GeomagneticModelData
現行位置についての現在の磁場データを返す.
GeomagneticModelData[locationspec]
ある場所についての現在の磁場データを返す.
GeomagneticModelData[datespec]
現行位置の特定の時点についての磁場データを返す.
GeomagneticModelData[locationspec,datespec]
指定された時と場所における,磁場データを返す.
GeomagneticModelData[locationspec,datespec,component]
指定された時と場所における磁場の成分を返す.
詳細とオプション
- GeomagneticModelData[]は$GeoLocationを使ってユーザの現在地を,Nowを使って現在時を決定する.
- 場所 loc は緯度と経度の座標{lat,long},高さを含む座標{lat,long,h},GeoPosition[…],あるいは名前付きのEntity[…]で指定することができる.h は,メートル単位の数値オブジェクトとして,あるいはQuantityとして入力することができる.
- locationspec は,名前付きのEntity[…]で指定された領域,あるいは特定の場所のペアのリスト{locationspec1,locationspec2}または{locationspec1,locationspec2,h}でもよい.
- 領域については,結果は,デフォルトで,磁場成分の配列あるいは配列のAssociationとして与えられる.配列は,他に指定がなければ,準拠測地系上の格子の特定の座標点の高さにおいて計算される.そのデータが入手できないときは,デフォルトの高さ(0メートル )が使われる.
- 磁場は,World Magnetic Model("WMM")を使って現行時について計算される.このモデルは,地球の磁場のゆっくりした変化が反映されるように,定期的に更新されている.過去の磁場も,日付が有効範囲に入っている場合は"WMM"を使う.それ以外の場合は,GeomagneticModelDataはInternational Geomagnetic Reference Field("IGRF")モデル,1900年以前の日付については"GUFM1"モデルを使う.
- datespec は,DateObjectまたはDateListで指定することができる.
- 場所と日付は,Association["Location"->locationspec,"Date"datespec]として一緒に指定することができる.
- 成分には,"NorthComponent","EastComponent","DownComponent","HorizontalComponent","Declination","Inclination","Magnitude"が含まれる.成分は準拠楕円体"WGS84Original"と相対的に測られる.
- "DownComponent"は準拠楕円体の垂線と相対的に測られる.正の値は下向きである."HorizontalComponent"は,その点における表面と平行な場である."Declination"は,真の地理的北の方向から水平成分への,時計回りに測った角度である."Inclination"は,水平成分と垂直成分の間の角度である."Magnitude"は場の全体としての大きさである."Potential"は磁位である.
- 成分と"Magnitude"はナノテスラ単位で返される."Inclination"と"Declination"は角度単位で返される."Potential"は1メートルあたりのナノボルト秒で返される.
- 磁場成分はすべて,特定の成分が要求されていない限り,Associationとして返される.
- GeomagneticModelData[component]は,ユーザの現在位置における現行の磁場についての成分を返す.
- GeomagneticModelData[locationspec,component]は,指定された位置における現行磁場の成分を返す.
- GeomagneticModelData[locationspec,component,func]およびGeomagneticModelData[locationspec,datespec,component,func]は,拡張位置が指定された場合に,出力形式の指定に使われる.
- func の可能な設定
-
All 拡張位置についてすべての値を返す GeoVector 成分をGeoVectorオブジェクトとして返す GeoVectorENU 成分をGeoVectorENUオブジェクトとして返す Interval 拡張位置について区間を返す Max 拡張位置について最大値を返す Mean 拡張位置について平均値を返す Min 拡張位置について最小値を返す StandardDeviation 拡張位置について標準偏差を返す - GeoVectorとGeoVectorENUは"Potential"成分あるいは"Magnitude"成分には使えない.
- GeomagneticModelDataには,"NorthGeomagneticPole","NorthModelDipPole","NorthModelDipPoleGeoElevation","SouthGeomagneticPole","SouthModelDipPole","SouthModelDipPoleGeoElevation"の特性も含まれる.これらを使って,現在時あるいは歴史的な時についての相対的極を求めることができる.
- GeomagneticModelDataは次のオプションを取る.
-
GeoZoomLevel Automatic 磁場配列の解像レベル Method Automatic 磁場を計算するメソッド - Methodはサブオプションの"Model"を含むことができる.これを使うと使用するモデルを指定することができる.使用可能なモデルには"WMM","IGRF","GUFM1"がある.
- 表現された重力場データの空間分解能は,オプションGeoZoomLevelzoom で選択できる.zoom は正または負の整数である.整数が大きくなるほどデータ配列の作成により多くの点が使われる.
例題
すべて開くすべて閉じる例 (2)
スコープ (16)
場所の指定 (6)
場所をGeoPositionとして与える:
座標と高さはQuantityで指定することができる:
点はGeoPositionあるいはEntityで指定することができる:
Entityで定義された領域上の磁場を計算する:
連想指定 (2)
極 (1)
オプション (2)
GeoZoomLevel (1)
GeoZoomLevelを使って,拡張領域について生成した配列の大きさを制御する:
Method (1)
Methodオプションを使ってIGRFモデルとWMMモデルを比較する:
アプリケーション (5)
考えられる問題 (3)
テキスト
Wolfram Research (2015), GeomagneticModelData, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GeomagneticModelData.html (2019年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2015. "GeomagneticModelData." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2019. https://reference.wolfram.com/language/ref/GeomagneticModelData.html.
APA
Wolfram Language. (2015). GeomagneticModelData. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/GeomagneticModelData.html