FromDateString
FromDateString["string"]
"string"が表す日付に対応する日付オブジェクトを与える.
FromDateString["string",{"e1","e2",…}]
"string"から要素"ei"を引くことで得られる日付オブジェクトを与える.
FromDateString["string",fmt]
日付形式 fmt で得られる日付オブジェクトを与える.
詳細とオプション
- FromDateStringは,日付を表す任意の文字列をロケールおよび時刻帯の情報を考慮して解析し,Wolfram言語の正規のDateObject形式にする.
- FromDateStringは日付文字列の配列を受け付ける.
- FromDateString["string",fmt]の形式指定 fmt には,以下が含まれることが多い.
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Automatic 日付形式を自動的に決定する "format" 名前付きの日付形式(例:"ISODateTime") {elem1,elem2,…} 順序付き要素(例:"Year", "Day", …) assoc 日付形式パラメータのAssociation locale ロケール指定(例:"en_US") - locale は,与えられたロケールで指定された,要素順,言語,文字体系,区切り文字を含むデフォルトの日付形式情報を使う.ロケールは,"en_US"のようなロケール文字列,"LanguageLocale"実体,あるいは"Language"実体を使って指定できる.
- assoc 指定で次のパラメータが指定できる.
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"Elements" Automatic 含める日付文字列要素 "Language" $Language テキスト要素の言語 "WritingScript" Automatic テキスト要素の文字体系 "Delimiters" Automatic 日付要素間に使う区切り文字 - "Language"lang は,言語文字列(例:"Spanish").ISO-639言語コード(例:"es"),"Language"実体,あるいは"LanguageLocale"実体を使って指定できる.
- "WritingScript"script は,文字体系の文字列(例:"Latin"),ISO-15924文字体系コード(例: "Latn"),あるいは"WritingScript"実体で指定できる.
- <"Delimiters"delims >の区切り文字は,Riffleの動作に従って,リスト中の要素間に挿入される.
- 次は,名前付きの形式指定である.
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"Date" 完全な日付 Thursday 4 April 2019 "DateShort" 短縮形の日付 Thu 4 Apr 2019 "Time" 完全な時刻 15:57:49 "DateTime" 完全な日付と時刻 Thursday 4 April 2019 15:57:57 "DateTimeShort" 短縮形の日付と時刻 Thu 4 Apr 2019 15:58:08 "ISODate" ISO-8601に即した日付 2019-04-04 "ISOWeekDate" ISOに即した週の日付 2019-W14-4 "ISOOrdinalDate" ISOに即した序数日付 2019-094 "ISODateTime" ISOに即した日付と時刻 2019-04-04T15:58:57 - ロケールに基づく情報を含む名前付きの形式指定には以下がある.
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"LocaleDateCompact" 数字要素のみを使った日付(例:1/12/21) "LocaleDateShort" 日/月の省略形を使った日付(例:Jan. 12, 2021) "LocaleDateLong" 完全な日/月を使った日付(例:January 12, 2021) "LocaleDateFull" 曜日を含む日付(例:Tuesday, January 12, 2021) "LocaleTimeCompact" 秒を除く時刻(例:2:07 PM) "LocaleTimeShort" 秒を含む時刻(例:2:07:23 PM) "LocaleTimeLong" 省略形の時刻帯を含む時刻(例:2:07:23 PM CST) "LocaleTimeFull" 省略されない時刻帯を含む時刻(例:2:07:23 PM Central Standard Time) "LocaleDateTimeCompact" 時刻を含む簡略日付(例:1/12/21, 2:07:23 PM) "LocaleDateTimeShort" 時刻を含む中程度の日付(例:Jan 12, 2021, 2:07:23 PM) "LocaleDateTimeLong" 時刻を含む長い形式の日付(例:January 12, 2021 at 2:07:23 PM) "LocaleDateTimeFull" 完全な日付と時刻(例:Tuesday, January 12, 2021 at 2:07:23 PM) - 含まれる厳密な要素とその順序は,ロケールおよび名前付きの形式によって決定される.
- 年に関連する要素である
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"Year" 完全な年 2005 "YearShort" 2桁の年 05 "ISOYear" ISO-8601に即した年 2005 "YearUnsigned" 符号なしの年 2005 "ADBC" ADまたはBC AD "CEBCE" CEまたはBCE BCE - 次は,月に関連する要素である.
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"Month" 2桁表記の月の名前 08 "MonthShort" 1桁あるいは2桁表記の月の数 8 "MonthName" 月の名前 August "MonthNameShort" 月の名前の短縮形 Aug "MonthNameInitial" 月の名前の頭文字 A - 次は,日に関連する要素である.
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"Day" 2桁表記の日 09 "DayShort" 1桁あるいは2桁表記の日 9 - 次は,曜日に関連する要素である.
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"DayName" 曜日 Wednesday "DayNameShort" 曜日の短縮形 Wed "DayNameInitial" 曜日の名前の頭文字 W "ISOWeekDay" ISO-8601に即した曜日の数 4 - 次は,時に関連する要素である.
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"Hour" - 2桁の時
19 "Hour12" 12時間時計の2桁の時 07 "Hour24" 24時間時計の2桁の時 19 "HourShort" 1桁または2桁の時 19 "Hour12Short" 12時間時計の1桁または2桁の時 7 "Hour24Short" 24時間時計の1桁または2桁の時 19 "AMPM" AMまたはPM PM "AMPMLowerCase" amまたはpm pm - 次は,分に関連する要素である.
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"Minute" 2桁表示による分 05 "MinuteShort" 1桁または2桁表示による分 5 - 次は,秒に関連する要素である.
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"Second" 2桁表示による秒 03 "SecondShort" 1桁または2桁表示による秒 3 "SecondExact" 小数点以下を含む秒 03.199 "SecondFraction" 秒の小数点以下の部分 0.2 "Millisecond" 3桁表示によるミリ秒 019 "MillisecondShort" 1桁,2桁または3桁表示によるミリ秒 19 "MillisecondExact" 小数点以下を含むミリ秒 019.99 "MillisecondFraction" ミリ秒の小数点以下の部分 0.999809 - 次は,複数の日付要素と関連がある要素である.
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"Quarter" 四半期の数字 1 "QuarterName" 四半期 Quarter 1 "QuarterNameShort" 四半期の短縮形 Q1 "Week" 2桁の週 02 "WeekShort" 1桁あるいは2桁の週 2 - 次は,追加的なISO-8601日付要素である.
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"ISOYearDay" 3桁の年の中の日 094 "ISOYearDayShort" 1桁,2桁,あるいは3桁の年の中の日 94 - 次は,時刻帯に関連する要素である.
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"TimeZoneGMTRelative" GMTオフセット GMT-04:00 "ISOTimeZone" ISO-8601に即したGMTオフセット -04:00 "TimeZoneName" 時刻帯の名前 Eastern Standard Time "TimeZoneNameShort" 時刻帯の短縮名 EST - 要素のリストとして与えられた上記以外の文字列は,日付文字列に文字通り表示されるものと解釈される.
- 次は,使用可能なオプションである.
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CalendarType Automatic 出力の暦体系 DateFormat Automatic 日付の表示形式 DateGranularity Automatic 出力の暦粒度 TimeSystem Automatic 使用する時間系 TimeZone Automatic 出力の時刻帯 - 使用可能なCalendarType指定には,Automatic,"Gregorian","Julian",およびCalendarData["DateCalendar"]に含まれるその他のすべての暦が含まれる.
- TimeZone指定は,GMTからのオフセット,時刻帯の文字列または実体,None,あるいは地理実体の場所でなければならない.
- DateFormatを使ってFromDateStringが返すDateObjectの出力形式が指定できる.
- "string"入力は,常に"Gregorian"暦体系であるとみなされる.
例題
すべて開くすべて閉じる例 (4)
スコープ (6)
FromDateStringは,参照形式与えられていない場合は自動的に日付形式を決定しようとする:
FromDateString[date]はFromDateString[date,Automatic]に等しい:
日付形式のテキスト要素に使用する言語は,"Language"実体を使って指定してもよい:
言語指定は,"LanguageLocale"実体,ISO-639言語コード,言語の文字体系を使って行うこともできる:
言語の中には,よく使われる文字体系が複数あるものもあるが,それらは"WritingScript"実体で区別することができる:
文字体系指定にも,ISO-15924文字体系コードまたは文字体系の文字列が使える."LanguageLocale"実体を使って言語指定の一部として指定することもできる:
単一の区切り文字が与えられた場合は,各日付形式要素の間にそれが挿入される:
区切り文字のリストが与えられた場合は,日付形式要素間に散在させられる:
ロケールも形式指定として使うことができ,そのロケールにとって適切な要素,順序,言語,文字体系,区切り文字が使われる:
ロケール指定は"Language"実体または"LanguageLocale"実体として与えることもできる:
オプション (7)
DateFormat (2)
DateGranularity (1)
デフォルトで,FromDateStringは出力の粒度を入力文字列に基づいて決定する:
DateGranularity"Instant"を使って特定の粒度の日付を生成する:
TimeZone (2)
FromDateStringは,可能なときは時刻帯情報を解析しようとし,デフォルトで解析した時刻帯を返す:
時刻帯の情報がある場合は,文字列は$TimeZoneのものであると仮定される:
TimeZonezone を使って希望する出力の時刻帯を明示的に指定することができる:
時刻帯にNoneを指定すると埋込みの時刻帯がないオブジェクトを生成される:
テキスト
Wolfram Research (2021), FromDateString, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/FromDateString.html (2023年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2021. "FromDateString." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2023. https://reference.wolfram.com/language/ref/FromDateString.html.
APA
Wolfram Language. (2021). FromDateString. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/FromDateString.html