GeoElevationData
$GeoLocationにおける海抜高度を与える.
GeoElevationData[loc]
地理位置 loc における高度を与える.
GeoElevationData[{loc1,loc2}]
{loc1,loc2}で与えられる境界ボックス内の高度値配列を与える.
GeoElevationData[GeoPosition[{{lat1,lon1},{lat2,lon2},…}]]
位置{lati,loni}における高度のリストを与える.
GeoElevationData[loc,etype]
位置 loc についてのタイプ etype の高度を与える.
GeoElevationData[loc,etype,format]
高度を指定形式で与える.
詳細とオプション
- 位置 loc は,緯度と経度の座標{lat,lon}として,GeoPosition[…]として,もしくは名前付きの実体Entity[…]として指定することができる.
- GeoElevationDataは,デフォルトで,海抜高度,すなわちジオイド(平均海水面と等しい等ジオポテンシャル面)についての高さを返す.
- 次は,GeoElevationData[loc,etype]における高度の可能なタイプ etype である.
-
Automatic "Orthometric"に等しい "Center" 地心に対しての地形の高度 "Geodetic" 楕円体に対する地形の高度 "Orthometric" ジオイドに対する地形の高度 "Undulation" 楕円体に対するジオイドの高度 - 特定の位置については,GeoElevationDataは,デフォルトで,もとになっている高度データ集合の最も近い点に対応するQuantityを返す.
- 領域については,GeoElevationDataは,デフォルトで,高度値のQuantityArrayを返す.配列の連続する行はだんだん低くなる緯度,連続する列は高くなる経度を表す.QuantityArrayは単位を含むが,この単位はUnitSystemを使って指定することができる.
- GeoElevationData[Entity[…]]は,実体が「拡張」されているかどうかにかかわらず,値の配列を返す.
- 高度配列の空間解像度は,使用可能なデータに依存する.
- 次は,GeoElevationData[loc,etype,format]における可能な出力形式である.
-
Automatic "QuantityArray"に等しい "QuantityArray" QuantityオブジェクトあるいはQuantityArrayオブジェクト "Quantity" Quantityオブジェクト,またはその配列 "GeoPosition" 点{lat,lon,height}を含むGeoPosition "GeoPositionXYZ" 地心点{x,y,z}を含むGeoPositionXYZ "Region" エリアの高度をともなう地理領域 - GeoElevationDataには次のオプションが与えられる.
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Background 0 欠落データに使う背景値 GeoArraySize Automatic 結果の配列次元 GeoCenter Automatic 使用する中心座標 GeoGridRange All 含める投影座標範囲 GeoGridRangePadding Automatic 投影された範囲をどの程度充填するか GeoModel Automatic 使用する地球(あるいは天体)のモデル GeoProjection "Equirectangular" 使用する投影法 GeoRange Automatic 含める地理範囲 GeoRangePadding Automatic 地理範囲をどの程度充填するか GeoResolution Automatic 近傍値間の地理的距離 GeoZoomLevel Automatic 高度配列の解像度レベル UnitSystem $UnitSystem 高度を返す単位系 - GeoRange,GeoCenter,GeoRangePaddingの各オプションは,地表の{lat,lon}座標範囲を参照する.GeoGridRangeとGeoGridRangePaddingの両オプションは,平面地図上に投影された座標範囲を参照する.
- もともとの高度データは"Equirectangular"(正距円筒)図法で保存されている.その他の図法の結果は正距円筒図法の双一次補間によって得ることができる.
- UnitSystemの次の設定値を使うことができる.
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"Imperial" 結果を帝国単位で返す "Metric" 結果をメートル単位で返す - GeoElevationData[…, GeoModelbody]は,月,火星,その他の固体惑星体上の場所または地域の高度を与える.
- 要求された高度データの空間分解能はGeoResolutionresol(resol はQuantity距離)またはGeoZoomLevelzoom(zoom は正の整数)で選ぶことができる.以下は,各天体に使用可能な最大ズームレベルと対応する赤道上の解像度である.
-
"Earth" 最大ズーム 12 解像度 "Mars" 最大ズーム 7 解像度 "Mercury" 最大ズーム 6 解像度 Moon 最大ズーム 8 解像度 "Pluto" 最大ズーム 5 解像度
例題
すべて開くすべて閉じる例 (8)
現在の$GeoLocationの海抜高度を得る:
ReliefPlotを使ってコロラド州デンバー周辺の高度をプロットする:
ArrayPlotを使ってプロットする:
デフォルトで,高度はジオイドに対する海抜高度として与えられる:
その差は,その点におけるいわゆる起伏(楕円体に対するジオイドの高さ)である:
デフォルトで,ある場所の高度はQuantityオブジェクトとして返される:
代りに,高さの情報を含むGeoPositionオブジェクトを返す:
スコープ (8)
GeoPositionを使い,曖昧さを排除して,座標を経度と緯度のペアとして特定する:
コーナー位置の{lat,lon}座標で指定された長方形についての高度データの配列:
一方または両方の場所が地理実体で与えられている高度データの配列:
デフォルトで,GeoElevationDataはジオイドに対する海抜高度を与える:
オプション (12)
GeoRange (1)
GeoRangeオプションはカバーする経緯度範囲を指定する:
GeoRangePadding (1)
デフォルトで,GeoElevationDataは指定場所の周囲をある程度の地理範囲で充填する:
地理範囲の充填量をQuantity距離として指定する:
GeoZoomLevel (1)
GeoZoomLevelを使って別の解像度を指定する:
アプリケーション (7)
特性と関係 (4)
ReliefPlotを使ってコロラド州デンバー周辺の高度をプロットする(これには,降順の緯度に対応す連続する行がプロットされるようにデータを反転させる必要がある):
ArrayPlotを用いてプロットする(これにはデータの反転は必要ない):
GeoElevationDataは,すべての実体についての高度配列を,たとえ配列が1成分しか含んでいなくても,返す:
補間した結果,返される結果はGeoZoomLevelに依存するようになった:
実体の(最大)高度は補間されたGeoElevationData値とは異なるかもしれない:
考えられる問題 (3)
使用不可能なGeoZoomLevelを指定すると,可能な限り最大のズームが使用される:
GeoPosition中の高さは測地的高さである.したがって,高度タイプは結果に影響しない:
GeoElevationData[entity]はGeoElevationData[GeoBoundingBox[entity]]に等しい:
テキスト
Wolfram Research (2014), GeoElevationData, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoElevationData.html (2019年に更新).
CMS
Wolfram Language. 2014. "GeoElevationData." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2019. https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoElevationData.html.
APA
Wolfram Language. (2014). GeoElevationData. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/GeoElevationData.html