Det

Det[m]

正方行列 m の行列式を返す.

詳細とオプション

  • Det[m,Modulus->n]は,n を法として行列式を計算する.

例題

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  (2)

記号行列の行列式を求める:

厳密行列の行列式:

スコープ  (13)

基本的な用法  (8)

MachinePrecision行列の行列式を求める:

複素行列の行列式:

厳密行列の行列式:

任意精度行列の行列式:

記号行列の行列式:

大きい数値行列の行列式は効率的に計算される:

結果は機械精度ではないかもしれないので注意のこと:

有限体の元を含む行列の行列式:

CenteredInterval行列の行列式:

m のランダムな代表 mrep を求める:

mdetmrep の行列式を含むことを確認する:

特殊行列  (5)

疎な行列の行列式:

構造化行列の行列式:

IdentityMatrixは常に単位行列式を持つ:

HilbertMatrixの行列式:

次数の一変量多項式の行列の行列式を計算する:

オプション  (1)

Modulus  (1)

47を法とする演算で行列式を計算する:

これは,Mod[Det[m],47]を計算するよりも速い:

アプリケーション  (19)

面積と体積  (6)

Detを使ってにまたがる平行四辺形の面積を求める:

頂点の一つが原点である平行四辺形を可視化する:

面積は行列式の絶対値で与えられる:

Areaが与える結果と比較する:

Detを使ってにまたがる平行六面体の体積を求める:

頂点の一つが原点である平行六面体を可視化する:

体積は行列式の絶対値で与えられる:

Volumeを使った直接計算と比較する:

Detを使って以下のベクトルにまたがる超平行六面体の超体積を求める:

超体積は行列式の絶対値で与えられる:

RegionMeasureが与える結果と比較する:

行列式自体は負なので,は右手系ではない:

単に任意の2つのベクトル(例えば真ん中の2つ)の順序を変えるだけで右手系の集合が与えられる:

行列 に関連付けられた線形変換の下で単位円板の画像の面積を求める:

画像 の面積はsqrt(TemplateBox[{{TemplateBox[{m}, Transpose, SyntaxForm -> SuperscriptBox], ., m}}, Det]) Area[D]=pi sqrt(TemplateBox[{{TemplateBox[{m}, Transpose, SyntaxForm -> SuperscriptBox], ., m}}, Det])で与えられる:

直接計算と比較する:

画像 を可視化する:

デカルト座標と球座標間の変数変換公式 中の体積係数 を求める.極座標からデカルト座標への写像は以下で与えられる:

Gradを使って写像のヤコビアンを計算する:

変数変換定理によって,体積はヤコビアンの行列式である:

CoordinateChartDataが与える結果と比較する:

例えば球座標のように任意の座標系で同じ操作を行うことができる:

変数変換定理を使って を計算する.ただし,は以下の領域である:

まず,双曲線座標を以下のように定義する:

領域 は明らかにかつに対応する.変数変換公式によって intint1dudv=intintTemplateBox[{TemplateBox[{{{, {u, ,, v}, }}, {{, {x, ,, y}, }}}, Grad, SyntaxForm -> Del]}, Det]dxdyである.傾きは以下で与えられる:

傾きの行列式は積分が である関数の2倍である:

したがって, は自明な積分 によって与えられる:

領域上での直接の積分と比較する:

向きと回転  (5)

TemplateBox[{}, Reals]^3についての次の基底が右手系かどうかを判断する:

この基底によって形成される行列の行列式は負であるので,これは右手系ではない:

に対応する線形変換が,向きを保つものかあるいは向きを逆にするものかを判断する:

TemplateBox[{m}, Det]>0なので,向きを保つ写像である:

次の行列が回転行列ではないことを示す:

回転行列はどれも単位行列式を持つ.TemplateBox[{m}, Det]!=1なので,これは回転行列ではありえない:

行列 が直交行列であることを示し,これが回転行列であるか,あるいは鏡映を含むかどうかを判断する:

入力の精度まで TemplateBox[{m}, Transpose]=TemplateBox[{m}, Inverse]であるが,これは が直交行列であることを示している:

直交行列はどれもTemplateBox[{m}, Det]=+/-1であるが,回転はTemplateBox[{m}, Det]=1である.TemplateBox[{m}, Det]=-1なので には鏡映が含まれる:

複素ベクトル空間への回転行列の一般化は,ユニタリで単位行列式を持つ特殊ユニタリ行列である.次の行列が特殊ユニタリ行列であることを示す:

