PitchRecognize
PitchRecognize[audio]
audio のメインピッチを認識し,TimeSeriesオブジェクトして返す.
PitchRecognize[audio,spec]
指定の spec に従って処理されたメインピッチを返す.
PitchRecognize[video,…]
video の最初の音声トラックのメインピッチを認識する.
詳細とオプション
- PitchRecognizeは,ピッチ検出あるいはピッチ追跡としても知られている.
- PitchRecognizeは,信号が指定された任意の時間に単一ピッチを含んでいると仮定する.
- 指定の時間にピッチが検出されなかった場合は,その時間についてMissing[]値が返される.
- ピッチ指定 spec は以下のいずれの形式でもよい.
-
"Frequency" Hz単位の周波数(デフォルト) "FrequencyMagnitude" Hz単位の周波数の大きさ "QuantizedFrequency" Hz単位の量子化された周波数 {"QuantizedFrequency",list} list の値に量子化された,Hz単位の周波数 "MIDI" ,ただし freq はHz単位の周波数 "QuantizedMIDI" 丸めたMIDIの値 "SoundNotePitch" 0が(SoundNoteにおけるように)中央ハになるピッチ指定 f 認識された周波数に適用される任意の関数 f - 次は,使用可能なオプションである.
-
AcceptanceThreshold Automatic 受容可能であるとみなす最小確率 Alignment Center タイムスタンプとパーティションの揃え方 AllowedFrequencyRange Automatic 最大および最小の周波数 MetaInformation None 追加的なメタ情報を含む Method Automatic 使用するメソッド MissingDataMethod None 欠損値に使用するメソッド PartitionGranularity Automatic 音声分割指定 PerformanceGoal "Speed" 最適化を試みるパフォーマンスの局面 ResamplingMethod Automatic 経路のリサンプリングに使用するメソッド - Methodの可能な設定には以下がある.
-
Automatic 自動選択 "CREPE" ピッチ推定用に訓練されたニューラルネットワーク "Speech" ボコーダに基づくスピーチ基本周波数推定 "YIN" YINに基づくアルゴリズム - Method->{"CREPE",TargetDevice->dev}を使って,デバイス dev 上でニューラルネット評価を行う.
- PitchRecognizeは機械学習を使う.含まれるメソッド,訓練集合,バイアスはWolfram言語のバージョンによって違う可能性があり,結果として異なる結果を与えることがある.
- PitchRecognizeはリソースをダウンロードすることがある.ダウンロードされたリソースは,$LocalBaseのローカルなオブジェクトストアに保存され,LocalObjects[]でリストしたりResourceRemoveで削除したりできる.
例題
すべて開くすべて閉じるスコープ (5)
標準的なMIDIのピッチに対応する,Hz単位で量子化された周波数:
量子化されたSoundNote指定:
オプション (7)
AcceptanceThreshold (1)
より高いAcceptanceThresholdを設定して最も確かな予測だけを保持するようにする:
Method (4)
PerformanceGoal (1)
PerformanceGoalを"Speed"に設定して"CREPE"メソッドを使うことで,同じデータ集合について訓練されたより小さくより高速なネットワークを使う:
アプリケーション (4)
ピッチのTimeSeriesを計算する:
ピッチのTimeSeriesを計算する:
チェロで演奏されるイの音の期待される周波数は110Hzである.このチェロはうまくチューニングされている.
ピッチを計算し,それをSoundNote指定で表現する:
すべてのMissing[]値を除去する:
Soundオブジェクトを作る:
ピッチを認識して信号を再構築する.バッハのフーガの録音から始める:
特性と関係 (1)
"CREPE"メソッドはWolfram Neural Net RepositoryのCREPE ネットワークを使う:
考えられる問題 (1)
"YIN"メソッドが使われると,認識におけるオクターブエラーが起こるかもしれない:
AllowedFrequencyRangeオプションの値を調整してこの問題を軽減する:
テキスト
Wolfram Research (2019), PitchRecognize, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/PitchRecognize.html (2024年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2019. "PitchRecognize." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2024. https://reference.wolfram.com/language/ref/PitchRecognize.html.
APA
Wolfram Language. (2019). PitchRecognize. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/PitchRecognize.html