる.
- 次は,func の可能な設定値である.
-
All 拡張位置についてすべての値を返す GeoVector 成分をGeoVectorオブジェクトとして返す GeoVectorENU 成分をGeoVectorENUオブジェクトとして返す Interval 拡張位置について区間を返す Max 拡張位置について最大値を返す Mean 拡張位置について平均値を返す Min 拡張位置について最小値を返す StandardDeviation 拡張位置について標準偏差を返す - GeoVectorとGeoVectorENUは"Potential"成分あるいは"Magnitude"成分には使えない.
- GeogravityModelDataは次のオプションを取る.
-
Method Automatic 計算に含む特定の成分 GeoZoomLevel Automatic 重力場配列の詳細レベル - Methodは,使用される重力モデルの次数を制御するサブオプション"ModelDegree"を取る.これは,2以上360以下の整数値に設定することができる.
- Methodは,サブオプション"IncludeRotation"も取る.これをTrueに設定すると,加速度場成分の計算に,地球の自転による影響も含めることができる.
- 要求された重力場データの空間解像度は,オプションGeoZoomLevelzoom を使って選択することができる.zoom は正または負の整数である.整数が大きくなるほどデータ配列の作成により多くの点が使われる.
- データは,WGS 84楕円体上のEGM96 (Earth Gravitational Model 1996)に基づいている.
例題
すべて開くすべて閉じる例 (1)
Entityを使って場所を指定する:
スコープ (10)
場所の指定 (5)
オプション (4)
GeoZoomLevel (1)
GeoZoomLevelを使って,拡張領域について生成された配列の大きさを制御する:
Method (3)
Methodオプションの"ModelDegree"設定を大きくすることで,結果の確度を上げる:
アプリケーション (3)
テキスト
Wolfram Research (2015), GeogravityModelData, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GeogravityModelData.html (2019年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2015. "GeogravityModelData." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2019. https://reference.wolfram.com/language/ref/GeogravityModelData.html.
APA
Wolfram Language. (2015). GeogravityModelData. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/GeogravityModelData.html