TemplateBox[{u}, ConjugateTranspose]=TemplateBox[{u}, Inverse]なので行列はユニタリ行列である:

これは単位行列式を持つので,実際に特殊ユニタリ群の元である:

線形代数と抽象代数  (8)

が一意解を持つパラメータ の値を定義し,その解を説明する.まず,係数行列 と定数ベクトル を形成する:

解はTemplateBox[{a}, Det]!=0のとき一意になる:

実数上で解くと で区切られた3つの開区間が与えられる:

この行列は のこれらの値について可逆なので,解は単に TemplateBox[{a}, Inverse].b である:

もとの方程式系で解を確認する:

クラメール(Cramer)の規則を使って方程式系, , を解く.まず,係数行列 と定数ベクトル を形成する:

3つの行列 を形成する.ただし, は対応する の列を置換する:

解の項は TemplateBox[{{d, _, j}}, Det]/TemplateBox[{a}, Det] で与えられる:

結果を確認する:

線形系 m.x=b を解くためのクラメールの公式を実装する関数を書く:

この関数を使って mb の特定の値について系を解く:

結果を確認する:

数値系では, LinearSolveの方がずっと速くかつ正確である:

行列 が自明ではないカーネル(零空間)を持つかどうか判断する:

行列式が非零なので,カーネルは自明である:

NullSpaceを使って結果を確認する:

行列 に対応する写像が単射かどうかを判断する:

TemplateBox[{a}, Det]=0なので,写像は単射ではない:

FunctionInjectiveを使って結果を確認する:

が線形関数 f:TemplateBox[{}, Reals]^3->TemplateBox[{}, Reals]^3を定義するので,単射ではないという事実は全射でもないことを暗示している:

行列 が自己同型写像(全単射線形写像)を定義するかどうかを判断する:

TemplateBox[{a}, Det]!=0なので,この写像は自己同型写像である:

FunctionBijectiveを使って結果を確かめる:

i と列 j を除去することで入手した余因子を計算する:

結果を確かめる:

行列式のモジュール計算:

モジュール行列式:

結果を回復する:

対称になるように剰余をシフトする:

非モジュラ行列式が回復されたことを確かめる:

特性と関係  (14)

行列式は固有値の積である:

DetTemplateBox[{a}, Det]=sum_sigma^(S_n)sgn[sigma]product_i^na〚i,sigma〚i〛〛を満足する.ただし,はすべて -順列でSignatureである:

Detは任意の行に沿って余因子展開を介して繰り返し計算できる:

あるいは任意の列に沿って:

行列式は,その行によって生成された平行六面体の符号付き体積である:

以下は,符号まで体積と同じである:

正方行列は,その行列式が非零のときかつそのときに限って逆行列を持つ:

三角行列の行列式は,その対角要素の積である:

行列の積の行列式は,行列式の積である:

逆行列の行列式は,行列式の逆数である:

行列とその転置行列は同じ行列式を持つ:

指数行列の行列式はトレースの指数関数である:

CharacteristicPolynomial[m]に等しい:

Det[m]LUDecomposition[m]から計算できる:

がどちらも正方行列であるような2つの矩形行列 について考える:

シルヴェスター(Sylvester)の行列式定理にはTemplateBox[{{𝟙, +, {a, ., b}}}, Det]=TemplateBox[{{𝟙, +, {b, ., a}}}, Det]とある.ただし,は合致する恒等行列である:

行列 が2つのベクトル TensorProductなら,TemplateBox[{{𝟙, +, m}}, Det]=1+u.v である:

上記はKroneckerProductを使っても同様に表現できる:

これは,対応する行行列と列行列についてのシルベスターの行列定理に従っている:

おもしろい例題  (1)

三重対角行列の行列式:

これらの行列式の閉じた形の式は(a c)^(n/2) TemplateBox[{n, {b, /, {(, {2,  , {sqrt(, {a,  , c}, )}}, )}}}, ChebyshevU]で与えられる:

Wolfram Research (1988), Det, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Det.html (2024年に更新).

テキスト

Wolfram Research (1988), Det, Wolfram言語関数, https://reference.wolfram.com/language/ref/Det.html (2024年に更新).

CMS

Wolfram Language. 1988. "Det." Wolfram Language & System Documentation Center. Wolfram Research. Last Modified 2024. https://reference.wolfram.com/language/ref/Det.html.

APA

Wolfram Language. (1988). Det. Wolfram Language & System Documentation Center. Retrieved from https://reference.wolfram.com/language/ref/Det.html

BibTeX

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