Ogg (.ogg,.oga,...)
予備知識
-
- 登録MIMEタイプ:video/ogg
- マルチメディアコンテナ形式.
- 複数の動画・音声トラックを含むことができる.
- 効率的なストリーミングで使用されるように設計された.
- さまざまな動画・音声コーデックをサポートする.
- Xiph.Org Foundationによって開発され,保守されている.
ImportとExport
- Import["file.ogg"]はOggファイルをインポートし,Videoオブジェクトを返す.
- Import["file.ogg",elem]は指定された要素をインポートする.
- インポート形式はImport["file","Ogg"]またはImport["file",{"Ogg",elem,…}]で指定できる.
- Export["file.ogg",expr]は expr をOgg形式にエキスポートする.
- 以下の式はOgg形式にエキスポートできる:
-
video 任意のVideoオブジェクト AnimatedImage[…] AnimatedImageオブジェクトのフレーム Manipulate[…] Manipulate式から生成されたフレーム {expr1,expr2,…} 画像,グラフィックス,ラスタライズされた式のリスト - 任意の式のリストをエキスポートするとき,それぞれの式はライスタライズされ,表示されている形式と同じラスターサイズとなる.
- Ogg動画の長さは,フレーム数と指定のフレーム率により決まる.
- Manipulateオブジェクトの中でブックマークが設定されている場合,Exportは各ブックマークの間を補間したOggファイルを作成する.このとき,Manipulateの速度と長さは維持される.
- Export["file.ogg",{elem1expr1,elem2expr2,…},"Rules"]は規則を使ってエキスポートする要素を指定する.
- サポートされている動画エンコーダのリストは$VideoEncodersで見ることができる.
- 一般的な情報は,以下の関数ページを参照のこと.
-
Import, Export ファイルからインポートする,あるいはファイルへエキスポートする CloudImport, CloudExport クラウドオブジェクトからインポートする,あるいはクラウドオブジェクトへエキスポートする ImportString, ExportString 文字列からインポートする,あるいは文字列へエキスポートする ImportByteArray, ExportByteArray バイト配列からインポートする,あるいはバイト配列へエキスポートする
Import要素
- 一般的なImport要素:
-
"Elements" ファイル中の有効な要素とオプションのリスト "Summary" ファイルの概要 "Rules" 使用可能なすべての要素の規則のリスト - 動画表現要素:
-
"ImageList" 画像のリストで表されたフレーム "Video" Videoオブジェクトで表された動画ファイル "VideoData" 各フレームの生のビットマップデータの配列 "VideoStream" VideoStreamオブジェクトで表された動画ファイルへのハンドル - 音声表現要素:
-
"Audio" インコアのAudioオブジェクト "AudioData" 音声サンプルの配列 "AudioFile" アウトオブコアのAudioオブジェクト - Importはファイルに動画トラックがある場合は"Video"要素を,ない場合は"Audio"要素をデフォルトで使用する.
- 動画ファイルには複数の動画,音声,または字幕のトラックが含まれていることがある.トラック数を返す要素:
-
"AudioTrackCount" 音声トラック数 "VideoTrackCount" 動画トラック数 - 動画メタデータ要素:
-
"BitDepth" ファイルの各色チャンネルを表すのに使用するビット "ColorSpace" ファイルで使用する色符号 "FrameCount" ファイル中のフレーム数 "FrameDurations" 各フレームに与えられた表示時間のリスト "FrameRate" 1秒あたりに表示されるフレーム数 "RasterSize" ラスタサイズ "VideoEncoding" ファイルで使用する動画コーデック - 音声メタデータ要素:
-
"AudioChannels" 音声チャンネル数 "AudioBitDepth" 各音声サンプルを表すのに使用されるビット "AudioEncoding" ファイルで使用されている音声コーデック "AudioLength" 音声サンプル数 "BitRate" 秒あたりのビット数 "SampleRate" 秒あたりの音声サンプル数 - その他のメタデータ要素:
-
"ExactDurations" 動画,音声,字幕すべてのトラックの厳密な継続時間の連想 "ExactTimeBoundaries" すべての動画,音声,字幕トラックの厳密な開始・終了時間の連想 "Duration" 動画のおよその継続時間(秒) "MetaInformation" 数量,場所,日付,数等として解釈されるメタデータ "RawMetaInformation" 文字列または数の未解釈メタデータ "Summary" ファイルの概要 "TrackStartTimes" 各トラックの開始時間の連想 - $VideoDecodersと$AudioDecodersは使用中のコンピュータシステムで利用できるデコーダのリストを与える.
Export要素
- Export["file.ogg",{elem1->expr1,…},"Rules"]は規則を使ってエキスポートする要素を指定する.
- 使用できるExport要素:
-
"Audio" 音声トラック "Frames" リストまたはManipulateまたは AnimatedImageオブジェクトとして与えられた動画フレーム
オプション
- 一般的なImportオプション:
-
AudioTrackSelection 1 関心のある音声トラック "ImageTopOrientation" Automatic ファイルに保存された動画の向き RasterSize Automatic ラスタ次元 VideoTrackSelection 1 関心のある動画トラック - "Audio"要素のImportオプション:
-
"AudioChannels" Automatic 音声チャンネル数 SampleRate Automatic 各チャンネルの秒あたりのサンプル数 - ImportおよびExportのオプション:
-
IncludeMetaInformation All インポート・エキスポートするメタデータのタイプ - IncludeMetaInformationのサポートされている設定は"Xiph","RawXiph",All,およびNoneである.
- 一般的なExportオプション:
-
AudioEncoding Automatic ファイルの音声符号化 Background Automatic 背景色 BitRate Automatic 使用するおおよそのビットレート CompressionLevel Automatic 使用する圧縮レベル FrameRate Automatic 表示される秒あたりのフレーム数 MetaInformation Automatic エキスポートするメタデータ RasterSize Automatic 画素による次元 SampleRate Automatic 各チャンネルの秒あたりの音声サンプル数 SubtitleEncoding Automatic ファイルの字幕符号化 VideoEncoding Automatic ファイルの動画符号化 - "Video"要素と"VideoStream"要素のExportオプション:
-
AudioTrackSelection All 関心のある音声トラック VideoTrackSelection All 関心のある動画トラック - Manipulate式のエキスポート時のExportオプション:
-
"AnimationDuration" Automatic アニメーションの全継続時間 "ControlAppearance" Automatic Manipulate のコントロール要素がエキスポートされたファイルで描画される方法 - "ControlAppearance"には以下の設定が使用できる:
-
Automatic ローカルのコンピュータシステムのスタイル要素を使って,ユーザコントロールがノートブックインターフェースと全く同じに見えるようにする "Generic" 一般的なスタイルでグラフィカルコントロールを描画する None アニメーションのエキスポート時にコントロール要素は除外する - $VideoEncodersと$AudioEncodersは使用中のコンピュータシステムで利用できるエンコーダのリストを与える.
例題
すべて開くすべて閉じる例 (4)
スコープ (6)
Export (4)
Import要素 (28)
動画要素 (3)
"Video" (1)
"VideoData" (1)
"VideoStream" (1)
メタデータ要素 (7)
動画トラック (7)
"VideoEncoding" (1)
音声トラック (7)
Importオプション (10)
AudioTrackSelection (1)
デフォルトではImportは最初の音声トラックからのみデータを抽出する:
AudioTrackSelectionオプションを使って指定の音声トラックからデータを抽出する:
IncludeMetaInformation (3)
VideoTrackSelection (1)
デフォルトではImportは最初の動画トラックからのみデータを抽出する:
VideoTrackSelectionオプションを使って指定の動画トラックからデータを抽出する:
Exportオプション (19)
"AnimationDuration" (1)
エキスポートされたManipulate式の継続時間を指定する:
BitRate (4)
CompressionLevel (2)
CompressionLevelオプションを使って,生成された動画のファイルサイズと画質を制御する:
動画と音声の両方のBitRateが指定されているときは,CompressionLevelの値は無視される:
"ControlAppearance" (1)
デフォルトの設定"ControlAppearance"Automaticでエキスポートされたアニメーションは,そのアニメーションが生成されたコンピュータシステムに応じて外観が異なる:
"ControlAppearance"Noneとすると,エキスポートされた動画にユーザコントロールは含まれない:
FrameRate (1)
デフォルトではVideoオブジェクトまたはVideoStreamオブジェクトのエキスポート時にフレームレートは維持される:
IncludeMetaInformation (2)
デフォルトではAudioオブジェクトに存在するすべてのメタ情報がエキスポートされる:
MetaInformation (1)
デフォルトでは,サポートされているすべてのメタデータが入力の動画ファイルからエキスポートされる:
選択されたタグだけが"Ogg"についてサポートされている.指定のメタデータをエキスポートする:
RasterSize (1)
デフォルトではVideoオブジェクトまたはVideoStreamオブジェクトのエキスポート時にラスタサイズは維持される:
SampleRate (1)
デフォルトではVideo,VideoStream,Audioオブジェクトのエキスポート時にサンプルレートは維持される: