Factor

Factor[poly]

整数について多項式を因数分解する.

Factor[poly,Modulusp]

素数 p を法として多項式を因数分解する.

Factor[poly,Extension{a1,a2,}]

代数的数 aiの有理的組合せからなる係数を使い,多項式を因数分解する.

詳細とオプション

  • Factorは,式の最上の代数的レベルに限って適用される.他のレベルに到達するためにはMapを使用したり,Factorを再適用したりする必要があることがある.
  • Factor[poly,GaussianIntegers->True]は,ガウスの整数を係数と認識し因数分解する.
  • poly の係数が複素数である場合,ガウスの整数を係数と認め因数分解が実行される.
  • 変数の指数が正の整数である必要はなく,Factorは,指数が記号式の線形結合のものを取り扱うことができる.
  • 有理式が与えられる場合,Factorは,まずTogetherを呼び出し,それから分子と分母を因数分解する.
  • デフォルト設定のExtension->Noneでは,Factor[poly]は多項式 poly において代数的数である係数を独立変数と同様のやり方で取り扱う.
  • Factor[poly,Extension->Automatic]は,多項式 poly にある任意の代数的数を含めるように,係数の取り扱える領域を拡張する. »
  • Factorは自動的に,リスト,方程式,不等式,論理関数に縫い込まれる.

例題

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  (3)

一変数多項式の因数分解:

多変数多項式の因数分解:

2を法とした整数上で多項式を因数分解する:

スコープ  (13)

基本的な用法  (6)

一変数の多項式:

多変数の多項式:

有理関数:

多項式ではない式:

Factorはリストに縫い込まれる:

Factorは等式と不等式に縫い込まれる:

高度な用法  (7)

ガウス整数上で多項式を因数分解する:

代数拡大上で多項式を因数分解する:

3を法とする整数上で多項式を因数分解する:

有限体上で多項式を因数分解する:

有限体の拡大上で多項式を因数分解する:

上で既約の有限体は, をより大きい体 に埋め込んだ後で因数分解される:

多項式ではない式にも因数分解できるものがある:

次数の多項式を因数分解する:

オプション  (7)

Extension  (4)

代数的数体上で因数分解する:

Extension->Automaticとすると,自動的に係数をカバーする体まで拡大する:

整数定数を持つ多項式を有限体上で因数分解する:

係数を持つ多項式を有限体上で因数分解する:

をより大きい体 に埋め込むとさらに因数分解できるようになる:

GaussianIntegers  (1)

ガウス整数上で因数分解する:

Modulus  (1)

有限体上で因数分解する:

Trig  (1)

三角法の式を因数分解する:

アプリケーション  (3)

多項式で動作をモデル化する場合,多項式を評価すると0になるタイミングを決定することが重要である.例えば,ビデオゲームシステムを作成するためのコストが次の式でモデル化されるとする:

また,収益が以下の方程式でモデル化されるとする:

収益をあげるまでに何単位売らなければならないかが知りたければ,差を計算する:

次に,Factorを使って収益関数が0になる点を求めることで問題を解く:

以下で,で収益が0になることが分かる:

それ自身の平方と等しい数を求める:

方程式の両辺から を引く:

Factorを使って多項式が0になる点を求める:

それ自身の平方と等しい唯一の数は,したがって,である:

2つの多項式の最大公約数を計算する:

両者が因子 を共有していることがわかる.PolynomialGCDを使ってこの結果を確かめる:

特性と関係  (3)

Expandは実質的にFactorの逆である:

FactorListは因数のリストを返す:

FactorSquareFreeは,無平方因子のみを取り出す:

おもしろい例題  (2)

2が係数として現れる の最初の因数分解:

Wolfram Research (1988), Factor, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Factor.html (2023年に更新).

テキスト

Wolfram Research (1988), Factor, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Factor.html (2023年に更新).

CMS

Wolfram Language. 1988. "Factor." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2023. https://reference.wolfram.com/language/ref/Factor.html.

APA

Wolfram Language. (1988). Factor. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/Factor.html

BibTeX

@misc{reference.wolfram_2024_factor, author="Wolfram Research", title="{Factor}", year="2023", howpublished="\url{https://reference.wolfram.com/language/ref/Factor.html}", note=[Accessed: 21-November-2024 ]}

BibLaTeX

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