Button

Button[label,action]

label というラベルが付いていて,クリックされたときは常に action を評価するボタンを表す.

詳細とオプション

  • label は動的なものも含めた任意の式でよい. »
  • Buttonはデフォルトでは label "Button"スタイルで表示する.一般にこれにはシステムのボタンフォントが使われる.
  • Button[label,action]は,action を未評価の形で持っており,ボタンがクリックされるたびにこれを評価する.
  • 以下のオプションが指定できる.
  • Alignment Automaticボタン内のコンテンツの並べ方
    Appearance Automaticボタンの全体的な外見
    AutoAction Falseマウスが上に置かれたときに自動的にボタンをクリックするかどうか
    Background Automaticボタンの背景色
    BaselinePosition Automatic周囲のテキストと相対的な並べ方
    BaseStyle "GenericButton"ボタンのベーススタイル指定
    ContentPadding True余白をコンテンツの周囲ぎりぎりまで縮めるかどうか
    Enabled Automaticボタンを有効にするか,灰色(無効)にするか
    Evaluator Automaticexpr を評価するカーネル
    FrameMargins Automatic枠内に残す最低限の余白
    ImageMargins 0表示されたボタンの画像周囲の余白
    ImageSize Full表示されたボタンの全体的な大きさ
    Method "Preemptive"使用する評価法
    TooltipNoneボタンのためのツールチップ
    TooltipDelay0.`ツールチップの表示までの遅延時間
    TooltipStyle{}ツールチップのスタイル指定
  • デフォルト設定のImageSize->Fullのとき,ボタンの大きさはボタンを含むGridあるいは関連構造の領域を満たすようになる.
  • ImageSize->Automaticとすると,ボタンはコンテンツに適した大きさになり,ボタンを含む領域を満たすようにはならない.
  • ImageSizeの設定値TinySmallMediumLargeで,システム標準の最低サイズを持ったボタンを指定する.
  • Appearanceオプションが取り得る可能な設定値には,一般に"DialogBox""Frameless""Palette""FramedPalette"等がある."AbuttingLeftRight""AbuttingRight"等がサポートされることもある.
  • Appearance->"Pressed"は,押された状態のボタンを与える.Appearance->{type,"Pressed"}は,押された状態の,特定の型のボタンを与える.
  • Appearance->Noneのとき,label は,ボタンに置かれることなく,文字通り表示される. »
  • Methodオプションの可能な設定値には,一般に"Preemptive""Queued"等がある.
  • デフォルト設定のMethod->"Preemptive"では,ボタンのアクションはその他の評価に先立って即時に行われる.しかし,動作終了までに限られた時間しか与えられない.
  • Method->"Queued"と設定すると,ボタンのアクションは現行の評価キューに追加され,他の評価が終了してから行われる.この場合は時間制限は適用されない.
  • BaseStyleの設定値は,一般に現行スタイルシートの"Button"スタイルで与えられるデフォルトスタイルに加えられる.
  • Button[label]は,label というラベルの付いたボタンとして表示されるが,アクションは行わない.
  • グラフィックスオブジェクト内でButton[prims,action]を使い,グラフィックスプリミティブ prims がクリックされるたびに action を評価するように指定することができる. »
  • Button[label,None,BaseStyle->stylename]はスタイルシートの stylename の定義からボタン機能を継承する.一般にそのようなスタイルでは label 中で\[SelectionPlaceholder]を使って現在選択されているテキストを表すことができる.
  • スタイル名の中にはButton機能を与えるデフォルトスタイルシートで定義されているものもある.
  • "Paste"事実上ボタンラベルを適用されるデータとして使って現行選択範囲にNotebookApplyを適用する
    "Evaluate"現行選択範囲にNotebookApplySelectionEvaluateを順に適用する
    "EvaluateCell"現行選択範囲にNotebookApplyを適用し,次に選択範囲を含むセル全体を評価する
    "CopyEvaluate""Evaluate"に等しいが,現行選択セルの変更はせず,新規セルに結果をペーストする
    "CopyEvaluateCell""EvaluateCell"に等しいが,現行選択セルの変更はせず,新たに作成した入力セルに変更を加える

例題

すべて開くすべて閉じる

  (1)

数字を出力するボタンを作る:

スコープ  (7)

ボタンのコンテンツ  (3)

任意の式をラベルとして使う:

動的なラベルを使う:

グラフィックスプリミティブをボタンとして使う:

ボタンのコントロール  (2)

ボタンのリストを作る.Withを用いて確実にiを評価する:

ボタンのコンテンツを評価させる別の方法:

ボタンの外観を用いずに,ラベルを文字通り表示する:

ボタンのスタイル  (2)

選択された式をソートするボタンを表示する:

次のリストを選択しボタンをクリックしてソートする:

式をFactorで囲み,そのセル全体を評価するボタンを表示する:

次の式の最初の3項を選択し,ボタンをクリックして因数分解する:

一般化と拡張  (2)

マウスの位置をスクリーンの座標で得る:

マウスの位置をグラフィックスの座標で得る:

オプション  (23)

Alignment  (1)

さまざまな定義済みの整列オプション:

Appearance  (4)

定義済みのボタンの外観:

プラットフォームによっては次の外観も定義できる:

第2要素を使って,押された状態のボタンを表示する:

ボタンに特別な外観を使う:

AutoAction  (1)

デフォルトでは,ボタン関数はクリックされるまで評価しない:

AutoAction設定ではマウスがボタンエリアに来るとボタン関数が評価される:

Background  (2)

背景色を変える:

クリックごとに背景色を変える:

BaselinePosition  (2)

周囲のテキストと揃える:

ボタンクリックごとにベースライン位置を変える:

BaseStyle  (2)

ボタンにスタイルを付ける:

ボタンの動作を選ぶ:

下の式を選択し,上のボタンをクリックしてインラインを展開する:

ContentPadding  (1)

アセンダやディセンダがない場合にラベルの周りの余分な空白を削除する:

Enabled  (1)

デフォルトでButtonは有効になっている:

Enabled->Falseと設定すると,ボタンは無効となるが,現行状態が可視で残る:

Evaluator  (1)

デフォルトで,ボタン関数は評価のためにカーネルに送られる:

Evaluatorを設定すると,ボタン関数はフロントエンドで評価される:

フロントエンドでは使えない機能もある:

FrameMargins  (1)

FrameMarginsを設定すると,ボタンのコンテンツエリアが大きくできる:

ImageMargins  (1)

ImageMarginsを設定すると,ボタンエリアが大きくできる:

ImageSize  (4)

設定済みの値を使う:

あるいは,任意の値を使う:

第2要素を設定することで,高さも制御できる:

完全にカスタマイズされた画像サイズ:

Method  (2)

デフォルトで,ボタン関数はプリエンプティブなリンク上で評価され,5秒後にタイムアウトとなる:

Method->"Queued"を使ってボタン関数をタイムアウトがないメインリンクで評価する:

終了ボタンのイベントがプリエンプティブに評価を中断する必要があると指定する:

アプリケーション  (5)

現行の日付を出力するボタンを作る:

自分自身を消去するボタンを作る:

独自のハイパーリンクを作る:

マウスオーバーの際に色を変える:

選択された項目のリストをその場でソートするボタンを作る:

下のリストを選び,上記のボタンをクリックしてリストをソートする:

特性と関係  (2)

余白があまりないボタンの格子を作る:

ボタンが現行選択になるようなボタンを作る:

考えられる問題  (4)

評価にカーネルが必要な関数もある:

Backgroundオプションを指定するとボタンが一般的な外観を持つようになる:

ImageSize使ってGrid中のボタンを制御する:

Method->"Queued"を使ってプリエンプティブリンクの評価のタイムアウトを避ける:

おもしろい例題  (3)

クリックされるたびに円板の色を変えるボタン:

クリックされるたびに位置が変わるボタン:

グラフィックスプリミティブをボタンに使う:

Wolfram Research (2007), Button, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Button.html (2010年に更新).

テキスト

Wolfram Research (2007), Button, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Button.html (2010年に更新).

CMS

Wolfram Language. 2007. "Button." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2010. https://reference.wolfram.com/language/ref/Button.html.

APA

Wolfram Language. (2007). Button. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/Button.html

BibTeX

@misc{reference.wolfram_2024_button, author="Wolfram Research", title="{Button}", year="2010", howpublished="\url{https://reference.wolfram.com/language/ref/Button.html}", note=[Accessed: 17-November-2024 ]}

BibLaTeX

@online{reference.wolfram_2024_button, organization={Wolfram Research}, title={Button}, year={2010}, url={https://reference.wolfram.com/language/ref/Button.html}, note=[Accessed: 17-November-2024 ]}