TIFF (.tiff,.tif)

予備知識

    • 登録MIMEタイプ:image/tiff
    • TIFFラスタ画像形式.
    • 画像操作アプリケーション,ページレイアウトのアプリケーション,スキャナやその他の画像装置内で,そして画像をアーカイブに保管するために,よく使用される.
    • 色の深みがある画像に適している.
    • TIFFはTagged Image File Format(タグイメージファイル形式)の頭字語である.
    • バイナリ形式.
    • 複数の色の解像度,色符号化,カラーパレット,圧縮方法をサポートする.
    • チャンネルあたり32ビットと64ビットの浮動小数点画像をサポートする.
    • 複数の画像を保持することができる.
    • アルファチャンネルをサポートする.
    • 1986年にAldusによって紹介された.

ImportとExport

  • Import["file.tiff"]はTIFFファイルをインポートし,単一のImageオブジェクトか画像のリストを返す.
  • Import["file.tiff",elem]は指定された要素をTIFFファイルからインポートする.
  • インポートの形式は,Import["file","TIFF"]あるいはImport["file",{"TIFF",elem,}]で指定することができる.
  • Export["file.tiff",expr]は画像,グラフィックス,その他の画式を像としてTIFFファイルにエキスポートする.
  • Export["file.tiff",{expr1,expr2,}]は式のリストをマルチ画像TIFFファイルとしてエキスポートする.
  • Export["file.tiff",Manipulate[]]Manipulateオブジェクトのアニメーション化デモンストレーションのフレームのリストをエキスポートする:
  • 画像オブジェクトはデフォルトでは完全なラスタサイズでキスポートされる.グラフィックスおよびその他の任意の式は,表示形式と同じラスタサイズを使ってエキスポートされる.
  • 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
  • Import, Exportファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする
    CloudImport, CloudExportクラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする
    ImportString, ExportString文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする
    ImportByteArray, ExportByteArrayバイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする

ノートブックインターフェース

  • ノートブックフロントエンドでは,「挿入 画像開く」メニューを使ってTIFFファイルをセルにインポートすることができる.
  • 選択範囲の形式保存 」を使うと,ノートブックの選択された部分をTIFFファイルとしてエキスポートすることができる.

Import要素

  • 一般的なImport要素:
  • "Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト
    "Summary"ファイルの概要
    "Rules"使用可能なすべての要素の規則のリスト
  • データ表現要素:
  • "ColorMap"減色パレット
    "Data"画素値の配列
    "Graphics"グラフィックスとして与えられる,ファイル内の最初の画像
    "Image"Imageオブジェクトとして表された,ファイル内の最初の画像
    "RawData"カラーマップ指標の配列
    {"Thumbnail",size}最初の画像のサムネイル(デフォルトでは size = Small
  • マルチ画像TIFFファイルのデータ表現要素:
  • "Animation"アニメーションオブジェクトとして表されたマルチ画像TIFF
    "Image3D"Image3Dオブジェクトとして表されたファイル内の画像
    {"GraphicsList",frames}グラフィックスのリストとして表された画像(デフォルトでは frames=All
    {"ImageList",frames}画像のリスト(デフォルトでは frames=All
    {"ThumbnailList",frames,size}サムネイルのリスト(デフォルトでは frames=Allsize=Small)
  • Importはデフォルトで"Image"を単一フレームのTIFF ファイルに,"ImageList"をマルチフレームTIFF ファイルに使用する.
  • マルチ画像TIFFのImportで要素"Graphics"または"Image"を指定すると,最初の画像を返す.
  • Exportは提供された式がGraphicsオブジェクトまたはImageオブジェクトのリストである場合には,デフォルトでマルチ画像TIFFを生成する.
  • Exportで要素"Graphics"または"Image"を指定すると,常に単一画像TIFFを生成する.
  • 高度なImport要素:
  • "BitDepth"ファイル内のそれぞれの色チャンネルを表すのに使われるビット
    "CameraTopOrientation"
  • 写真が撮影されたときのカメラの向き
  • "Channels"
  • ファイルで使用される色チャンネル数
  • "ColorProfileData"ColorProfileDataオブジェクトとして与えられる埋込みカラープロファイル
    "ColorSpace"ファイル内で使用されている色符号化
    "FlashUsed"
  • フラッシュが使用されたかどうか
  • "GeoPosition"
  • GeoPosition オブジェックトで表される緯度と経度
  • "GPSDateTime"
  • GPSによって登録された画像の作成日時
  • "ImageCount"ファイル内の画像数
    "ImageEncoding"ファイル内の画像の圧縮方法
    "ImageResolution"ファイルで指定された画像の解像度
    "RasterSize"ラスタ次元
    "Summary"
  • ファイルの概要
  • "SummarySlideView"全フレームのスライドビューによる概要
  • メタデータ要素:
  • "Exif"整形されたExif(交換可能画像ファイル形式)
    "IPTC"整形されたIPTC(国際新聞電気通信評議会)
    "XMP"整形されたXMP(拡張可能メタデータプラットフォーム)
    "MetaInformation"ファイル内の存在するすべての成形されたメタデータの組合せ
  • ファイルに保存されているままの生のメタデータは"RawExif""RawXMP""RawIPTC"要素を使ってインポートすることができ,連想で返される.
  • ExifとIPTCのタグはすべて別々にインポートできる.一般的なタグには以下のようなものがある:
  • "ApertureValue"レンズ口径
    "DateTime"画像の作成日時
    "ExposureTime"露光時間(秒)
    "FNumber"F値
    "FocalLength"レンズの実際の焦点距離(ミリメートル)
    "Make"記録装置の製造元
    "Model"装置のモデル名またはモデル番号
    "Software"画像生成に使用されたカメラまたは画像入力デバイスのソフトウェアまたはファームウェアの名前とバージョン番号
  • 複数の画像のTIFFについては,上記のデータ表現とメタデータの要素はそれぞれの式のリストとなる.

オプション

  • ImportおよびExportのオプション:
  • ImageResolutionAutomaticグラフィックスを描画するために使われた解像度
    IncludeMetaInformationAllインポート,エキスポートするメタデータタイプ
    "ImageTopOrientation"Automaticファイル内に保存されている通りの画像の方向
    RasterSizeAutomatic画像の次元
  • Importのオプション:
  • "TakeRows"{1,-1}インポートする行
  • Exportのオプション:
  • ByteOrdering-1ファイル中のバイト順序
    "BitDepth"Automatic画像データの保存に使用するチャンネルあたりのビット深度
    "ColorMapLength"Automatic量子化に使用する色の数
    "ColorSeparation"False別々の面に色チャンネルを保存するかどうか
    ColorSpaceAutomaticファイル内で使用される色符号化
    CompressionLevelAutomatic圧縮レベル(0と1の間の数)
    Dithering"FloydSteinberg"減色表の生成に使用されるディザリングアルゴリズム
    "DifferencingPredictor"FalseLZWあるいはZIP圧縮を使用する際に,水平の差分抽出を使用するかどうか
    "ImageEncoding""ZIP"ファイル内の画像の圧縮方法
    "QuantizationMethod"Automatic量子化に使用するメソッド
  • Export["file.tiff",expr]expr の表示形式と同じ画像サイズのTIFF画像を作成する.
  • サポートされる"ColorSpace"設定は"Grayscale""RGB""CMYK""LAB"である.
  • サポートされる"BitDepth"設定はAutomatic,1,8,16,32,64である.
  • デフォルトでは"Bit"画像は1ビット,"Byte"画像は8ビット,その他のタイプは16ビットのTIFFファイルにエキスポートされる.
  • 以下の"ImageEncoding"の設定がサポートされる:
  • None圧縮なし
    "JPEG"不可逆JPEG圧縮
    "LZW"可逆LZW圧縮
    "PackBits"PackBitsランレングス符号化方式
    "ZIP"可逆ZIP画像データ圧縮
  • Manipulateをエキスポートする際の特性と設定の詳細:
  • "ControlAppearance"AutomaticManipulateのコントロール要素がエキスポートされたファイルで描画される方法
  • "ControlAppearance"の可能な設定:
  • Automaticローカルのコンピュータシステムのスタイル要素を使い,ノートブックインターフェースで表示されるのと全く同じになるようにユーザコントロールをキャプチャする
    "Generic"グラフィカルコントロールを一般的なスタイルで描画する
    Noneアニメーションのエキスポート時にコントロール要素は含まない

例題

すべて開くすべて閉じる

  (5)

以下ではTIFFの例題ファイルをインポートし,Imageとしてそれを描画する:

画像の概要:

画像をTIFFにエキスポートする:

マルチフレームTIFFファイルをアニメーションとしてインポートする:

画像のリストからマルチフレームのTIFFファイルを作成する:

スコープ  (8)

ファイルで利用できるすべての要素を示す:

利用できるExif要素:

利用できるIPTC要素:

画像のメタデータをインポートする:

二値画像をエキスポートする:

実数値RGB画像をエキスポートする:

Lab画像をエキスポートする:

データ表現要素からTIFFファイルを作成する:

RGB画像のリストからマルチフレームTIFFファイルを作成する:

ManipulateからマルチフレームTIFFを作成する:

エキスポートされたフレームの数を読み取る:

Import要素  (36)

利用できる要素  (4)

利用できる要素のリスト:

利用できるExif要素のリスト:

利用できるIPTC要素のリスト:

画像関連の情報を規則のリストとして取得する:

データ表現  (10)

"Animation"  (1)

フレームのアニメーションを取得する:

"Data"  (1)

画像データをインポートする:

インポートされたデータから画像を作成する:

"Graphics"  (1)

Graphicsオブジェクトとしてインポートする:

"Image"  (2)

ファイルをImageオブジェクトとしてインポートする:

"Image"としてインポートし,マルチフレームファイルの最初のフレームのデータだけを得る:

"Image3D"  (1)

等しい特性を持つ複数のマルチフレームTIFFファイルはImage3Dとしてインポートできる:

"ImageList"  (2)

データをImageオブジェクトのリストとして取得する:

TIFFのデフォルトのインポート要素である:

インポートするフレームを指定する:

"Thumbnail"  (1)

画像のサムネイルをインポートする:

"ThumbnailList"  (1)

マルチフレーム画像のサムネイルのリストを取得する:

サムネイルのサイズを指定する:

メタデータ  (22)

"BitDepth"  (1)

画素の各色チャンネルを表すためのビット数を取得する:

"CameraTopOrientation"  (1)

撮影時のカメラの向きの情報を取得する:

"Channels"  (1)

使用された色チャンネル数を取得する:

"ColorProfileData"  (1)

ColorProfileDataオブジェクトとして与えられる,埋込みカラープロファイルを取得する:

カラープロファイルはインポートされた画像のColorSpaceオプションに保存される:

"ColorSpace"  (1)

エキスポートで使用された色符号化を取得する:

インポートされた画像の色空間をImageColorSpaceを使って取得する:

"DateTime"  (1)

画像が撮影された日時を取得する:

"Exif"  (3)

Exifメタデータを取得する:

連想から個々のExifタグをインポートする:

個々のExifタグは直接インポートすることもできる:

Exifタグの中には処理されてより詳細な情報を与えるものがある:

生の"Orientation"タグと比較する:

"GeoPosition"  (1)

画像の測地位置をインポートする:

マーカーとしてサムネイル画像を使う:

"GPSDateTime"  (1)

GPSによって登録された画像の作成日時を取得する:

"ImageCount"  (1)

マルチフレームTIFFファイルのフレーム数を取得する:

"ImageEncoding"  (1)

TIFF画像の符号化方法を取得する:

"IPTC"  (1)

IPTCメタデータを取得する:

"MetaInformation"  (1)

すべてのメタデータを取得する:

"RasterSize"  (1)

ファイルに保存された画像の次元を取得する:

インポートした画像にImageDimensionsを使っても同じ結果が得られる:

"RedEyeCorrection"  (1)

赤目補正が行われたかどうかについての情報を取得する:

"RawExif"  (1)

処理されていないExifメタデータをインポートする:

要素を1つ抽出する:

処理済みの要素と比較する:

"RowsPerStrip"  (1)

ストライプあたりの行数を取得する:

"Summary"  (1)

画像の概要を取得する:

"SummarySlideView"  (1)

画像のフレームの概要を取得する:

"XMP"  (1)

XMPメタデータを取得する:

XMPの"DublinCoreSchema"メタデータを抽出する:

Importオプション  (7)

ImageResolution  (1)

デフォルトでは画像の解像度はファイルから抽出される:

インポート画像の解像度を指定する:

方向と方向に異なる解像度を指定する:

"ImageTopOrientation"  (1)

デフォルトでは,画像はファイルに保管されたネイティブの方向でインポートされる:

上部として想定する辺を指定する:

方向はインポート後に画像を回転させて正すこともできる:

IncludeMetaInformation  (3)

デフォルトでは利用できるすべてのメタデータがインポートされる:

メタデータのインポートされた全クラス:

メタデータを含まずに画像をインポートする:

画像をExifメタデータだけインポートする:

RasterSize  (1)

デフォルトでは,画像はその完全な解像度でインポートされる:

インポートしたJPEG画像のラスタサイズを指定する:

インポートした画像の幅と高さの両方を指定する:

"TakeRows"  (1)

デフォルトではすべての行がインポートされる:

指定の行のみをインポートする:

Exportオプション  (12)

"BitDepth"  (2)

デフォルトではビット深度は16である:

異なるビット深度を指定する:

実数値のリストをTIFFにエキスポートする:

ColorSpace  (1)

デフォルトでは画像のネイティブの色空間がエキスポートに使用される:

CMYK画像としてエキスポートする:

CompressionLevel  (1)

デフォルトでは画像符号化によっては自動圧縮レベルが使われる:

圧縮レベルを指定する:

さまざまな圧縮レベルのファイルサイズを比較する:

"ControlAppearance"  (1)

ManipulateからのマルチフレームTIFFの外観を制御する:

デフォルトではコントロールも含まれる:

コントロールが含まれないようにエキスポートする:

"ColorMapLength"  (1)

カラーマップの長さをより短く指定してファイルサイズを減らす:

Dithering  (1)

ディザリングの効果を示す:

大きく異なる領域を示す:

"ImageEncoding"  (1)

デフォルトでは画像符号化は"ZIP"である:

別の符号化方法を指定する:

"ImageTopOrientation"  (1)

デフォルトでは直立方向の画像は"ImageTopOrientation"->Topを使ってエキスポートされる:

向きを指定する:

もとの向きを使ってインポートする:

IncludeMetaInformation  (1)

デフォルトでは,利用できるすべてのメタデータがエキスポートされる:

含めるメタデータを指定する:

メタデータをエキスポートしない:

メタデータによっては自動的に生成されることがある:

"QuantizationMethod"  (1)

さまざまな量子化メソッドの効果を示す:

大きな違いのある領域を示す:

RasterSize  (1)

デフォルトでは,画像は完全な解像度でエキスポートされる:

エキスポートする画像のラスタサイズを指定する: