Series
Series[f,{x,x0,n}]
f の(x-x0)n次までの点 x=x0に関するベキ級数展開を作成する.ただし,n は明示的な整数である.
Series[f,xx0]
f についての点 x=x0の周りのベキ級数展開における最高次の項を生成する.
Series[f,{x,x0,nx},{y,y0,ny},…]
x に関するベキ級数展開を作成し,次に y に関するという具合に継続して展開する.
詳細とオプション
- Seriesは,標準的なテイラー(Taylor)級数や,特定の負のベキ,分数ベキ,そして対数が関わる展開を構築することができる.
- Seriesは,ある種の真性特異点を求めることができる.On[Series::esss]とすると,この場合にSeriesがメッセージを生成するようになる.
- Seriesは,点 x=∞について展開することもできる.
- Series[f,{x,0,n}]は,任意の関数 f のテイラー級数を公式 に従って構築する.
- Seriesは,Dを使って偏微分を評価する.それぞれの変数は独立であることを前提とする.
- Seriesの結果は,SeriesDataオブジェクトで,他の関数を使ってこれを操作することができる.
- Normal[series]はベキ級数を切断し通常式へ変換する.
- SeriesCoefficient[series,n]は,n 次項の係数を求める.
- 次は,使用可能なオプションである.
-
Analytic True 認識されない関数を解析的なものとして扱うかどうか Assumptions $Assumptions パラメータについての仮定 SeriesTermGoal Automatic 近似における項数
例題
すべて開くすべて閉じるスコープ (10)
一般化と拡張 (4)
オプション (4)
Analytic (1)
デフォルトで,Seriesは記号的関数が解析的であると仮定する:
Assumptions (3)
アプリケーション (8)
母関数を展開することでルジャンドル(Legendre)多項式を求める:
アメリカ合衆国の硬貨を使って両替する方法を列挙する母関数を設定する:
近傍での f[x]の根のニュートン近似におけるより高次数の項を求める:
Exp[x]の級数近似の複素零点をプロットする:
特性と関係 (10)
Seriesは常に項を指定の次数までにとどめる:
Normalは通常の多項式に変換する:
O[x]を使って強制的に級数を構築する:
ComposeSeriesは,級数を他の級数に適用する関数として扱う:
InverseSeriesは,級数の逆関数の級数を求めるために級数を逆にする:
FunctionAnalyticを使って関数が解析的かどうかを調べる:
考えられる問題 (7)
真性特異点があると,Seriesはこれを因数分解しようとする:
級数中の展開変数に関しては,数値を直接代入することはできない:
Normalを使って代入が可能な普通の式を求める:
すべての級数が頭部SeriesDataを持つ式で表される訳ではない:
関数の中にはベキのような関数の級数に分解できないものもある:
Seriesは展開変数と無関係な式は変えない:
テキスト
Wolfram Research (1988), Series, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Series.html (2020年に更新).
CMS
Wolfram Language. 1988. "Series." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2020. https://reference.wolfram.com/language/ref/Series.html.
APA
Wolfram Language. (1988). Series. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/Series.html