DistanceMatrix
DistanceMatrix[{u1,u2,…}]
要素 ui, ujの各ペア間の距離の行列を与える.
DistanceMatrix[{u1,u2,…},{v1,v2,…}]
要素 ui, vjの各ペア間の距離の行列を与える.
詳細とオプション
- DistanceMatrixは,数値データ,地理空間データ,テキストデータ,視覚的データ,日付と時刻のデータおよびその組合せを含む,さまざまなデータに使うことができる.
- 各h uiは,単一のデータ要素,データ要素のリスト,あるいはデータ要素の連想でよい.DistanceMatrix[data,…]の data はDatasetオブジェクトでもよい.
- 指定可能なオプション
-
DistanceFunction Automatic 使用する距離メトリック FeatureExtractor Identity データの前処理の仕方 FeatureNames Automatic データに割り当てる特徴名 FeatureTypes Automatic データに割り当てる特徴タイプ PerformanceGoal Automatic パフォーマンスのどの面について最適化するか RandomSeeding 1234 どのような擬似乱数生成器のシードを内部的に使うべきか WorkingPrecision Automatic 数値データに使用する精度 - DistanceFunctionの設定は,任意の距離,非類似度関数,あるいは2つの値間の距離を定義する関数 f でよい.
- デフォルトで,要素タイプによって次の距離関数が使われる.
-
EuclideanDistance 数値データ ImageDistance 画像 JaccardDissimilarity ブールデータ EditDistance 文字列 Abs[DateDifference[#1,#2]]& 日付と時刻 ColorDistance 色 GeoDistance 地理空間データ Boole[SameQ[#1,#2]]& 名目データ HammingDistance 名目ベクトルデータ WarpingDistance 数列 - 画像,色あるいは音声のオブジェクトと距離関数 f の場合は,DistanceFunction->f がImageDistance,ColorDistance,AudioDistanceにそれぞれ渡される. »
- 画像はすべて,まずConformImagesを使って調整される.
- デフォルトで,データ要素が混合タイプのベクトルのとき,距離は各タイプについて独立に計算され,Normを用いて組み合される.
- PerformanceGoalの可能な設定
-
"Speed" 計算時間を最短にする "Quality" 精度および確度を最大にする Automatic 速度と精度の自動トレードオフ - RandomSeedingの可能な設定
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Automatic 関数が呼び出されるたびに自動的にシードを変える Inherited 外部シードの乱数を使う seed 明示的な整数または文字列をシードとして使う
例題
すべて開くすべて閉じるスコープ (10)
連想のリストとしてフォーマットされたデータ集合から距離行列を計算する:
データはDatasetオブジェクトとして与えることもできる:
オプション (9)
DistanceFunction (3)
SquaredEuclideanDistanceを距離関数として使って整数ベクトルから距離行列を計算する:
ManhattanDistanceを使って距離行列を計算する:
FeatureNames (1)
FeatureNamesを使って特徴に命名し,さらなる指定でこの名前を参照する:
FeatureTypes (1)
FeatureTypesを使って最初の特徴を名目的であるとする解釈を強制する:
PerformanceGoal (1)
このベクトルの距離行列を計算し,その操作を基準に従って評価する:
PerformanceGoalを"Speed"に設定して同じ操作を行う:
PerformanceGoal"Speed"のときは,データの中心化の精度が上がる:
RandomSeeding (1)
DistanceMatrixは,たとえランダム性が含まれていても,何回計算されても同じ結果を与える.
RandomSeedingオプションの与えを変えて距離行列を計算する:
WorkingPrecision (1)
長さ100の500個のランダムな数値ベクトルについて,精度が30で距離行列を計算する:
DistanceMatrixは任意精度計算を使う:
WorkingPrecisionMachinePrecisionを使うと計算速度が上がる:
ベクトルが類似している場合は,WorkingPrecisionの値を変えることで結果が著しく変わることがある:
テキスト
Wolfram Research (2015), DistanceMatrix, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/DistanceMatrix.html (2017年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2015. "DistanceMatrix." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2017. https://reference.wolfram.com/language/ref/DistanceMatrix.html.
APA
Wolfram Language. (2015). DistanceMatrix. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/DistanceMatrix.html